1. ルート
  2. 後期研修
  3. 平成28年度後期レジデント
  4. 整形外科

整形外科

整形外科 後期卒後臨床研修プログラム

 

I 整形外科(運動器再建医学)とは
1.整形外科の特色
   整形外科は、運動器を構成するすべての組織、つまり骨、軟骨、筋、靱帯、神経の疾患・救急外傷を対象とします。厚生労働省の「平成19年度国民生活基礎調査」によると、腰痛・肩こり・手足の関節痛など運動器の症状がすべての症状の1~3位を占め、整形外科医の対象患者が如何に多いか分かります。その原因疾患は、先天性発育異常、炎症、腫瘍、加齢による変性、スポーツ障害など多岐にわたり、新生児から成人、高齢者まで全ての年齢層が対象になります。救急医療の現場でも骨折や神経損傷など整形外科医の活躍が幅広く求められます。多くの基幹病院において新患患者数、外来患者数、入院患者数、手術件数などで整形外科の占める割合は大きく、医師派遣要請の最も多い診療科の一つと言えます。つまり整形外科の特色を一言で言うなら、「その活躍が広く社会から求められている」診療科と言えます。

 

2.整形外科を取り巻く社会的ニーズ
   日本は世界にさきがけて高齢社会を迎え、多くの人々が、運動器をこれほど長期間使用し続ける時代は、これまでありませんでした。これに伴い運動器の障害も増加しています。要介護・要支援認定の24%が、「脊髄・関節の病気」や「転倒による骨折」が原因なのです。リハビリテーションは整形外科の重要な分野ですが、人口の少子高齢化に伴い、そのニーズも急騰しています。早期から適切な運動器リハビリテーションを行うことにより、障害そのものの発生を予防し、障害の程度を最小限にとどめることは、要介護となることを予防し、生活機能を維持・向上するうえでとても大切です。整形外科だけにとどまらず運動器全般にかかわる医学領域は、高齢社会を迎え、さらに拡大・拡充が要望されています。

 

3.習得できる資格(認定医等)
   日本整形外科学会専門医
   日本リハビリテーション医学会専門医
   日本リウマチ学会専門医
   日本整形外科学会認定スポーツ医
   日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
   日本手外科学会専門医

 

4.対象疾患
  対象治療疾患は、「救急外傷から変性疾患まで」と非常に多岐にわたり、首から下の運動器のすべてをcoverします。治療戦略として、整形外科医療の特色を大きく以下の3つに分けて説明します。
 
1)「生活の質」QOLを支える医療
 人工股関節・膝関節形成術、頚椎症・腰部脊柱管狭窄症に対する除圧術、絞扼性神経障害に対する神経剥離・除圧術、肩の腱板手術などの代表的整形外科手術治療は、患者さんの日常生活動作を著明に向上させることができ、患者さんには非常に喜んで頂けます。日常生活動作の改善だけにとどまらず外出も思うようにならなかった患者さんがゴルフ、テニス、スキーなどが可能になったり、海外旅行が可能になったりと患者さんの「生活の質」の改善に大きく寄与できます。患者さんの満足度が大きく、それを共有することが出来るので、医師としてやり甲斐を実感できます。
 
2)幅広い治療ツール
 整形外科医は手術療法以外に内服や注射などの薬物療法、神経ブロック療法、リハビリテーション療法など多くの選択肢を持っています。医療スタッフと患者さんとの共同作業の上に成り立ち、医療の根幹を支えるインフォームドコンセントを形成しながら、ベストの治療法を選択し、患者さんをもっともよい方向へ導くという高いマネージメント能力が要求されます。
 
3)社会復帰をサポート
 疾病、障がい、疼痛のため就労や就学が妨げられている患者さんの社会復帰・家庭復帰ができるようにサポートします。特にリハビリテーション医学的アプローチでは、社会復帰・家庭復帰に必要な制度や法律を駆使し、ソーシャルワーカーやケアマネージャーに対して指導的役割を発揮します。この能力は、仮に将来に産業医などに転職したとしても非常に重要なスキルとなります。

