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位相コントラストマンモグラフィ(Phase Contrast MMG : PCM)システム

PCM←PCM      普通のMMG→filmMMG

【位相イメージング゙】
 通常、X線は物体を通過する際に散乱及び吸収されます。一般的なX線画像は、その吸収差を利用して画像形成します。
今までX線は電磁波の性質をもっていますが、同じ電磁波の光とは異なり干渉や屈折を起こさないと考えられていました。しかし近年X線は物体を通過する際に非常に小さい角度で干渉や屈折することがわかりました。
 医療の現場で診断に使われているX線画像の多くはX線の吸収による吸収コントラストによるものです。位相イメージングとは従来の吸収コントラストに屈折X線により作られる屈折コントラストを加えた画像となります。
位相イメージングにより撮影された画像は今までのX線画像に比べて非常に見易い画像を提供します。

【Phase Contrast Mammmography ( PCM )】
 今までの乳房撮影では乳腺と腫瘍が重なり合っている場合には、それぞれの境界の判別が難しかったのですが、屈折X線を利用すれば、その特徴であるエッジ強調が出現します(下図)そのために乳腺と腫瘍の境界がわかりやすくなり、判別がし易く診断能が向上します。また乳がんの手がかりである小さな石灰化も従来の乳房X線写真より発見し易くなります。

位相コントラストMMG装置

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