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SETA DAYORI No. 108

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New teacher introduction

 | 新任教員紹介

2017年 6 月 1 日付で小児科学講座准教授を拝命しま

した多賀崇(たがたかし)です。

私は大阪生まれで、小学校 3 年に滋賀県大津市に転

居してきました。以後、小中高と大津の学校を卒業し、

滋賀医科大学に入学しました。滋賀医大在学中は硬式

庭球部に所属し、学業は最低限にとどめ、 6 年間テニ

スばかりしていました。卒業後は、今でも悩まされて

いるアレルギー疾患で幼少時からしばしば小児科でお

世話になったことから小児医療に興味をもっておりま

したが、幅広い分野の疾患を診れること、未来志向の

診療科であることと、触診したときのこどもの柔らか

いお腹の心地よさも後押しして小児科医を選びました。

滋賀医科大学小児科に入局後は、研修医時代に受け

持った白血病患者さんと関わりや上司の何気ない勧め

で血液・腫瘍疾患に興味を持ち、以後30年近くその分

野を中心に診療と研究をしてきました。滋賀県での小

児血液腫瘍疾患(小児がん)の診療は滋賀医科大学医

学部附属病院でその多くが行われています。白血病を

中心とする小児がんは難治であり、また希少疾患であ

ることから、私が医師になったころから全国レベルの

多施設共同の臨床研究による治療が盛んに行われ、そ

のおかげで今では多くの小児がん患者の治癒が望める

ようになっています。滋賀医大も早くからこの他施設

共同研究に参加しておりましたが、一担当医として診

療を続ける一方、2003年にALL Japanでの臨床研究

グループである小児白血病リンパ腫研究グループ(現

小児がん研究グループ)が発足して以来、急性骨髄性

白血病(AML)を中心に、全国レベルでの臨床研究

グループ体制の構築と臨床研究の立案と実施に積極的

に関わり、小児がん全体の予後の改善と合併症の少な

い治療開発に携わっています。

また、1998年11月から2000年 3 月の米国ロサンゼル

ス小児病院留学中は、脳腫瘍の血管新生に関する研究

をしました。いろいろなハプニングがありましたが、

研究体制のみならず、ライフスタイルや考え方の日本

との違いを身をもって経験することができ、大きな財

産になりました。

私は、小学生の途中から留学時を除き、ずっと滋賀

県で生活、仕事をしてきた滋賀県人です。琵琶湖を中

心にしたすばらしい環境を有しつつ大都市近郊の利便

性を持つ滋賀県をこよなく愛しております。今後はこ

れまでの経験を活かし、専門とする小児がん医療を継

続する一方、滋賀県で活躍する小児科医の育成に尽力

していきたいと思います。今度ともご指導、ご鞭撻を

よろしくお願いします。

小児科学講座

准教授

多賀 崇

1986年 3 月 滋賀医科大学医学部卒業

1986年 4 月 滋賀医科大学附属病院 研修医(小児科)

1988年 4 月 滋賀医科大学大学院入学

1993年 4 月 長浜赤十字病院 小児科

1995年 5 月 滋賀医科大学 小児科 助手

1998年 11月−2000年 3 月

       米国ロサンゼルス小児病院血液腫瘍部門

       Research fellow

2009年 2 月 滋賀医科大学 小児科 講師

2017年 6 月 滋賀医科大学 小児科 准教授