 

Ⅱ 後期研修スタッフ
  整形外科医は単に運動器疾患のスペシャリストにとどまらず、広く社会活動そのものを支える役割を担います。とくに将来、仮に開業し地域医療にその軸足が移るようなことがあっても、整形外科医として培われた技能は広く社会に貢献することができるでしょう。そのようなすぐれた整形外科医を排出すべく、滋賀医大整形外科では以下のスタッフで研修プログラムを準備しています。

 

1.コース長   2.研修責任者
  氏  名 今井晋二
  所属学会 日本整形外科学会、日本肩関節学会、日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会、日本手外科学会、日本関節病学会、日本リハビリテーション医学会、日本骨粗鬆症学会、中部日本整形外科災害外科学会
  認定資格
日本整形外科学会(専門医・脊椎脊髄病医)、日本リハビリテーション医学会(専門医)
  学会の役職 日本整形外科学会専門医・資格認定委員、日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会評議委員、日本リハビリテーション医学会代議員、中部日本整形外科災害外科学会評議委員、滋賀県整形外科医会理事、滋賀県リハビリテーション調査・研究事業専門選定委員、大津市脳卒中地域連携クリティカルパス推進会議委員
  専門分野 肩・肘関節外科、手外科、上肢関節鏡手術

 

3.指 導 医
  氏  名 川崎 拓
  所属学会 日本整形外科学会、日本リウマチ学会、日本関節病学会、日本リハビリテーション医学会、日本股関節学会、日本人工関節学会、中部日本整形外科災害外科学会、日仏整形外科学会
  認定資格 日本整形外科学会(専門医・認定スポーツ医、認定リウマチ医)、日本リウマチ学会指導医、日本リウマチ財団登録医
  学会の役職 日本リウマチ学会評議員、中部日本整形外科災害外科学会評議員
  専門分野 リウマチ性疾患の治療、人工関節手術、リハビリテーション医学

 

 

  氏  名 森 幹士
  所属学会 日本整形外科学会、中部日本整形外科災害外科学会、日本脊椎脊髄病学会、日本リウマチ学会、日仏整形外科学会、日本リハビリテーション医学会、日本側弯症学会、日本脊椎インストゥルメンテーション学会
  認定資格
日本整形外科学会専門医・認定リウマチ医・認定脊椎脊髄病医・認定運動器リハビリテーション医、日本脊椎脊髄病指導医、日本リウマチ学会専門医、日本リウマチ財団登録医
  専門分野 脊椎・脊髄外科


 

 

  氏  名 三村 朋大
  所属学会 日本整形外科学会、中部日本整形外科災害外科学会、日本股関節学会、日本人工関節学会、日本関節病学会、日本骨関節感染症学会、日本軟骨代謝学会、日本再生医療学会
  認定資格 日本整形外科学会専門医、認定運動器リハビリテーション医
  専門分野 股関節外科
 

 

 

Ⅲ 研修概要
 日本整形外科学会認定整形外科専門医は、日本整形外科学会会員となり学会の認定施設で臨床研修6年完了後、受験資格が得られます。卒後初期研修期間2年間は日本整形外科学会に入会していなくても必要研修期間として申請することができます。したがって、初期研修終了後、後期研修プログラムに参加し、同時に日本整形外科学会に入会すれば、4年後には整形外科専門医の受験資格が得られます。研修施設は専門医取得に必要な臨床症例教育、論文・学会研究発表の指導を行っているかの審査を受け、承認されます。少なくとも2施設以上での研修が義務付けられていますので、大学病院を含む、複数の関連認定施設で研修を受けて頂けるよう準備しています。
 
