「柏地域医療連携センター」の視察

 柏市は東京都心より約30kmにあり、高度経済成長を機に東京のベッドタウンとして人口が増加した都市です。高齢化が進んでおり、現在は25.4%(H30年4月時点)となっており、柏市は高齢者がいつまでも住み馴れた地域で安心して暮らせる街を目指して柏市・東京大学・UR都市機構の三者が協定を締結し、柏プロジェクトを立ち上げています。特に在宅医療・介護連携に対して精力を注いでおり、高齢者が生活する地域の環境面だけでなく、在宅医療を行う医療職者への研修の場を設け、市民への啓発広報活動など包括的な取り組みを行っています。さらに柏市医師会・柏歯科医師会・柏市薬剤師会の共同で柏地域医療連携センターを設立するなど、地域医療の推進のために多職種が強く連携した街づくりが進んでいます。


今回の視察では、地域医療に対する包括的な取り組みにおいて10年先を見据えた長期的ビジョン展望、それを着実に実行していく行動力、そして何より行政・医療・民間企業といった多職種が連携するという重要な3つの側面を目の当たりにすることができました。今後ますます高齢化は進むことが明らかとなっている日本において、老年領域としてできることをこれらの側面から検討できたらと思います。


2019年02月15日