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TOPICS~病気・治療法の解説~

歯周病の影響について  歯科口腔外科 越沼 伸也

歯周病とは?

 むし歯は細菌の作る酸によって歯が溶けて穴が空く病気です。一方、歯周病は歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)に入り込んだ細菌によって、歯を支える歯ぐき(歯肉)や骨(歯槽骨)に炎[Vol.76]症性の症状を引き起こす病気です。

 歯周ポケットに細菌を多く含んだ歯垢(プラーク)がたまると、歯肉に炎症を引き起こし、さらに進行すると歯槽骨が溶けて歯がぐらぐらするようになります。歯槽骨が減るとその上にある歯ぐきもいっしょに下がるため、歯ぐきがやせて歯が伸びたように見えます。さらに症状が進むと、歯が自然に抜け落ちることもあるほどです。

歯周病の原因

 毎日の歯磨きがきちんとできていないと、プラークや歯石が歯と歯ぐきの境目に付着します。プラーク1mgの中には10億個もの細菌が含まれ、細菌が出す毒素によって歯肉が炎症を起こして腫れたり、歯の表面がはがれて歯と歯肉の間に歯周ポケットができます。歯周ポケットの中は歯周病菌の繁殖しやすい酸素の少ない状態なので、そこに細菌が入り込むと繁殖が進みます。

 また、唾液に含まれるカルシウムやリン酸によって、プラークが石灰化して硬くなって、歯の表面に付着するのが歯石です。歯の表面に付いている「歯肉縁上歯石」は比較的柔らかですが、歯周病が進行して歯周ポケットの奥に付いた「歯肉縁下歯石」は、硬くて取り除きにくいのが特徴です。歯石の表面はざらざらしているため、プラークがさらに付着しやすくなります。

 歯石のもとになるプラークを、毎日のブラッシングで取り除くようにすることが大切ですが、完全になくすことは困難です。また歯石をブラッシングで除去することは難しいため、定期的に歯科医院で歯石除去を行うことが大切です。

歯周病の予防

 歯周病はプラークが原因になるため、歯磨きが充分できていない人に起こりやすくなります。また、歯にかぶせた金属製の冠と歯の間に隙間があると、プラークが付きやすくなります。 その他に歯周病のリスクとなるのが喫煙で、喫煙者はたばこを吸わない人の3~8倍歯周病になりやすいと言われています。また、糖尿病にかかっている人も歯周病が進行しやすいことが知られています。

 プラークの付きやすい歯と歯の間や歯と歯ぐきの間をしっかり磨くこと、定期的に歯科医院を受診して、磨き残しからできる歯石を除去することが予防につながります。

歯周病と全身の関係

 近年、歯周病が全身に影響を及ぼしたり、また全身から影響を受けることや、さまざまな疾患と関わりのあることがわかってきました。

糖尿病

 高血糖の状態が続くと歯周病になりやすいことから、歯周病は糖尿病の合併症の一つと言われてきましたが、最近、歯周病が糖尿病の症状を悪化させることが明らかになってきました。歯周病菌から出る毒素が歯肉から血管に入り込んで、血糖値を下げるホルモン(インスリン)を作りにくくすること(インスリン抵抗性)がわかっています。そして、歯周病を治療すると、糖尿病の症状が改善することもわかってきました。

 

誤燕性肺炎

 唾液や食べ物が誤って肺や気管に入って起こる誤燕性肺炎。歯周病菌の中には肺炎の原因となるものが多いため、予防には歯周病のコントロールが重要になります。

 これらの新薬は、インフルエンザのような症状や発熱・骨髄抑制などさまざまな副作用が出現するインターフェロンに比べて、副作用が少ないことから、入院の必要がなく、外来で投与ができることも大きな特徴です。

心疾患

 歯周病のある人は、心筋梗塞や狭心症などの心疾患を発症するリスクが高いことが報告されています。歯周病が進んでいる人ほど、そのリスクが高くなるとも言われています。歯周病菌によって作られた炎症性物質が、血管に入り込んで心臓に送られ、心臓の血管に影響を及ぼすためと考えられています。

 

早期低体重児出産

 妊娠中の女性は女性ホルモンの影響で歯周病にかかりやすくなります。歯周病の女性では、低体重児および早産の危険度が高くなることが指摘されています。歯周病菌が血中に入り、胎盤を通して直接胎児に影響するのではないかと言われています。

 

骨粗鬆症

 骨粗鬆症によって全身の骨が弱くなると、歯を支える歯槽骨も弱くなり、歯周組織の破壊が進みます。骨を守るエストロゲンという女性ホルモンの分泌が少なくなった、高齢の女性は特に注意が必要です。

 

誤燕性肺炎

 唾液や食べ物が誤って肺や気管に入って起こる誤燕性肺炎。歯周病菌の中には肺炎の原因となるものが多いため、予防には歯周病のコントロールが重要になります。

 


 

 むし歯と違って、歯周病には痛みなどの症状があまりないため、気付いた時にはかなり進行していることが少なくありません。歯周病は歯を失う大きな原因になっているだけでなく、全身に影響を及ぼし、さまざまな疾患の原因となったり、症状を進行させたりするため、適切な予防や治療を行うことが大切です。