1. ルート
  2. 後期研修
  3. 平成28年度後期レジデント
  4. 呼吸器外科

呼吸器外科

                                                                 (2014.6.19更新)
 
呼吸器外科 後期卒後臨床研修プログラム
 

 

I 呼吸器外科とは何か
1.診療科の特色
   主に呼吸に関連する肺、気管・気管支の起こる疾患に対して外科手術を中心とした治療を行う診療科ですが、実際に取り扱っているのは、心臓・大血管・食道を除く胸腔内臓器(縦隔、胸腺、神経など)や横隔膜・胸壁も含めた胸部疾患です。呼吸という生命を維持するために必要不可欠な機能を行う臓器に対して外科手術を施行するので、正確な解剖学的知識と手技が要求され、術後管理にも豊富な知識ときめ細やかな観察が必要となります。結果として、呼吸器外科研修終了後には外科的手技のみでなく呼吸管理全般の専門家となることが出来ます。

 

2.診療科の社会的ニーズ・必要性
   現在、日本人の死亡原因の第1位は悪性新生物であり、さらに、肺癌は男性で第1位、女性で第2位に位置しています。高齢化に伴い、今後も増加傾向が続くものと予想されており、肺癌治療の中心的役割を果たす呼吸器外科医のニーズはますます高まると予想されます。また、肺癌のみならず胸部全般の多種多様な胸部疾患を扱っていることから、さらに多くの呼吸器外科医が必要です。

 

3.習得できる資格(認定医等)
  外科学会専門医・指導医、呼吸器外科専門医、呼吸器外科学会指導医、気管支鏡専門医・指導医、呼吸器学会専門医、がん治療認定医等

 

4.対象疾患
   対象疾患は心臓・大血管、食道を除く胸部全般に及んでおり、主なものとしては原発性肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、胸壁腫瘍、嚢胞性肺疾患、気道狭窄、漏斗胸、手掌多汗症などです。

 

Ⅱ スタッフ
1.コース長、研修責任者
  氏  名 花岡 淳
  所属学会 日本外科学会、日本胸部外科学会、日本呼吸器外科学会、日本肺癌学会、日本呼吸器学会、日本呼吸器内視鏡学会、日本内視鏡外科学会、日本癌学会、日本結核病学会、IASLC、WJOG等
  認定資格
日本外科学会(外科専門医・外科指導医・外科認定医)、日本胸部外科学会(胸部外科指導医・胸部外科認定医)、日本呼吸器外科学会(呼吸器外科専門医・呼吸器外科指導医)、
日本呼吸器内視鏡学会(気管支鏡専門医・気管支鏡指導医)、日本がん治療認定医機構(暫定教育医、がん治療認定医)、肺がんCT検診認定機構(肺がんCT健診認定医師)、
日本呼吸器学会(呼吸器専門医)、ICD(infection control doctor)
  学会の役職 日本呼吸器外科学会評議員、近畿外科学会評議員、日本胸部外科学会評議員、日本肺癌学会評議員、日本結核病学会代議員
  専門分野
胸部外科一般(肺癌、肺腫瘍、嚢胞性肺疾患、縦隔腫瘍、感染性肺疾患等々)

 

2.指導医
  氏  名 橋本 雅之
  所属学会 日本外科学会、日本呼吸器内視鏡学会、日本呼吸器外科学会
  認定資格 日本外科学会(外来専門医)、日本呼吸器外科学会(呼吸器外科専門医)、日本呼吸器内視鏡学会(気管支鏡専門医)、日本呼吸器学会(呼吸器専門医)、肺がんCT検診認定医師
  学会の役職  
  専門分野  呼吸器外科一般

 

  指導医
  氏  名 五十嵐 知之
  所属学会  
  認定資格 日本外科学会(外科専門医)、日本呼吸器学会(呼吸器専門医)、日本呼吸器学会(インフェクションコントロールドクター)、日本呼吸器外科学会(呼吸器外科専門医)、日本呼吸器内視鏡学会(気管支鏡専門医)、日本がん治療認定医機構(がん治療認定医)、日本化学療法学会(抗菌化学療法認定医)、日本結核病学会(結核・抗酸菌症認定医)、肺がんCT検診認定医師
  学会の役職  
  専門分野 肺癌、気胸、縦隔腫瘍、胸膜病変、気管支鏡、胸腔鏡

 

  指導医
  氏  名 大塩 恭彦
  所属学会  
  認定資格 日本外科学会(外来専門医)、日本呼吸器外科学会(呼吸器外科専門医)、日本呼吸器内視鏡学会(気管支鏡専門医)
  学会の役職  
  専門分野 呼吸器外科一般
 
