研究について

睡眠グループ

滋賀医大・精神科では卒業大学・年次や出身の専攻科にかかわらず、「睡眠を勉強したい」方々に研鑚の場とご希望に応じた指導を(応談で宿舎も)提供します。以下に睡眠関連のスタッフ・施設・診療・教育・研究を紹介します。
  • スタッフ

睡眠担当医師 常勤6名、非常勤2名(うち日本睡眠学会認定医6名)
睡眠担当の臨床検査技師 常勤2名、非常勤4名(うち認定技師1名)

  • 施設

日本睡眠学会の施設認定Aを取得している。
病床(精神科) 45床(うち高照度光療法室 8床)
睡眠検査用シールドルーム 2室
*ポリソムノグラフィ(PSG)、反復睡眠潜時試験(MSLT)、終夜パルスオキシメトリー、アクチグラフィ、携帯型呼吸・脳波モニタリング、経皮的CO2測定、深部体温測定、髄液やHLA検査等が実施可能

  • 診療

睡眠外来の新患数は年間約500名、full-PSG約200件、MSLT約50件
(新患の内訳は約半数が睡眠呼吸障害、他に不眠症、特発性過眠症、ナルコレプシー、睡眠不足症候群、概日リズム睡眠障害、精神疾患・向精神薬による睡眠障害、むずむず脚症候群・周期性四肢運動障害、レム睡眠行動障害、睡眠関連てんかんなど)
高照度光療法や心理士による不眠症の認知行動療法も実施

  • 卒後教育

初期教育:研修医は一般的な睡眠障害を指導医とともに診療する。
専門教育:広範囲にわたる豊富な症例を通して日本睡眠学会の認定医・認定検査技師の資格が取得できる。

  • 研究

近年のテーマは、眠気の主観的・客観的評価、気分障害と睡眠の関連性、睡眠時無呼吸症候群の精神科病院での実態調査、抗精神病薬の睡眠や認知機能への影響、睡眠のポータブルモニタリング、看護師の睡眠・精神的健康度とメディカルエラー、寝具・森林浴・刺激性物質等の睡眠・覚醒への影響、睡眠障害の疫学、睡眠脳波の源電流解析など。また睡眠時無呼吸症候群やレム睡眠行動障害の臨床研究や下肢静止不能(むずむず脚)症候群の治験を実施している。

LORETA

About Low Resolution Electromagnetic Tomography

Non-invasive measurements of scalp electric potentials (EEG) are due to the currents that arise from post-synaptic potentials occurring on cortical pyramidal neurons. It is of great interest to solve the inverse problem, in which the EEG recordings are used for computing dynamic images of distributed electric neuronal activity on the cortex. Such images can provide very high time resolution information that is useful for conducting studies in the localization of function and in functional connectivity.

For this purpose, one can use the method known as LORETA (low resolution electromagnetic tomography), which has been abundantly validated over the course of many years. Recent improvements to the method, known as standardized and exact LORETA, produce low resolution images with exact localization.

LORETA is being used in several research projects of the Department of Psychiatry, in Shiga University of Medical Science. In one such study, patients undergoing electroconvulsive therapy (ECT) have their EEG recorded before and after the treatment. LORETA allows finding which brain regions undergo functional activation changes, and also it allows finding the connectivity changes between brain regions, due to treatment. Moreover, since quantitative psychopathology before and after treatment is also available, a number of other essential questions can be answered, such as: (1) Can brain activity and brain connectivity before treatment predict treatment outcome? (2) Which brain regions change significantly functional activation with symptom improvement? (3) Which brain regions change significantly their functional connectivity with symptom improvement?

Hopefully, LORETA will allow a better understanding of pathological brain function and of the effect of treatments, and will thus provide information that can be useful in improved treatment targets.

臨床薬理グループ

みなさん知っていますか?

