かわいいって言われたい!

男の人に「かわいい」とはあまり言いませんよね?
二十代後半を過ぎたころから年下の人に対して男女問わずかわいいと思うことが増えましたが、同世代以降の男の人にかわいいと思うことは今もあまりありません。夫には時々ありますが口に出すことはめったにありません。
たとえば「100万回生きたねこ」という絵本を読んで、主人公が百万回目の人生で初めて自分以外に対する愛しさを知った場面で、「僕この年になって初めてこの猫の気持ちわかるわ〜」とほろりと感動していたり、離乳食が進まず残してばかりの乳児に「おとうさんはお母さんの作ったごはん残したことないで!味薄すぎるとか思うときでもおいしいって全部食べてるで!」と誇らしげに説いていたりします。地味にかわいいですが、口から「かわいい」が飛び出る類ではありません。

一方、乳幼児の子に対しては「かわいい!」「かわいい!」と連発します。
「何をやってもかわいい〜!!」と自分でもテンション高すぎると思うことがありますが仕方ありません。
出産後は毎日が当直だと聞いていました。私の場合は当直ほど覚醒する必要はなく半分寝ながらの対応になりますが、育休中は特に毎日一人で24時間対応の慢性的な寝不足と疲労で、老けていくのが目に見えてわかる日々でした。
日中目が覚めている間は抱っこして歩いていなければ真っ赤になって怒るように泣かれる日が続いても、それで足腰痛んだり仰臥位で下肢のしびれが生じたり、一晩8回程泣いて起こされる日が何ヶ月も続いても、授乳中に急に180度回転され瞬間乳が見たことのない伸び方をしても、青白い顔でにやにやと「かわいい〜」と言っている私に対して、産後半年を過ぎるころ夫より苦情が出ました。

曰く、
子に対しては「かわいい」を連発するのに夫は「かわいい」といわれた試しがない。
男は常に一番でありたいものである。
子の暴挙でさえも「かわいい」で済ませられるのであれば、夫は一挙一動すら当然「かわいい」はずである。
子はやがて巣立つ。最後に残るのは夫である。
夫に対しても娘と同等以上の寛容さで「かわいい!」と全てを受けれるべきではないか。
ということでした。
耳を疑いました。これじゃあまるで長男です。夫は夫であって子どもと同列ではない、そして「かわいい」発言は意図して出すものではない、と思いましたが夫が真剣な様子なので頷いておきました。
1歳の誕生日に「おとうさんも1歳の誕生日!」とかたくなに主張し、バースデーケーキのろうそくを吹き消している顔に一切の照れがない点からも本気かと思われました。
家庭円満のため、要望どおり一挙一動を採り上げて「かわいい」と言う試みをしましたが、その無意味さに言いながら思わず笑ってしまい却って失礼になってしまいました。
そこで何かマイナス面を指摘するときに「かわいい」と言って伝える方法を採用したところ、文脈の違和感が伝わるようで夫には有用でした。
例:脱ぎっぱなしの靴下、かわいいね!(もちろん1ミリもかわいいなんか思ってない)
どこの家庭もこんな感じなのでしょうか?放射線科の先生方で想像してみようかと思いましたが、気恥ずかしいのでやめました。 上記夫の主張に関して支持・同意される先生いらっしゃいましたらご一報ください。




by ぺんぎんの妻

editor’s comment
・・・。ということは、夫は妻のことを常にカワイイと思っているってことなんですかね。これは夫婦の仲良し自慢、と受け止めて、私の大脳深部白質に納めさせて頂こうとおもいます。