Ⅲ 研修概要
1.研修目標
   専門を志す若い医師には、代表的な呼吸器疾患の診断・(外科手術を中心とする)治療を計画・実行する能力を身に付けてもらうことを目標とし、研修終了時点では呼吸器外科学会の専門医(詳細は http://chest.umin.jp/を参照)を取得する資格が得られるようにします。
 一方、将来他領域を志す短期研修の医師には、最低限身に付けておくべき呼吸器外科の知識・技術を教えることを目標としています。

 

2.研修スケジュール
   以下は呼吸器外科学会に届けてある研修スケジュール・研修目標ですが、2年の前期研修の後にこのプログラムを当科および関連施設でこなすことにより専門医が取得できます。

(1年目)
 a.呼吸器系の発生、構造と機能を理解し、呼吸器疾患の病因、病理病態、疫学に関する知識を持つ。b.呼吸器疾患の診断に必要な問診および身体診察を行い、必要な基本的検査法、特殊検査法の選択と実施ならびにその結果を総合して呼吸器疾患の診断と病態の評価ができる。c.高齢者、ハイリスク患者を含む呼吸器系の外科的腫瘍性、炎症性、先天性疾患および病態について、症例を担当医として十分に経験する(重要度[A][B][C]の疾患、手術においては主として助手)。

(2年目)
 a.高齢者、ハイリスク患者を含む呼吸器系の外科的腫瘍性、炎症性、先天性疾患および病態について、症例を担当医として十分に経験する(重要度[A][B][C]の疾患、主に助手、症例によって術者)。b.呼吸器外科手術の呼吸、循環動態を理解し、呼吸器操作、酸塩基平衡、輸液、輸血、感染対策などの周術期管理が適正にできる。術後合併症の早期発見と対策ができる。c.症例検討会で討論者となる。学術集会において呼吸器外科に関する発表を演者として行う。

(3年目)
 a.一般状態、加齢、他臓器機能、合併疾患を評価し、心身両面を考慮した総合的な治療計画の策定と手術適応の決定ができ、術式を適切に選択し、安全に実施することができる。b.患者とその関係者に病状と外科的治療に関する適応、合併症、予後について十分な説明ができる。c.高齢者、ハイリスク患者を含む呼吸器系の外科的腫瘍性、炎症性、先天性疾患および病態について、症例を担当医として十分に経験する(重要度[A][B][C]の疾患、手術においては主として術者)。

(4年目)
 a.呼吸器疾患の外科的治療の専門的知識とより高度な技能を習得する。b.医療事故、アクシデント、インシデントの発生に際してはこれを迅速に遺漏なく対処できる。c.呼吸器外科認定機構が定めた修練期間中に修練すべき手術を経験する(重要度[A][B][C]の疾患)。

(5年目)
 a.呼吸器外科に関する研究論文および症例報告を発表する。b.呼吸器外科修練中の後進の外科医を日常的に指導し、その成果を評価することができる。c.呼吸器外科認定機構が定めた修練期間中に修練すべき手術を経験する(重要度[A][B][C]の疾患)。

 

3.関連病院
 
東近江総合医療センター、国立病院機構京都医療センター、国立病院機構南京都病院、公立甲賀病院、医仁会武田総合病院、洛和会音羽病院、三菱京都病院

 

4.カンファレンス・抄読会
  月・水・金曜日 病棟回診
  月曜日 術前カンファレンス
  火・木曜日 術後カンファレンス
  水曜日 呼吸器内科外科症例検討会
  隔週水曜日 呼吸器カンファレンス(放射線科・呼吸器内科)
  隔週水曜日 抄読会

 

5.業務の週間予定
  月曜日 外来日
  火曜日 手術日
  水曜日 外来日
  木曜日 手術日
  金曜日 外来日
  臨時・緊急手術は随時

 

Ⅳ 研修実績
1.認定資格の取得実績
  外科専門医、呼吸器外科専門医

 

2.修了後の進路
  上記各関連施設への赴任
  大学院進学

 

Ⅴ 診療グループ情報
1.外来患者数
  2,951人(2013年)

 

2.入院患者数
  6,219人(2013年延入院患者数)

 

3.手術件数
  全身麻酔は約180/年、局所麻酔は約60/年です。疾患別では原発性肺癌が主で80/年です。

 

4.検査件数(項目別概数)
  気管支鏡検査は200/年、超音波気管支鏡ガイド下針生検は15/年です。

 

