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New teacher introduction
| 新任教員紹介
SETA DAYORI No. 10
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平成29年 1 月 1 日付けで着任いたしました丸尾良浩
(まるおよしひろ)と申します。
平成元年に滋賀医科大学 9 期生として滋賀医科大学
を卒業してからは一貫して滋賀県の小児医療に携わっ
て参りました。生まれは神戸市、育ちは静岡市でした
が、母の出身が長浜市であったこともあり、滋賀医科
大学に入学してからは滋賀の地に居付いてしまいまし
た。
大学の学生時代はコンピュータクラブ、写真部、
SF研究会など文化系を中心に活動し、若鮎祭も第 1
学年から第 4 学年まで実行委員をし続けました。写真
を撮るために第 3 学年からはカメラとフィルムをリュ
ックにいれ、バックパッカーとして中国に 3 回、韓国
に 2 回出かけていました。お金がなく、飛行機も嫌い
で、船で回れるところを探したら、中国には大阪南港
から、韓国には下関からの釜関フェリーがでており安
く行く事ができました。特に中国は一般旅行できるよ
うになってからすぐで、上海からはいり西安、成都、
昆明、大理、西寧、南京、蘇州、杭州などの町を蒸気
機関車やバスで回りいろいろな経験をしました。当時
は予約もなにもないので、上海に船が着いたら、まず
は外国人が泊まれる安ホテルに行き、泊まれるかどう
かの交渉から始まり、次にどこの町に行くかを決めて、
駅で人の列に並び切符を買うなど行き当たりばったり
のたびでした。いろんな文化に触れ、経験することは
大切だと感じました。
学生時代より遺伝子に興味があり、遺伝性疾患の診
療に携わりたいと思い、滋賀医科大学小児科に入局し
ました。小児科においては当時より先天性代謝疾患を
中心に小児科全般を学んで参りました。現在は内分泌
代謝外来を担当し、滋賀県における先天代謝異常精密
検査(新生児マススクリーニング)のすべてにおいて
責任をもち診療しております。小児の診療の醍醐味は、
患者さんが赤ちゃんから成人になるまでの過程に寄り
添いながら診療にあたれる事です。今では赤ちゃんだ
った患者さんが、結婚し、こどもを連れて外来に来て
くれる事もあります。成長の過程に携われるのはとて
もやりがいがあります。
研究におきましては、大学院時代に生物学教室の佐
藤浩前教授に、遺伝性高ビリルビン血症(Crigler-
Najjar症候群 、Gilbert症候群)の分子遺伝学的研究
について学び、それを基に新生児高ビリルビン血症や
母乳性黄疸の原因変異の同定などを行って参りまし
た。また、その時学んだ研究手法を応用し、先天性甲
状腺機能低下症の分子遺伝学的原因背景の解明を行っ
てきました。大学院でじっくり学び研究することは、
目の前の患者さんの病気の原因解明から遺伝カウンセ
リングを行う上でとても役に立ちました。
滋賀においては滋賀県の病院小児科勤務医の70%を
滋賀医科大学小児科の同門の先生が支えております。
これは、竹内義博前教授が築いてきた成果です。その
滋賀県の小児医療を発展させるために尽力いたします
ので、よろしくお願いいたします。
小児科学講座
教授
丸尾 良浩
新
任教員紹介
N
ew
teacher
introduction
経
歴
2013年 1 - 5 月
カリフォルニア大学サンディエゴ校
Visiting researcher
2017年 1 月 滋賀医科大学小児科学講座 教授
1989年 3 月 滋賀医科大学医学部卒業
1989年 6 月 滋賀医科大学附属病院 研修医(小児科)
1990年 12月 第一びわこ学園小児科 医員
1991年 4 月 滋賀医科大学附属病院小児科 研修医
1991年 6 月 滋賀医科大学附属病院小児科 医員
1992年 4 月 近江八幡市民病院 小児科医員
1995年 4 月 滋賀医科大学大学院医学研究科入学
1999年 4 月 滋賀医科大学附属病院小児科 助手
2005年 7 月 滋賀医科大学附属病院小児科 講師(学内)
2009年 7 月 滋賀医科大学附属病院小児科 講師