精神疾患で病院を受診すると、お薬をもらうことが多いと思いますが、同じ薬でも人によって、効果や副作用の出方が全く違います。簡単に説明すると、口から飲んだ薬は腸から吸収されて、血液中にひろがり、脳に作用して、精神疾患に対する効果が出るとされていますが、同じ薬を同じ量飲んでいても、人によって、血液中の薬の濃度には数十倍の違いがあることがあります。ですから、同じお薬を飲んでいても、よく効く人や効かない人がいたり、副作用がまったく出ない人や、出すぎて困る人がいるわけです。このような個体差について、お薬を飲む前にきちんと評価して、どれくらい飲んだら効果が出るか、どれくらい飲んだら副作用が出るかということを考えていく処方の仕方をオーダーメイド(テーラーメイド)医療といいます。

滋賀医大精神科臨床薬理グループでは、精神疾患治療のファーストラインともいえる薬物療法を適切に確実に行っていくことを目的として、すべての方に適正なオーダーメイド医療を行うことを目標に、研究を行っています。

2013年度は、皆様のご協力を得て、難治性統合失調症に使用されるクロザピンの血中濃度と効果・副作用の関連を発表しました(第23回日本臨床精神神経薬理学会)。

今後も患者さんの生活の質(QOL)の向上とともに、適切で効果的な薬物療法の方法開発と普及をめざしていろいろな薬剤についての研究を行っていきますので、興味のある先生方は精神科医局までご連絡ください。

業績一覧

--under construction--

研究情報の公開について(オプトアウト)

臨床研究の際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行うことが一般的です。一方で、臨床研究のうち、患者さまへの侵襲や介入がなく、診療情報等の情報・余剰な検体のみを用いる研究については、国が定めた指針に基づき「対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得る必要はありません」が、研究の目的・実施についての情報を公開して、参加者に拒否の機会を提供することが必要とされております。

このような機会提供は「オプトアウト」手法と呼ばれ、当科で行っているオプトアウトを用いた臨床研究は下記の通りになります。なお、研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。

 ● 精神科医療の普及と教育に対するガイドラインの効果に関する研究


臨床について

mECT

近年、うつ病に対する修正型電気けいれん療法(mECT)の有用性は見直されてきています。新規抗うつ薬による寛解率は60-70%程度であり、薬剤治療抵抗性と判断された患者さんに対してもmECTは80-90%以上の効果があるのがその理由の1つです。毎年、平均40-50人程度の方に新規導入施行しております。副作用には逆行性健忘、せん妄などがあります。身体的な副作用による致死率は10万件に2件程度と言われていますが、当院では例がありません。最も大切なことはうつ状態の原因となる病気が何なのか、つまり、うつ病によるうつ状態なのか、躁うつ病によるうつ状態なのかということです。何故ならば、mECTで90%以上の方が一旦は改善していますが、その状態を維持するためには薬物療法が必要で、それがうつ病と躁うつ病では異なるからです。診断と十分な薬物療法が最も重要です。近年の治療成績うつ病の96%が寛解維持し、元来、就労していた人の93%が復職できています。躁うつ病の66%が寛解維持し、元来、就労していた人の71%が復職できています。

クロザピン

当院では治療抵抗性統合失調症の患者さんに対してクロザピンの導入を積極的に勧めております。クロザピンは治療抵抗性統合失調症に対する最終選択薬で、難治性統合失調症患者の50%近くが改善を示すともいわれております。2009年にようやく同薬剤が本邦で承認されましたが、重篤な副作用である好中球減少症・無顆粒球症及び耐糖能異常の早期発見及び重篤化回避を目的とし定期的な血液検査を義務付けられています。ただ、認知機能障害、けいれん、脳波異常などの副作用も一定の頻度でみられ、日本人の患者さんにおける同薬剤の臨床研究は不十分な状態です。そのため当院が中心となり、県内の精神科病院と連携して、同薬剤の普及・研究に取り組んでいます。

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