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取り組みについて発表しました。

いずれの訪問でも少しだけ病院の見

学をさせていただき、私は外来化学療

法をメインに見学しました。2011

年は

20床あるかないかの小さな部屋で

外来化学療法をされていたのですが、

2016年には

50床ほどの外来化学療

法室ができていて、入院がつねに多い

という状況ですので、化学療法は外来

にシフトせざるを得ない状況を強く感

じました。

曝露対策に関しては2011年と

2016年で、実施されていた対策は

あまり変わらなくて、手袋とマスクを

着用されていました。ガウンの着用な

ど曝露対策の強化を試みられたこ も

あったそうですが、業務の煩雑さやコ

ストの面から難しくてやめたという話

をうかが て、これは日本でもよくあ

る話で、施設の状況によっ 限界があ

ると感じ

吉田

昨年、看護部

副看護師長も行

曝露で放射線の防御

をされています。患者

ルスタッフへの放射線曝露

もあると思います。この点に

かかでしょうか。

宮田

チョーライ病院に関しては、 「検

査室内で待つのはダメ」 「X線の照射

範囲は絞りましょう」と ったことは

すぐ浸透し、線量測定の方法も改善

されたと思います。同院には恐らく

60

70人位の放射線技師が就労していて

若い人も多いです。日本で研修された

方々が中心となりしっかりとレクチャー

してくれているお陰 、より良い診療

が行われる現場になっ てきていると感じ

ます。ただ、他の病院ではまだできて

いないところがあると思うので、そこ

を広げたいという思いはあります。

もう1つ成果として、チョーライ病

院の方々が中心となりホーチミン市技

師会が立ち上がり、その数年後にはベ

トナム技師会も立ち上がりました。

吉田

看護部もチョーライ病院から留

学生を受け入れて指導されて ますが、

帰国後の状況はどうでしょうか。

田﨑

副看護部長や看護師長のよう

な、現場を知っ ていてかつ管理をされる

方が来られていますので、帰国されて

からいろいろ還元されていると思います。

浅井教授の手術指導に同行

現地スタッフとの手術で多くを学ぶ

吉田

では、心臓血管外科の近藤先

生から活 けますか。

近藤

チョーライ病院

本格的に始められた

と聞いています。心臓

イパスの手術と弁の手術、

り、それぞれの疾患に対して

ライ病院では一通りの手術はでき

うになっ ていました。

放射線部の方々の協力のもと、滋

賀医科大学とチョーライ病院の結びつ

きが強くなると、心臓の手術レベルを

上げたいという要請が伝えられました。

例えば冠動脈バイパスの手術では、人

工心肺を使って心臓を止めた状態で

行うのが向こうではスタンダードでし

た。それでは脳梗塞が出たり、心臓が

弱っている方はなかなか立ち上がってこ

なかったり、腎臓の障害が起こったり、

そういう合併症が多くなるため、人工

心肺を使わない手術に着目されて、ぜ

ひ滋賀医科大学にということで、本学

の浅井教授が手術指導に行き始めたと

いうのが経緯です。

2010年から浅井教授と5年目か

10年目くらいの若手が、一緒に行っ

て手術指導をしています。企業から寄

付を募って、バイパス手術 心臓を安

定させる器械など手術に必要な物品を

持って行って手術を行い、かつ手術指

導をするというかたちで始まりました。

日本であれば1度使うと捨てる器具も

セッション終了後の記念撮影

ベトナム出張報告

田﨑副看護師長

SHIGA IDAI NEWS vol.28

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