滋賀医科大学の学則が平成20年1月9日に改正され、医学部医学科臨床医学講座の一つとして家庭医療学講座が新設されました。講座の理念・使命・行動計画・展望について紹介いたします。
滋賀医科大学の学則が平成20年1月9日に改正され、医学部医学科臨床医学講座の一つとして家庭医療学講座が新設されました。講座の理念・使命・行動計画・展望について紹介いたします。
家庭医療学講座は、地域全体の広がりの中で、疾病臓器・患者の性別・年齢・その他医学的技能の専門性にとらわれず、患者の抱える問題の大部分に責任を持って対応し、保健・医療・福祉・介護の各分野と連携・協調し、個人のみならずその家族および生活する地域を視野に入れた全人的医療がくまなく提供されることを目指し、そのために必要な良質の医療人育成と質の高い研究を行う。
人口の高齢化に伴う要介護者の増加、生活習慣病の増加、疾病の多様化・複合化などを考えれば、へき地か都市部かを問わず、地域医療に求められる医師が、疾病の診療にとどまらず、家族や地域を視野に入れ、保健・福祉・介護あるいは行政にも明るい包括的な総合医(家庭医)であることは自明のことと思われます。従って、このような人材を育て、この領域の包括的な研究を行おうとする「家庭医療学講座」は現代社会において大いに貢献できると考えています。是非皆様のお力添えがいただければ大変ありがたいです。
滋賀医科大学医学部医学科 家庭医療学講座 教授の三ッ浪 健一(みつなみ けんいち)です。私の経歴は以下の通りです。
私が総合診療や家庭医療の道に進もうと決心したのは、循環器内科の外来でたくさんのお年寄りを永年にわたってみせていただいている中でできあがった暖かい信頼関係からでした。臓器別専門医は患者さんの病歴におけるいくつかの要所において大変重要な役割を果たしますが、その方の一生にわたって信頼関係を保ちながらお付き合いし支援しようとすると、幅広い年齢や疾患に的確に対応できる診断力や臨床力に優れた総合医の能力が必要になります。この非選択的に対応できるという臨床能力は、機能的な意味でれっきとした専門性であり、この専門性は、訓練を始める時期が早ければ早いほど効率的に身につくものと考えられます。
総合医は、病院総合医にしろ、地域の総合医(家庭医)にしろ、医療崩壊を阻止する最善の切り札です。一人でも多くの方が総合医や家庭医を目指されることを期待しています。