滋賀医科大学 眼科学講座

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網膜静脈閉塞症

網膜静脈閉塞症とは?

眼をカメラに例えた場合、網膜はフィルムに相当し視力にとって重要な役割を果たしています。この網膜にある静脈血管が詰まる病気が網膜静脈閉塞症です。血管がつまると血管の中の血液は行き場がなくなりあふれ出し、眼底出血や網膜浮腫を起こします。視力が低下したり視野が欠けるといったような症状があります。特に黄斑(網膜の中心にあり視力にとって最も重要な部分)に出血や浮腫が起こると視力が著しく低下します。高齢の方、高血圧、糖尿病、高脂血症の方に起こることが多いですが、まれに若い方に起こることもあります。
網膜静脈閉塞症は静脈のどの部分でつまるのかで大きく病状が異なります。静脈の根元でつまったものが網膜中心静脈閉塞症、静脈の枝分かれした先でつまるのが網膜静脈分枝閉塞症です。詰まった場所や病変の広がりにより病状は異なり、ご本人がまったく気付かないこともあれば視力がほとんど失われてしまうこともあります。一般に詰まる場所が静脈の根元に近いほど視力の障害が強くなります。静脈が詰まり血液の流れが途絶えた部分は毛細血管がなくなり、しばらく経つとそこには新生血管と呼ばれる本来は存在しない異常な血管がでてきます。新生血管の発生のために発症から3カ月から1年以上たってから硝子体出血、緑内障、網膜剥離などの合併症が起こることがあります。新生血管発生による緑内障は通常の緑内障よりも治療が困難です。

正常な眼底の図
正常な眼底の図
 
網膜中心静脈閉塞症
網膜中心静脈閉塞症
網膜静脈分枝閉塞症
網膜静脈分枝閉塞症


網膜静脈閉塞症の検査

視力検査、眼圧検査、眼底検査、眼底造影検査、光干渉断層検査(OCT)があります。眼底造影検査で、血管の詰まったところや新生血管がわかります。OCTでは網膜の浮腫の程度がよくわかり、治療効果の判定に役立ちます。

網膜静脈閉塞症の治療

網膜の循環を改善する飲み薬を服用します。浮腫の改善のためや新生血管が発生しないように網膜にレーザーをあてます(光凝固)。
血管内皮増殖因子(VEGF)という物質が異常な血管の増殖や網膜の浮腫に関与していることがわかっています。そのため、網膜、特に黄斑が浮腫を起こし、視力が落ちた場合には、VEGFの働きを抑制し、異常な血管の増殖や網膜の浮腫を軽減することが報告されているベバシズマブという薬を使用しています。当科では、ベバシズマブの眼球内への注射を行っています。増殖性変化がある場合や、硝子体出血、網膜剥離が起こったときは、硝子体手術を行います。
いったん視力が向上しても静脈が再び閉塞したり、新生血管によりさまざまな合併症がおこることがあり、治療は長期にわたることもあります。症状が軽快していても検査を受けるようにしましょう。また網膜静脈閉塞症の方は高血圧、動脈硬化、糖尿病など基礎疾患がある方が多く、再発あるいは反対側の眼に発症することを防ぐためにも基礎疾患を治療することが大切です。

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