ウェスタンブロッテング(Western blotting)
Day1, ブロッティング〜一次抗体
- SDS-PAGEゲルをトランスファーバッファーに浸し、10分間ゆっくり震盪する。
トランスファーバッファー: 10×トランスファーバッファー100ml、メタノール200ml、BS水700mlの合計1L
10×トランスファーバッファー: トリス 30.3g、グリシン 144.1g、SDS 1g /1000 ml BS水
- ゲル1枚につき、Immobilon-Pフィルター(8.5mm×5.5mm)1枚、ろ紙(8.7mm×5.7mm)2枚を用意し、トランスファーバッファーに浸しておく。
(フィルターは水をはじくので先にメタノールに30秒ほど浸しておき、次にトランスファーバッファーに10分以上浸しておく。)
- フォルダーの黒い面の上に、スポンジ→ろ紙→ゲル→フィルター→ろ紙→スポンジの順になるよう重ねていく。
この時、フィルターとゲルの間に空気が入らないようにピペットで転がしながら軽く押し付ける。
トランスファーバッファーを泳動層に注ぎ、4℃で2時間50ボルトの電圧をかけて、ゲルの中のタンパクをフィルターに移す。
(4℃の状態に保つには発砲スチロールの箱に氷をいれて、そのなかに泳動層を入れ電圧をかけるとよい。)
- ブロッテング後、フィルターを取り出しTBS-Tバッファーに浸し 10分間ゆっくり震盪する。
TBS-Tバッファー:1M TrisHCl (PH7.6) 5 ml、4M Nacl 18.75ml、 Tween20 0.5mlをBS水で500mlとする
(Tween20は粘性があるのでピペットマン用のブルーのチップの先を少し切って使用するとよい。)
- フィルターを5%BSA/TBS-T(20ml)に浸して、室温ならば1時間あるいはオーバーナイトで、フィルターのブロッキングを行う。
5%BSA/TBS-T: BSA 2g, TBS-T 38ml
2%BSA/TBS-T: BSA 0.8g, TBS-T 39.2ml
- 5%BSAでブロッキングしたフィルターを取り出してハイブリバックに入れ、1次抗体を入れた2%BSA/TBS-T, 2mlを入れシールする。
前もって2mlのエッペンチューブに2%BSA/TBS-T液2mlと抗体を入れて用意しておくとよい。
抗原抗体反応は4℃でオーバーナイトあるいは室温で2時間行う。
使用する1次抗体の濃度は前もって検討しておくこと(1:1000を基準とし、添付書類の価を参考に増減させて至適濃度を決めておく)
Day2, 2次抗体〜ECL
- フィルターをハイブリバックから取り出し、TBSーTバッファーで洗う。(10分間を3回、はげしく震盪する。)
- 別の容器に2%BSA/TBS-T, 20mlをとり、そこにフィルターを浸しリブロッキングする。(室温で15分ゆっくり震盪する。)
- そのボックスに2次抗体(抗マウスIgG-HRPあるいは抗ウサギIgG-HRP)を2μl入れる。(通常は2次抗体は1万から2万倍で使用する。)室温で1時間ゆっくり震盪する。
- フィルターを取り出しTBSーTバッファーではげしく震盪させて洗う。(15分を1回→5分を4回)
- フィルターを取り出しキムワイプでよく水気を拭き取る。
- 専用の容器にECL Soln.2を5ml、ECL Soln.1を5ml加えてフィルターを浸す(1時間ほど反応が続く。ECL Soln1, 2は冷蔵庫に保管)
- フィルターを取り出し、液をあまり切り過ぎないようにしてラップで包む。この時、気泡が入らないようにする。暗室でX線フィルムで感光させる。X線フィルムにさらす時間は、15秒、1分、3分とするが必要に応じて(3〜4倍比を目処にして)増減する。
- 感光させたX線フィルムを現像する
現像液に3分漬ける→流水で1分洗う→定着液に3分漬ける→10分〜15分水でよく洗う→取り出してつるして乾燥
- フィルムに必要事項を記入し保存.
使用したメンブランの保存と再利用(リプロービング)
- 使用済みのメンブランはラップに包んだまま、必要事項(実験者、作成日、サンプル種類など)を記入して冷蔵庫で4℃保管.少なくとも数年は保存可能.
- 一次抗体と二次抗体を剥がすこと(Stripping)で、同じフィルターを4回くらいまでなら再利用できる.ただしそのたびにマーカーが薄くなり感度もいくらか低下していくので、重要なデータを取る場合は新しいものを使うことを勧める.
- ストリッピング液を調整し、50℃水浴で温めておく.
| 1M Tris-HCl (pH6.7) | 20% SDS | 2-メルカプトエタノール | MQ水 |
| Σ 50 ml | 3.125 ml | 5 ml | 347 ul | 41.5 ml |
- メンブランをストリッピング液に浸し、50℃30分間ゆっくり振盪.
- TBS-Tで15分×2回、はげしく振盪しながらwashする.
- 5% BSA/TBS-Tでブロッキング.以降はウエスタンブロッティング1日目の(5)に従う.
2002.2.14: 喜多. 作成
2002.7.9: 旦部. 一部修正