1.研修目標
   整形外科の対象組織は、脊椎、末梢神経から関節疾患、筋・腱・靱帯に及びます。また、その内容も骨折・脱臼などの救急外傷性疾患、スポーツ医学、さらに退行性疾患(変性疾患)にいたるまで広範囲の疾患を含み、その医療は診断から治療・予防までに及びます。当然、すべてを研修期間だけで網羅することは困難です。 
 重要で頻度の高い疾患から学び、技術を習得していくのが効率的です。すなわち脊椎疾患、関節疾患、上肢の疾患、スポーツ傷害などで一般的な疾患の診断・検査・保存的治療・手術適応の判断、術後管理ができるようになることが肝要です。これらを習得するには幅広い専門分野がそろっている大学病院での研修が有効です。 
 いっぽうで大腿骨頚部骨折、脊椎骨折や四肢の骨折など一般的な骨折治療(救急外傷)については大学病院よりも一般急性期病院での研修が有効です。保存療法から手術療法までを習得するように指導します。 
 また、運動器疾患の主たる検査や治療の内容を患者に適切に説明できるようになることや運動器疾患の診療にもとづいて正確かつ適切な病歴記録ができるようになることも基本的な事項として求められます。さらに疾患の病態・治療について適切な教科書や論文を検索し、また学会・研究会で発表ができるように研修期間中に指導します。
 
  卒後6年終了時での研修目標を以下のように設定しています。

  1.数ある整形疾患の「救急外傷から変性疾患まで」を幅広く経験し、系統だった知識の整理と治療(執刀)経験   

    を得る。

  2.大学での指導を通じて、運動器障害や各変性疾患への最先端の手術手技を経験する。

  3.大学での建設的な教育を通して、論理的思考能力を育成し、論文の執筆能力や学会発表能力を身につけ 

    る。

  4.卒後7年目での整形外科専門医資格を目指し、その基礎となる臨床経験を得る。

 

 

2.研修スケジュールと内容
   日本整形外科学会認定整形外科専門医は、初期研修(卒後2年)終了後、後期研修プログラムに参加し、日本整形外科学会認定研修施設で4年間研修すれば受験資格が得られます。大学病院を含めて4年間の整形外科研修期間で広く臨床症例をしてもらい、整形外科専門医試験に合格できるように指導します。基本的に以下の3コースで卒後研修を行ってもらい、「救急外傷から変性疾患まで」を幅広く経験できるような研修を行っています。卒後3年目の研修は基本的に1年間、大学病院で医員として整形外科全般の初期研修を行います(下図のA,Bコース)。また原則1年間以上は、滋賀医科大学関連病院の日本整形外科学会認定研修施設で救急外傷を集中的に研修します。大学での2回目の研修では各診療グループを3か月ごとにローテーションし、運動器障害や各変性疾患への最先端の手術手技を経験してもらいます。(関節、脊椎、肩関節(関節鏡)、腫瘍・手の外科の4グループを順番にローテーション)  
     
 

★上記は原則で、特に卒後6年目は研修内容を選択できるような体制をとっています。

 
  整形外科卒後研修では整形外科の基礎的事項の習得が重要です。整形外科の主たる分野で特に下記のような基本を習得してもらえるように研修内容を考えています。  
     
 
1)整形外科的診断学
 運動器系の診断学を習得します。すなわち、歩行、四肢関節可動域、筋力、神経学的所見、知覚障害、 ADL障害の各項目についての評価方法を習得します。また、日本整形外科学会の基準による脊椎・股関節・膝関節・肩関節など主要運動単位の評価法を習得します。
 
 
2)整形外科学的検査
 各種画像診断(骨関節の単純X線、脊髄造影、関節造影、神経根造影、椎間板造影、CT、MRI、エコー、シンチグラム、骨塩定量)の目的、読影を習得します。また、基本的検査手技(関節穿刺、くも膜下腔穿刺、神経根ブロック)を習得します。神経生理学的検査(EMG、SEP、MEP、術中脊髄モリタリング)の意義と結果判定の基本を習得します。
 
  3)整形外科的保存的治療
 薬物療法、関節注射、硬膜外注射、神経根ブロック、ギプス包帯、副子の使用法、装具療法、脱臼整復、牽引療法(直達および介達)、リハビリテーション療法の意義と適応を理解し、主な疾患についてこれらを実施することを習得します。
 
