リンパ球のうち、まずTリンパ球について説明します。
Tリンパ球にも種類があり、それぞれ役割が異なります。
CD8陽性T細胞はキラーT細胞とも呼ばれます(図の左)。ウイルス感染細胞がウイルス由来の抗原(赤丸)を細胞表面のMHCクラスI分子(左の図の青い四角)に結合した状態で提示します。その抗原を識別して、キラーT細胞はウイルス感染細胞を破壊します。
D4陽性細胞はヘルパーT細胞と呼ばれます(図の右と中央)。ヘルパーT細胞は他の細胞が貪食し、分解された抗原(赤丸)を識別します。そのときMHCクラスII分子(右の2つの図の白い四角)に抗原の分解物は結合しています。ヘルパーT細胞はさらに2つに分類され、Th1細胞とTh2細胞と呼ばれます。 Th1細胞はマクロファージの抗原の分解を助けます。また、キラーT細胞が殺傷能力を獲得するのを補助します。 Th2細胞はB細胞が抗体を分泌するのを補助します。
補助する時に使う道具(サイトカイン)については後で述べます。