動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律の制定について


総理府内閣総理大臣官房管理室

「動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律」が、平成11年12月14日に成立し、同月22日に公布されました。
 この法改正により、法律名が「動物の愛護及び管理に関する法律(以下、「改正法」という。)」に変わるとともに、動物取扱業者の届出制や愛護動物をみだりに殺傷し又は虐待した者、及び遺棄した者に対する罰則規定の改正等が盛り込まれました。
 以下、改正法の概要等について、お知らせします。

  1. 法改正の背景
     現行法の施行から26年が経過した現在、動物、特に、犬やねこ等のペットは、単なる愛玩動物ではなく、家族の一員、人生の伴侶であるとの認識が高まっています。
     その一方で、無責任な飼い主によるペットの遺棄、不適切な飼養、あるいは動物への虐待等の問題が社会的な関心となったこと等を踏まえ、法改正が行われました。

  2. 改正法の概要
    (1) 法律名及び基本原則の改正
     法律名が、「動物の愛護及び管理に関する法律」と改められました。
     また、基本原則に「動物が命あるものであること」、「人と動物の共生に配慮すること」の2点が追加されました。

    (2) 動物所有者又は占有者の責務等の強化
     動物の所有者又は占有者は、命あるものである動物の所有者等としての責任を十分に自覚し、その動物を適正に飼養又は保管することによって、動物の健康及び安全を保持するとともに、動物による人の生命、身体若しくは財産に対する侵害や迷惑行為の防止に努めなければなりません。  さらに、次の事項も新たに飼い主等の責務に加わりました。
     i) 自分が飼っている動物に起因する感染症の疾病について正しい知識を持つこと。
     ii) 動物の所有者を明らかにするような措置を取ること。

    (3) 動物販売業者の責務
     動物販売業者は、購入者に対して、販売する動物の適正な飼養又は保管の方法について、必要な説明を行い、理解させるよう努めなければなりません。

    (4) 動物取扱業の規制
     i) 動物取扱業の届出
     動物(哺乳類、鳥類又は爬虫類に属するもの。畜産農業目的や試験研究用、ワクチン等の生物学的製剤の製造の用等のために飼養又は保管しているものを除きます。)を飼養又は保管するための施設を設置して、動物取扱業を営もうとする人は、都道府県知事又は指定都市の長(以下「知事等」という。)に届け出なければなりません。
     ii) 届出の必要な動物取扱業の業種は、動物の販売、保管(ペットホテル)、貸出し、訓練、展示、その他政令で定める業です。
     iii) 動物取扱業者は、届出事項に変更があった場合、施設の使用を廃止した場合にも知事等に届け出なければなりません。
     iv) 知事等は、動物取扱業者が、その施設や動物の取扱いにつき、総理府令で定める基準を遵守しない場合には、改善すべきことを勧告及び命令できることとなりました。
     v) 知事等は、必要な限度において、動物取扱業者に対し、必要な報告を求め、又は立入検査できることとなりました。

    (5) 周辺の生活環境の保全に係る措置
     知事等は、多数の動物の飼養又は保管により、周辺の生活環境が損なわれているものとして、総理府令で定める事態が生じていると認めるときは、必要な措置をとるよう勧告及び命令できることとなりました。

    (6) 動物愛護担当職員及び動物愛護推進員
     地方公共団体は、動物取扱業者への立入検査や動物の愛護と管理に関する事務を行わせるために、動物愛護担当職員等を置くことができることとなりました。
     また、地域における動物の愛護と適正な飼養の推進につき、動物愛護推進員を委嘱することができることとなりました。

    (7) 罰則規定の改正
     虐待や遺棄に対する罰則の適用対象(愛護動物)として、新たに飼育されている爬虫類が加わりました。
     * 愛護動物とは、牛、馬、めん羊、やぎ、犬、ねこ、いえうさぎ、鶏、いえばと及びあひる並びにこれ以外で人が占有している動物で哺乳類、鳥類又は爬虫類に属するものです。
     また、愛護動物を
     a.みだりに殺傷した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金
     b.給餌・給水をやめること等により、みだりに虐待し、又は遺棄した者は、30万円以下の罰金に処されることとなりました。
     その他、動物取扱業の届出違反や立入調査の拒否等に対する罰則規定が新たに設けられました。

  3. おわりに
     改正法の施行日は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日からとなっています。今後、総理府では、改正法の円滑な施行及び改正法の趣旨の普及啓発について、万全を期していきたいと思います。
     なお、2001年(平成13年)1月の中央省庁等の再編に伴う事務の移管により、「動物の愛護及び管理に関する法律」は、新たに設置される環境省が所管することとなっています。