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    細胞診検査とは、いろいろな検査材料(婦人科材料・腹水・胸水・尿・喀痰など)で異型(悪性)細胞がないか

 どうかを確認する検査です。細胞以外にもウイルス感染の有無や炎症など治療に役立つ情報を提供します。

 

  滋賀医大病理部では年間約5000件の細胞診検査が行われています。

  迅速の場合は、1〜2時間程度で結果報告できますが、外来検査報告には通常、1〜2日程度かかります。

  細胞診検査は、最初にスクリーナーと呼ばれる細胞検査士が検査を行います。そこで判断(クラス分類)をおこない、

  クラスV以上の症例に関して病理医が最終的に細胞診断を行います。

 

 ・一般的なクラス分類(材料によって、多少内容が異なります。)

パパニコロウ(Pap)分類

 ClassT: 正常

 ClassU:良性異型

 ClassV:良・悪性のいずれとも判定しがたい細胞

 ClassW:悪性を強く疑う細胞

 ClassX:悪性(癌)細胞

  一般的に、細胞検査ではパパニコロウ染色(左図)という染色方法で細胞の形態を観察

 します。(細胞の種類によって染色性が異なります。)

   左図は、産婦人科材料で、子宮頸部の細胞です。主に婦人科検診では、子宮 頸部や

 子宮内膜の検査が行われますが、悪性細胞の有無以外にも、ウイルス(HPV、ヘルペス

 など)の感染がないかどうかも検査します。産婦人科の癌検診以外では、肺癌検診

 (喀痰検査)などが一般的に知られています。

 腹水中に出現した胃癌細胞   尿中に出現した膀胱癌細胞  乳腺穿刺液に出現した乳癌細胞