LC IIにオンボードFPUを
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- 背景
Macintosh LC IIはLowcost Colorと銘打って登場したMacintosh LCの2代目として登場しました。CPUはクロック周波数は16MHzで変更はないものの、LCの68020からMMUを内蔵している68030にバージョンアップされました。メモリーはオンボードに4MB、30pin SIMMスロットを2つ持ちますが、4MB SIMMを2枚差してもClassic IIと同じ最大10MBまでしか認識しません。ビデオ関係ではVRAM SIMMスロットを一つもち、最大512kBの容量です。拡張スロットはLCPDSスロットを一つ持っています。FPUをとりつけるソケットもありません。はっきり言って現代のアプリケーションも持ってくると、使えた物ではありません。
古い68kMacのもう一つの用途としてはNetBSDを入れてUnixマシンとして使う方法があります。NetBSD/mac68kを安定して稼働させるにはFPUである68882が是非とも必要となります。LC IIにFPUを内蔵させる方法はLCと同様、拡張スロットに68882拡張カードを差すことになります。確かにこの方法でめでたくNetBSDが立ち上がるわけですが、Ethernet接続を考えた場合、FPUカードを抜かない限り、Ethernetカードは使えません。残念ながら現時点のNetBSD/mac68kではSCSI接続のEthernet deviceは使えません。LC IIのロジックボードをよく観察すると、CPUの横にFPUのソケットがついていた跡のようなスルーホールの穴が並んで空いています。恐らく設計段階ではオプションでFPUを積めるようにしてあったのでしょうが、販売の時点ではコストを切り詰めるためにソケットすら省略したように思われました。表面実装型のソケットなら手も足もでそうにありませんが、スルーホール基板ならソケットを取り付けられそうです。
<注意>この改造を行った場合Apple社からの保証は一切受けられなくなります。この改造は本人の責任の元で行って下さい。
- 改造方法
工具
- IC用半田ごて(先端1mmチップ)
- 半田吸い取り器
改造に用いたFPUとFPUソケットはインターウェア製のLC用FPUカードから外して用いました。
改造手順
- FPUソケットの取り外し
まず68882をソケットから取り外します。
ソケットのピンを十分に半田ごてで暖めてから、半田吸い取り器で半田を吸い取ります。これは思いの外、骨の折れる作業です。
- ロジックボードの加工
ロジックボード上にはFPUソケットのスルーホールの穴が並んでいますが、全て半田で満たされており、これを取り除かないとソケットが取り付けられません。

LC IIのロジックボードを上から見たところ・赤線内がFPUの位置
ロジックボードを垂直に立てて、表側から半田ごてを当てて、裏側から半田吸い取り器で吸い取ります。2回ぐらい繰り返します。
最後に錐のような物で表から穴を広げソケットが刺さりやすくします。この際スルーホールのスリーブに傷を付けないよう注意して下さい。
- ソケットの取り付け
ロジックボード上に白線で書かれている方向に合わせて間違いないようにFPUソケットを差し込みます。
注意深く半田付けします。

- 起動
まずは、FPUを差し込まずにロジックボードを筺体に取り付けて立ちあげ、問題なく立ち上がることを確認します。
次にFPUを差し込んで立ち上げます。

診断ツール(TechToolなど)でFPUが動作していることを確認します。

これでFPUとEthernet cardを同時に使うことができるようになりました。