教授からの挨拶

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          教授 山田尚登

私たちが目指す精神医学

精神医学は大きな変革を遂げつつあります。従来の症候論的精神医学はこれまで以上にエビデンスが求められており、それに加えて神経科学の急速な進歩を基盤にした生物学的精神医学の重要性が研究のみならず臨床領域にも及んでいます。
社会の変化を背景にした精神疾患患者数の増加や疾病構造の変化に精神医学も対応しなければなりません。
滋賀医科大学精神医学講座では、この変化をエビデンスに基づく科学的な精神医療を行うことで、「患者を治す精神医療」をめざし、臨床・教育・研究に取り組んでいます。

診療面においては、我々は滋賀県における唯一の大学附属病院を持ち、地域における基幹施設として、また総合病院精神科として、先進的医療、緩和医療、精神科リエゾン医療、身体合併症を伴う患者の治療、児童思春期の精神医療などに積極的に取り組んでいます。
特に、重症うつ患者への修正型電気けいれん療法(mECT)は年間500件を超えており、難治性の統合失調症に対するクロザピン治療、日本睡眠学会認定施設として睡眠障害治療など地域の精神医療に対して大いに貢献しています。さらに、認知行動療法、磁気刺激療法なども行っています。

教育面では、「患者を治す精神医療」を遂行するためにエビデンスに基づく精神医学教育を行うとともに、自ら考える教育を目指しています。また、認知行動療法の習得のための映像記録装置を有し教育スタッフも充実しています。さらに、措置入院も含めた精神保健指定医症例も当病院のみですべて経験可能であり、所属の医局員は全員最短の期間で指定医を取得しています。
児童思春期精神医学に興味がある研修医には、イギリス・ロンドンでの短期研修(2週間程度)も行っており、毎年1~2名の研修医が指導医と共に現地で研修しています。
睡眠学を学びたい他の施設からの医師も受け入れてきました。

研究面においては、精神薬理学、睡眠学、時間生物学、児童思春期精神医学、てんかん学などの領域において神経科学の進歩を取り入れ活発に行っています。特に、臨床に直結するような独創的な研究に力を入れています。

臨床・教育・研究から「患者を治す精神医療」を志す若手医師の方と共に更なる高みに向かって歩んでいきたいと考えています。

教室の歴史

昭和53年4月に滋賀医科大学精神医学講座が開設され、初代教授として、高橋三郎先生(現滋賀医科大学名誉教授)が京都府立医科大学より着任されました。高橋三郎先生は国際診断分類であるDSM-IIIを日本に導入され精神科診断学に大きな役割を果たした先生として有名ではありますが、講座内では生物学的精神医学を臨床・研究の重要な柱として位置づけ、精神内分泌学、臨床精神薬理学、睡眠学、分子神経科学などの多くの領域において当講座の発展の基礎を作られました。
その後、高橋清久先生(現神神経科学財団理事長)が着任され、当講座において時間生物学的研究の基礎を作られました。これらの研究・臨床の基礎は、2代目教授加藤進昌先生、3代目教授大川匡子先生へと受け継がれていきました。
平成19年3月より私が第4代教授を拝命したわけですが、滋賀医科大学の良き伝統を継承し、最新の神経科学の手法を取り入れた研究を推し進めていきたいと考えています。

囲む会
高橋三郎先生(滋賀医大精神科初代教授・現名誉教授)を囲んで

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精神医学講座
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