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脳神経外科学会の定義によれば、「脳神経外科とは、脳、脊髄、末梢神経を含むすべての神経系およびそれらに関連する骨、筋肉、血管などの疾病の予防、診断、手術を含む総合的治療、リハビリテーションなどに積極的に関与する医療専門領域である。」となっています。このような脳神経外科専門医を養成するための研修施設は、予防、診断、治療のすべてに於いて多方面からの設備や臨床能力が要求されることになります。手術だけを行うものではなく各種の治療選択を総合的に行うことが必要であり、単に脳動脈瘤の手術件数のみで脳神経外科専門医を評価することはできません。現在、手術件数に基づいた施設基準は見直されつつあり、偏った症例のみ扱う病院では研修施設としての基準を満たすことは不可能です。最近ではMRI、ナビゲーション、脳機能モニタリング、内視鏡、リハビリテーションなどを駆使して患者さんのADLも飛躍的に向上し、さらに血管内治療、定位放射線治療、多岐にわたる化学療法など開頭術以外の治療法の発達により、各患者さんに適した治療が行われています。脳神経外科は、脳に外科的処置を行うことが許された唯一の科であり、同時に手術手技以外の多くの技術を研究し駆使していかなければならない科となっており、まさにチーム医療が必要となってきています。「開頭術は脳が初めて外界の空気に触れることになるのであり、できれば開頭術なしで治療できるのが理想である」というのが私の持論であり、脳神経外科学という学問としてとらえると裾野が広い実に面白い科です。脳神経外科は、脳・脊髄の再生医療に関する基礎研究、臨床研究に最も近い診療科でもあります。脳神経外科はこの20年間で顕微鏡手術から脳機能温存手術へと発展してきました。将来に向けては、さらに安全な手術法の開発が必要ですし、同時にできるだけ切らない有効な治療が開発されるように研究が行われなければなりません。
滋賀医科大学脳神経外科は、昭和54年(1979年)に開設され、初代教授 半田譲二先生、2代目教授 松田昌之先生についで3代目となります。今後、チーム医療の確立、他施設他大学との交流、教育システムの構築などを進めながら魅力ある新たな教室作りをしていきます。興味のある方は何時でもお越しください。
平成20年3月吉日
滋賀医科大学医学部医学科脳神経外科学講座
教授 野崎和彦
TEL:077-548-2257
FAX:077-548-2531
E-mail noz@belle.shiga-med.ac.jp
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