  4)主要な運動器疾患および外傷性疾患の手術適応
 頻度の高い運動器疾患および外傷について、手術適応を理解し、それにしたがって自ら判断することを習得します。
 
  5)整形外科手術操作
 創傷処置、清潔操作、止血、駆血、縫合などの基本的外科処置を習得します。四肢救急外傷、関節手術、関節鏡手術、手外科の主要なものについて、手術操作と術後管理を習得します。基本的な手術が指導医の下に行えるように指導します。
 
  6)患者への説明方法(インフォームド・コンセント)の習得
 主たる整形外科的検査および治療について、患者に対する正確かつ分かりやすい説明方法を習得します。
 
  7)文書記録方法の習得
 入院患者の診療と平行して、診療録、各種診断書・証明書の正確かつ適切な記載方法を習得します。
 
  8)適切な医学情報の収集法と症例報告の習得
 疾患の病態・治療について適切な論文を検索し、それに用いて自らの知識を深めることを習得します。また、公的な場で症例報告の方法を習得します。

3.関連病院 (病床数:2014年5月当方調べ)
   日本整形外科学会認定整形外科専門医は、日本整形外科学会会員となり日本整形外科学会の認定施設で臨床研修6年完了後、受験資格が得られます。ただし、卒後初期研修期間2年間は日本整形外科学会に入会していなくても必要研修期間として申請することができます。したがって、初期研修終了後、後期研修プログラムに参加し、同時に日本整形外科学会に入会すれば、4年後には整形外科専門医の受験資格が得られます。
   
 
滋賀県
滋賀医大(614) 草津総合病院(520) 近江八幡総合医療センター(409) 東近江総合医療センター(320)
市立長浜病院(624) 大津日赤病院(824) 公立甲賀病院(467) 近江草津徳洲会病院(199)
日野記念病院(195) 日野記念病院脊椎センター 琵琶湖大橋病院(199) 紫香楽病院(180)
甲賀市水口医療センター 山田整形外科病院(40) 守山小児保健医療センター(100) マキノ病院(120)
守山市民病院(199) 豊郷病院(338) 湖東記念病院(116) 甲南病院(199) 能登川病院(120)
琵琶湖養育院病院(155) 宮脇病院(51) 野洲病院(199)  若草診療所 競馬共助会栗東診療所
ふじた医院
 
京都府
     第二岡本病院(419) 宇治徳洲会病院(400)  蘇生会総合病院(350)  さいわい病院(149)
 
大阪府
     多根総合病院(304) 協和会病院(301) 大阪リハビリテーション病院(126) 枚方共済病院(313)
 
福井県
     福井日赤病院(600)
 
兵庫県
     赤穂市民病院(420) 神戸海星病院(180)
 
神奈川県
     横浜南共済病院(655)
 
千葉県
     船橋整形外科病院(70)

 

4.カンファレンス・抄読会
 
・術前カンファレンス
  1週間の手術症例の詳細なプレゼンテーションに引き続き手術適応・手術療法について討議します。毎週10例
  ほどの症例が検討され、まとめて学習できる非常によい機会です。
・手術術後カンファレンス、
  手術日の夕方に手術症例のブリーフィングに引き続き、手術内容について報告し、問題点や重症例があればそ 
  の内容について討議します。別名、重症カンファレンス。
・回診前カンファレンス
  月曜日の教授回診の前に入院患者全員の治療状況のブリーフィングに引き続き、問題点や重症例があればそ 
  の内容について討議します。
・抄読会
  各疾患についての最近のトピックをまとめた、いわゆる勉強会と論文紹介の2本立てで毎週月曜日早朝から行 
  っています。各疾患やトピックスについて縦断的に勉強することができます。
・脊椎外科症例検討会
  毎週火曜日朝に脊椎疾患の症例について手術適応・手術療法について討議します。少し専門的ですが、より掘 
  り下げた勉強が可能です。研修医の方は原則、有志参加です。
・関節グループ症例検討会
  隔週火曜日夕方に関節疾患の手術適応・手術療法について討議します。少し専門的ですが、より掘り下げた勉
  強が可能です。研修医の方は原則、有志参加です。
・研究カンファレンス(毎月1回)
  大学院生による基礎研究や医局スタッフによる臨床研究の成果を発表し、討論します。学会発表や論文発表の
  元になる討論が繰り広げられています。研修医の方は原則有志参加です。
 

