SDS-PAGE
ポリアクリルアミドゲルの作成
- 大小2枚のガラス板をキムワイプを使って70%アルコールでよく拭き、乾燥させてからスペーサーをはさみ固定する。
(ゲルと触れる面は、タンパクが残らないように特によく拭く)
- コームを差し込み、コームの先5mm下にマジックで印をつける。
(これが、ゲル溶液を入れる時の目安となる。)
- 10%ゲルを作成する場合は、50mlポリスチレンチューブに以下の溶液を混ぜ合わせる(C)。ゲル(2枚分)は以下のとおり調整してΣ15mlとする。
| MQ水 | 30% アクリルアミド(A) | 1.5M TrisHCl (PH8.8) | 10% SDS | 10%過硫酸アンモニウム(APS)(B) | TEMED
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| 5.9 ml | 5.0 ml | 3.8 ml | 0.15 ml (150μl) | 0.15 ml (150μl) | 0.006 ml (6μl)
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(他の濃度のゲルを作成する時は、別表を参照のこと。)
- ゲルの溶液を調整したら、すばやく溶液をピペットでガラス板の間に流し込む。
(ゲルは固まると液面が少し下がるので、ガラスの印のつけた所より少し上まで。この時泡が入っても気にしないでよい。室温が高い時は速く固まるので注意。)
- すばやく、ゲルの上にMQ水(1ml〜)をピペットマンかピペットで静かに重層する。
(この時注入する水に勢いがあるとゲルと混ざることがあるので注意する。5mm位の高さになればよい。)
- 30〜60分間ゲルが固まるまで待つ。
- ゲルが固まったらMQ水を捨てる。
(ろ紙でゲル付近の水分を丁寧に吸い取る。)
- 次に、スタッキングゲル溶液を作り、ゲルの上にまん中から注入し、コームを差し込む。さらに残りの液をピペットで足す
(固まると液面が下がるので多めに上から足しておく)
スタッキングゲル2枚分は以下のとおり調整してΣ8mlとする。
| MQ水 | 30% アクリルアミド(A) | 1M TrisHCl (PH6.8) | 10% SDS | 10%過硫酸アンモニウム(APS)(B) | TEMED
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| 5.5 ml | 1.3 ml | 1.0 ml | 0.08 ml (80μl) | 0.08 ml (80μl) | 0.008 ml (8μl)
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- 30分後にコームを抜き、乾燥を防ぐため各ウェルを1×ランニングバッファーで満たす.保存する場合はラップをかけて冷蔵庫内におく。乾燥に気を付ければ数日以上保存可能.
電気泳動
- 泳動層に1/3程ランニングバッファーを入れる。
ランニングバッファーは 10倍の濃度のものが作ってあるので、バーンステッド水で10倍に希釈して使用する。
10×ランニングバッファー: トリス 60.6g、グリシン 288.3g、SDS 20g / 2000ml BS水
- ウェルに蛋白マーカー(D)を5μl(マーカーは冷凍庫に保存)サンプル20(〜40)μlを入れる。
ランニングバッファーに浸っているガラスの下の部分の気泡を、針を曲げた注射器を用いて除いておく。(通電のさまたげにならないように)
- ゲル1枚の場合は一定電流(CC)で20-30mA、ゲル2枚の場合は70mAでスタートし60〜90分流す。(E)
- 青い色素のラインが下から5mmの所にきたら止める。
- 泳動を止め、きれいな使い捨てのラテックス or プラスチック手袋をしてガラスからゲルを慎重にはずす(F)。スタッキングゲルは捨てる.
- ゲルは以降の用途に応じて,適当な洗浄液/固定液に浸す.
- 後片付け.ガラス板は専用の洗剤(スキャット50X-PU, 50倍希釈)に2〜24時間浸してから洗浄すること.
- 30% アクリルアミド:29.2g アクリルアミド(モノマー)+0.8g メチレンビスアクリルアミド、4℃保存.長期保存は避けること.
アクリルアミド(モノマー)およびそれを含む溶液(固まる前の状態)は神経毒性があるので取り扱いに注意すること.詳細は他の実験書を参考.
- 10% APS:少量(〜1ml)ずつ作り4℃保存.数週間経過したら作り直すこと.長期保存するとゲルが固まらなくなる.
- 溶液をすべて混ぜた時点で固化が始まるので、まずTEMED以外のものをチューブに入れて軽く混和しておき、すべての準備が整ってからTEMEDを加えるようにするとよい.実験書によっては溶液の脱気を推奨しているものもあるが、最近の成書ではあまり差がないという記載を多く見かける.
- 蛋白用マーカーとしては、カレイドスコープ(BIO-RAD)、マジックマーク(Invitrogen)、ハイ/ローレンジマーカー(ナカライ)などを使用している.WB(ECL)用にはマジックマークを1×SDSサンプルバッファーか、他のマーカーで5〜10倍に薄めたものを5μl使うとよい.
- 泳動槽の配線を間違えないように.あれこれ考えるより色分け通りにする方が間違いがない。また、青い色素がスタッキングゲルを超えた後は電流を適宜(ゲル2枚なら80〜90mA)上げてもよい(上げるのが早い or 上げすぎると泳動面が曲がるので注意)
- 下手にピンセットなどを使うよりゲルが破けるなどの心配がなく確実である.
2002.2.14: 喜多. 作成
2002.3.1: 旦部. 少し修正
2002.5.16:さらに少し修正