5.経験可能な疾患
   原発性肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍(良性、悪性)、胸壁腫瘍(良性、悪性)、気胸、肺嚢胞、肺気腫、膿胸、癌性胸膜炎、漏斗胸、手掌多汗症、気道狭窄など

 

6.経験可能な手技
   肺切除術(開胸・胸腔鏡)、縦隔・胸壁腫瘍切除術(開胸・胸腔鏡)、漏斗胸矯正術、胸腔鏡下胸部交感神経遮断術、気道ステント留置術、胸腔穿刺・ドレナージ、縦隔鏡検査、胸腔鏡検査、気管支鏡検査など

 

7.主な研究分野
   早期肺癌に対する低侵襲手術(胸腔鏡下肺葉切除術、胸腔鏡補助下肺区域切除術)。進行肺癌に対する拡大手術、術前導入化学放射線療法および術後補助化学療法、進行肺癌術後補助化学療法(CDGP+TXT)、縦隔腫瘍に対する胸腔鏡下手術、腫瘍免疫学(ワクチン療法等)。

 

8.施設の学会認定
  日本外科学会、日本胸部外科学会、日本呼吸器外科学会、日本呼吸器内視鏡学会

 

9.国内・国際的評価(研究・診療分野・先端的医療)
   滋賀医科大学呼吸器外科では、肺癌に対する標準術式のみならず縮小手術から拡大手術までの広い術式を選択することで、高齢者や基礎疾患を有する症例から進行肺癌症例まで根治を目指した治療を行いうることが出来ます。標準術式では低侵襲手術を心掛け完全鏡視下肺葉切除術を積極的に取り入れ、術前に画像解析システムを用いたシュミレーションによって積極的縮小手術としての肺区域切除術も行っております。局所進行肺癌症例では、術前導入化学放射線療法後に手術療法を行い完全切除率の向上をはかれるよう取り組んでおり、また、関連病院と協力し術後補助化学療法についての臨床試験も積極的に行っています。肺癌のみならず、縦隔腫瘍や胸膜・胸壁腫瘍など胸部領域で発生する悪性新生物に対する手術療法および補助療法も行っております。また、非腫瘍性病変、例えば肺感染症(真菌症、非結核性抗酸菌症など)なども対応しており、特に小児漏斗胸に対する矯正手術であるNuss法や手掌多汗症に対する胸腔鏡下胸部交換神経節焼灼・切断術等も積極的に行っております。当科では、外科的治療のみならず切除不能あるいは再発肺癌症例に対しては、樹状細胞ワクチン療法(高度先進医療)や活性化自己リンパ球移入療法にも取り組んできており、今回スタッフの移動に伴い当該療法は他科へ移譲しますが、臨床応用を目指した癌免疫治療に関連した腫瘍免疫学の基礎研究については今後も継続して行っていきます。

 

Ⅵ メッセージ
1.コース長、研修責任者
   我々、滋賀医科大学呼吸器外科が常に心掛けている目標は、本附属病院において治療を受ける呼吸器疾患を有する患者さんに満足のいく治療を提供することです。外科医として、根治を目指し、尚かつQOLも考慮した最善の外科手術を提供できるよう努力することは言うまでもありません。ただそれだけには留まらず、診断から治療、あるいは、進行・再発肺癌の患者さんでは化学・放射線療法および緩和医療まで携われる、総合的・集学的な医療ができる医師を目指しています。

  

3.指導医
   気管支鏡検査、外科的アプローチはもちろんのこと、抗癌化学療法、放射線療法、免疫療法、終末期医療まで患者さんをトータルで診療出来る医師になれるようにトレーニングします。呼吸器外科のモットーは’’診断から治療まで’’です。胸部疾患全般に対し、総合的な診療を目指し頑張りましょう。

 

4.修了者
   十分な症例数があったので、専門医の習得には全く問題はありませんでした。

 

5.レジデント
   呼吸器外科は明るい雰囲気で、忙しいけど面白いです。

 

Ⅶ 問い合わせ窓口
1.担当者: 花岡 淳

 

2.TEL: 077-548-2244   FAX: 077-544-2901

 

3.E-mail:  hanaoka@belle.shiga-med.ac.jp


〒520-2192 滋賀県大津市瀬田月輪町 TEL:077-548-2436 FAX:077-548-2832
事務局:滋賀医科大学医学部附属病院 医師臨床教育センター(旧卒後臨床研修センター)(E-mail: kensyu@belle.shiga-med.ac.jp)