 

5.業務の週間予定
  月曜日  勉強会/抄読会(7:50~9:00AM)
 外来:新患/リウマチ・関節/膝・スポーツ/脊椎
 教授回診(2:45PM~)、術前カンファレンス
 
  火曜日  手術 術後カンファレンス
 外来:新患/手・足の外科/リウマチ・関節/肩)
 
  水曜日  外来は新患/膝・スポーツ/脊椎/肩・関節鏡
 
  木曜日  手術日 術後カンファレンス
 外来:新患/リウマチ・関節
 
  金曜日
 手術日
 外来:新患/脊椎/骨軟部腫瘍

 

 

 

6.医局主催セミナー、医局説明会
 
1)春のハンズ・オンセミナー(6月頃)
  -スポーツ関節鏡手術・手技懇話会-
  臨床の第一線で活躍中の医局の先生方に最新の手術手技についてレクチャーしていただきます。関節のドライ 
  モデルと実際の手術器械を数セット用意しています。レクチャー後、歓談しながら実際にドライモデルで手術を
  体験してもらいます。 
 
2)医局説明会(7月頃)
  滋賀医大整形外科の卒後研修プログラムの内容をプレゼンテーションするとともに、当科の卒後研修修了・研
  修中の先生方に体験をプレゼンテーションしてもらいます。研修生活についてよりクリアなイメージを持ってもら
  えます。
 
3)秋のハンズ・オンセミナー(11月頃)
-人工股膝関節手術・手技懇話会-
 臨床の第一線で活躍中の医局の先生方に最新の手術手技についてレクチャーしていただきます。関節のドラ 
 イモデルと実際の手術器械を数セット用意しています。レクチャー後、歓談しながら実際にドライモデルで手術
 を体験してもらいます。

 

 

 

Ⅳ 研修実績
1.整形外科専門医の取得実績
 
 日本整形外科学会認定整形外科専門医は、日本整形外科学会会員となり日本整形外科学会の認定施設で臨床研修6年完了後、受験資格が得られます。卒後初期研修期間2年間は日本整形外科学会に入会していなくても必要研修期間として申請することができます。したがって、初期研修終了後、後期研修プログラムに参加し、同時に日本整形外科学会に入会すれば、4年後には整形外科専門医の受験資格が得られます。滋賀医大整形外科の卒後研修プログラムに参加したほとんどの先生方がこれを取得しています。

 

2.整形外科専門医取得後の生涯研修
 
 後期研修終了後、引き続き各人の希望の元に、 1) 大学院研究コース(医学博士号取得)、海外留学、 2) サブスペシャリティー専門研修(脊椎外科、関節外科、スポーツ整形外科などの専門性の高い領域での研修)、 3) 地域医療コース(関連病院、開業などで一般整形外科診療の継続)などが考えられます。
 
 
1)大学院での研究(医学博士号取得)、海外留学
  整形外科関連の未解決な問題により深く取り組むなら、大学院で「基礎研究」に専念するのがよいでしょう。
  結果として「博士号」が取得できます。滋賀医大整形では、過去10年に19名の「医学博士」を排出しています。大
  学院生活での「基礎研究」に物足りなく、さらに研究を究めたくなった人には海外留学の道が開けています。過
  去20年に2年以上の長期留学生が5名、6か月程度の短期留学生が8名、海外留学しています。
 
