• ホーム
  • 外来のご案内
  • 入院のご案内
  • 診療科一覧
  • 病院のご案内
  • 相談窓口
  • 医療機関の方へ

TOPICS~病気・治療法の解説~

禁煙外来ってどんなところ? 糖尿病内分泌内科 前川 聡、  社会医学講座 藤吉 朗、 呼吸器内科 和田 広、 臨床看護学講座 森本明子

禁煙はいつ始めても遅くない!

 喫煙は脳卒中・心筋梗塞といった血管の病気だけでなく、様々な部位のガンや肺・気管の病気の原因となることが分かっています。また、本人が吸わなくても他人や親のタバコの煙を吸い込むこと(受動喫煙)で、子供が気管支炎・喘息を起こしやすくなったり、妊婦や新生児にも悪影響を及ぼしたり、さらには(非喫煙者の)心筋梗塞・肺がんなどの危険性が上昇することも最近分かってきました。

 

 一方、喫煙者が禁煙することでタバコ関連の病気の危険性が時間と共に下がっていくことも明らかになっています。この禁煙による健康回復効果は、成人男女のほぼ全年齢層で認められています。つまり「いまさら禁煙しても遅い」ということは決してありません!ご本人の健康増進はもちろん、家族や職場の方々の健康のためにも、ぜひ禁煙に挑戦してみませんか?

慢性閉塞性肺疾患とタバコの関係って?

 COPD(シーオーピーディー)は慢性閉塞性肺疾患の略称であり、以前は肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれていたものです。COPDはタバコの煙で肺がつぶれることが原因で、慢性のせき、たん、息切れなどを特徴とする進行性の病気です。世界的に増えており、世界の死因の第4位となっています。日本でも平成25年からがん、循環器疾患、糖尿病に追加してCOPDが「健康日本21(*)」の対象疾患に選ばれました。発症にはタバコが密接にかかわっていることから「肺の生活習慣病」と呼ばれています。進行すると体に酸素が十分取り込めなくなり、肺がんの合併や酸素不足などで命にかかわります。

 タバコを吸っていると年齢的な影響に加えて、徐々に呼吸機能が悪くなっていきますが、禁煙することでその悪化を抑えることができるとされています。よって、呼吸機能の悪化を少しでも抑えるためには、症状が出てくるより少しでも早く禁煙することが必要となります。

*健康寿命の延伸を実現するため、具体的な目標を提示して健康づくりを推進し、意識の向上と取り組みを促す、21世紀における国民健康づくり運動。

禁煙外来はどんなところ?

 禁煙が難しいのは、タバコに含まれるニコチンによって依存症になっているからです。禁煙外来では、行動療法による禁煙支援や、主にチャンピックス®という飲み薬を使用したニコチン依存症の治療を行っています。
【診療時間】 毎週水曜日の9:00~12:00 (予約が必要です)
【保険適用】

 当院では、平成19年1月から保険診療が可能となりました。表の5つの条件をすべて満たしている場合に保険が適用されます。
※これらに該当しない方は自由診療となるため、全額自己負担となります。
なお、入院中の方は保険診療の対象外となります。

【受診にあたって】
・受診を希望される場合は、主治医に相談していただき、紹介状を持参の上、受診して下さい。

・うつ病などの精神疾患をお持ちの方は、禁煙で症状が悪化する可能性があるため、必ず主治医の許可が必要になります。

・主にチャンピックス®という飲み薬を使用するため、腎臓の機能が悪い方などには、禁煙治療を行えない場合もあります。
・薬を内服されている方は、お薬手帳を持って受診して下さい。

 
【初回の診察時に行うこと】
 ①喫煙状況などについての問診
 ②ニコチン依存症スクリーニングテストの実施
 ③一酸化炭素濃度(タバコに含まれる有害物質)の測定
 ④行動療法に基づくカウンセリング
 ⑤禁煙補助薬の選択
 ⑥禁煙開始日の決定・禁煙宣言

禁煙補助薬とその副作用

 禁煙外来では必要に応じて禁煙補助薬(チャンピックス®やニコチンパッチなど)を使用します。
【チャンピックス®】
 飲み薬です。イライラなどのニコチン切れ症状を軽くし、タバコをおいしいと感じにくくすることにより、禁煙を助ける薬です。ただし、魔法の薬ではありませんので、直ちにタバコ嫌いになって楽に禁煙できるというものではありません。
 チャンピックス®を服用中に次のような副作用があらわれることがあります。

     吐き気  お腹のはり  便秘  頭痛  普段と違う夢をみる  不眠

 チャンピックス®の服用により、めまいや眠気などの症状があらわれることがあります。事故を防ぐため、服用中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作はしないでください。
【ニコチンパッチ】
 貼り薬です。ニコチンを補充し、それを徐々に減量することで、ニコチン切れ症状を軽くするものです。貼付部位の皮膚の発赤(充血して赤くなること)やかぶれ、不眠などの副作用があらわれることがあります。

保険診療による禁煙治療のスケジュール

 保険診療による標準的な禁煙治療プログラムでは、12週間にわたり計5回の禁煙治療を行います。昨年度、当院の禁煙外来で計5回の禁煙治療をすべて受けた方の86.4%が最終の診察時に禁煙できていました。ニコチン依存症に対して、一緒に禁煙治療に取り組みましょう。