密封小線源永久刺入治療室


密封小線源永久刺入治療

【前立腺癌小線源治療とは?】

小さな放射線物質を治療する局所に挿入して行う放射線治療を小線源治療といいます。 わが国では医療法、放射線障害防止法などいくつかの法律的な問題から施行できない状態が長く続いていましたが、125ヨウ素 シード(種子状)を用いた小線源治療が 2003年に認可されました。2004年より当施設でも準備を進め、早期前立腺癌に対して泌尿器科、放射線科が協力し小線源治療ができるようになりました。
前立腺癌に対するこの治療法は既にアメリカにおいて15年以上まえから確立されており、限局性前立腺癌の一般的な治療法です。アメリカでは年間5万人を越える人がこの治療を受けています。この治療の特徴は他の治療法より、性機能(勃起能)が維持され易く、尿失禁が起りにくい、体への負担が軽いなどたくさんのメリットがあります。また、この治療の対象となる前立腺癌は早期のものとなります。詳しくは泌尿器科医師にご相談ください。

【治療方法】
非常に弱い放射線(γ線)を出す小さな線源(長さ4.5mm、直径1mm以下/純チタン製カプセル)を、直腸より挿入した超音波で確認しながら前立腺内に50〜100個挿入します。線源の個数、配置などは事前に超音波検査で得ておいた前立腺のデータより大きさ、形、線量分布をコンピューターで3次元的に解析し決定します。

詳しくは……こちら(滋賀医科大学附属病院 TOPICS Vol.33)

【周囲への影響】
体内に挿入された線源から体外に放出されるγ線は非常に弱いため周囲の方に与える影響はありません。実際には自然に受けている放射線の量と比べても低いことがわかっています。したがって治療後も普段通りに生活していただけます。しかし放射線源の脱落事故防止などの可能性がありますので、周囲への配慮が必要となります。詳しくは担当医師より説明いたします。

125IシードX線写真粒子治療室内