 
2)大学もしくは関連専門病院、国内留学でサブスペシャリティーを極める
  「基礎研究」よりも臨床の現場で整形外科のサブスペシャリティーをもっと深く研鑽したければ、大学病院もしくは
  関連の専門病院でより高レベルの専門分野の研鑽ができます。関節外科、腫瘍、脊椎外科、手の外科などのス 
  ペシャリストへの道も開かれています。よりスペシャリストを究めたくなったら国内の有名専門施設での研鑽(所
  謂、国内留学)の道もひらかれています。これまでスポーツ外科の分野では船橋スポーツクリニック、関節外科
  では玉造厚生年金病院、手外科では新潟手外科研究センター、小郡総合病院、足の外科では、帝京大学附属    病院にそれぞれ国内留学しています。
 
 
3)地域医療コース(関連病院、開業などで一般整形外科診療の継続)
  一般整形外科として、関連病院で地域医療に貢献、または開業医としての地域医療貢献。

 

Ⅴ 大学病院診療グループ情報
1.外来患者数
                    <外来受診者数>
 
2008
2009
2010
2011
2012
患者数
18610
18060
18354
19224人
19389人
一日平均
76.6
74.6
75.5
79.1人
79.5人

 

2.入院患者数
                         <入院患者数>
 
2008
2009
2010
2011
2012
述べ入院患者数
11090
9945
10189
10586
11011
病床稼働率
98%
87.90%
90%
93.30%
97.20%
平均在院日数
19
16
16.6
 15.5
15.4
一日平均患者数
30.4
27.2
27.9
 28.9
30.1

 

3.手術件数
                            <手術実績>
 
2008
2009
2010
2011
2012 2013
総手術件数
519
524
576
611
663 723
人工関節置換術
146
163
180
196
206 206
 人工膝関節
73
96
101
113
120 117
 人工股関節
65
59
77
81
84 87
 その他
8
8
2
2
2 2
人工骨頭置換術
3
2
3
3
4 3
脊椎外科
143
154
143
160
156 188
関節鏡手術
70
84
86
101
114 136
手の外科・足の外科・末梢神経
33
21
37
26
44 56
骨折
8
14
12
16
13 7
骨折以外の外傷
1
2
2
5
0 0
抜釘
19
13
19
20
23 21
腫瘍
43
47
60
36
51 58
その他、不詳
53
41
21
39
31 30
骨切り術(2010年から記載)
 
 
13
     9
21 18

 

4.経験可能な疾患
 
*脊椎疾患(頚椎症、頸椎椎間板ヘルニア、後縦靱帯骨化症、黄色靱帯骨化症、環軸椎脱臼、腰椎椎間板ヘルニ
 ア、腰部脊柱管狭窄症、脊椎辷り症、脊椎骨粗鬆症、脊椎側弯症など)
  *リウマチ性疾患(関節リウマチ、強直性脊椎炎など)
  *スポーツ傷害(膝靱帯損傷、半月板損傷、軟骨損傷、膝蓋骨脱臼、離断性骨軟骨炎、野球肘など)
  *関節疾患(変形性股関節症、変形性膝関節症、大腿骨頭壊死、膝骨壊死など)
  肩関節疾患(腱板断裂、反復性脱臼、SLAP損傷など)
  *手の外科疾患(腱・靱帯損傷、末梢神経障害、先天性の変形、手指切断の再接着など)
  *腫瘍性疾患(骨軟部腫瘍)
  *外傷性疾患(骨折、脱臼、靱帯損傷、筋・腱損傷)

 

5.経験可能な手技
  *整形外科検査手技:関節造影、脊髄造影、超音波検査、関節鏡検査など
  *保存治療手技:関節内注射、神経ブロック、硬膜外ブロック、ギプス固定法、義肢装具装着法、脱臼整復法など
 
*手術療法:頚部骨折・橈骨骨折などの骨折治療手技、筋・腱損傷の修復、椎間板ヘルニアなどの比較的簡単な 
 脊椎手術、人工骨頭や一部の人工関節手術など

 

6.主な研究分野
  関節軟骨修復に関する研究
  靭帯バランス(TKA)
  ACLの機能的再建
  脊椎靭帯骨化の疫学
  橈骨遠位端骨折に対する至適治療

 

7.施設の学会認定
  日本整形外科学会認定施設、日本リウマチ学会認定施設、日本リハビリテーション医学会認定施設、日本手の外科学会認定施設

 

8.国内・国際的評価(研究・診療分野・先端的医療)
   伝統的に当大学整形外科では、過去20数年にわたる実績のある関節リウマチを中心とするリウマチ性疾患に対する外科的治療(人工関節、滑膜切除、関節変形の矯正など)を数多く手がけています。変形性膝関節症に対しては、出血量も少なく、術後に深い屈曲が可能な人工関節手術を行っています。最近では小侵襲で回復の早い人工関節手術を行っています。関節リウマチ、変形性股関節症、変形性膝関節症などに対する人工関節置換術は滋賀県下のセンターとして機能しています。また高度な骨欠損を有する人工関節の再手術も行っています。
 膝や肩、肘などのスポーツ傷害に対して、関節鏡視下手術を中心に数多くの手術を行い、早期のスポーツ復帰を可能にしています。特に、膝関節での十字靱帯の再建や半月板手術を関節鏡視下に行い、良好な成績をおさめています。高度な医療としては、従来治療が困難とされてきた関節軟骨損傷に対する軟骨移植術(モザイク形成術)は、本邦で最も多くの症例を手がけており、この方面での我が国のリーダーシップを取り、世界的にも評価されています。また、脊椎圧迫骨折後の高度変形や脊椎辷りや側弯を伴った高度脊椎変形に対し、脊椎骨切りと脊椎インスツルメンテーションを併用した手術を行い、好成績を得ています。MRIやCTを用いたナビゲーション技術を利用して、極めて安全で精度の高い脊椎手術を導入しています。特にOpen MRI下での脊椎手術は本邦では他に行われておらず、注目されています。

 

Ⅵ メッセージ
1.コース長  2.研修責任者
   整形外科は四肢関節・脊柱などの非常に広い範囲の疾患をカバーする専門科です。一般科目の卒後臨床研修プログラムを終えた医師に、整形外科の一般的な知識技術とより専門的な内容の習得を可能にするための症例と卒後研修システムを準備しています。生涯を通じて活動性があり、高い生活の質を保つ医療が必要とされています。運動器を扱う整形外科の役割は特に重要です。このような需要にこたえるための幅広い研修プログラムを用意したいと思います。(今井晋二)

 

3.指導医
   目先の研修や収入も大事かもしれませんが、私が後輩を指導するに当たって一番念頭に置いているのは、10年後、15年後を見据えた指導です。10年後からの医師として最も脂ののった時期に“やりたい事(専門分野での活躍)”ができるように、質の高い後期研修を指導していきたいと考えています。(三村朋大) 

 

4.レジデント
   当科入局後、大学研修及び市中病院での研修を積みます。大学では経験豊かなスタッフのもと、体系的に疾患を学ぶ傍ら、整形外科医として必ず経験する外傷に関してもメスを握る機会があります。ここでも教育機関としての丁寧な指導を受けられます。一度、市中病院に出れば、実践に次ぐ実践です。数多くの症例に対峙し、医師としての自覚と技術を積んでいきます。

 

Ⅶ 問い合わせ窓口
 
   ・整形外科学講座 助教 三村 朋大(医師臨床教育センター運営会議委員)
      病院PHS8199
 
   ・整形外科学講座 准教授 今井 晋二
      病院PHS8396
 
  TEL:整形外科医局 077-548-2252   FAX: 077-548-2254
  医局E-mail:  hqortho@belle.shiga-med.ac.jp


〒520-2192 滋賀県大津市瀬田月輪町 TEL:077-548-2436 FAX:077-548-2832
事務局:滋賀医科大学医学部附属病院 医師臨床教育センター(旧卒後臨床研修センター)(E-mail: kensyu@belle.shiga-med.ac.jp)