鎮痛法 │ブロック療法1│
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ブロック、脊椎麻酔、伝導路切断

神経ブロック療法 Nerve Block Therapies
  • 主として末梢神経(脳脊髄神経や交感神経節)に直接またはその近傍に薬剤を作用させて、一時的あるいは長期間にわたって、神経機能を停止させる治療。
  • 比較的限局した範囲の痛みに対し、痛みの伝達を遮断する方法。
  • 神経ブロックの意義は、「感覚神経ブロックによる除痛効果」、「交感神経ブロックによる血行改善・発汗抑制効果」、「運動神経ブロックによる筋弛緩効果」とこれらの作用に基づく「痛みに伴う痛みの悪循環を断ちきる効果」にある。
  • 神経ブロック療法の効果は、病変部位に限局して発揮できる点も特徴的である。
  • 神経ブロックは、外科手術に比べると非侵襲であるが、神経ブロック自身も侵襲的な治療である。
     低侵襲の神経ブロックから開始し、無効であれば、高周波熱凝固に段階を上げていく。

  • 神経ブロックに用いる薬剤は、局所麻酔薬が主体であるが、効果の持続時間を延長する目的で、神経破壊薬(アルコールとフェノール)や、高周破熱凝固なども適宜利用される。
  • 神経ブロックの対象となる神経は、主に脳神経の一部、脊髄神経、交感神経であるが、下垂体ブロックのように、中枢神経が対象となるものもある。

  • 神経ブロックには、3つの目的がある。 ←→局所麻酔の分類

    ●局所麻酔薬によるブロック →局所麻酔薬
    • 局所麻酔薬による神経ブロックは、可逆的なブロックである。

    ●神経破壊薬によるブロック neurolytic block
    ●高周波熱凝固法 Radiofrequency thermocoagulation  参考→Radionics*1974年
    1920年CushingとBovieは世界で初めて高周波エネルギーを医学領域に導入して、組織の凝固と切断を試みた。
    1950年AranowとCosmanは、高周波発生装置を開発した。
    Williamらは三叉神経痛の症例に対して、高周波により三叉神経節や神経根の処置を行なった。274例中、有効率は91%であった。 2.5〜6年間の経過観察中に22%が再発し、6人に角膜の知覚異常が発生したものの、他の副作用は見られなかった。
    1976年Harryらは高周波を腫瘍の切除に用いた。そもそも腫瘍への血液供給は正常組織の2%〜15%しかないので、高周波エネルギーの産生した熱が正常組織では局所循環によって冷却されてしまうのに対して、腫瘍組織では局所温度が5度〜9度高くなる。そうした理論に基づいて21症例を対象に治療を行なった結果、腫瘍組織に著しい壊死と縮小が生じた。
    1991年McGahanらとRossiらが肝臓がんの治療に460kHzの講習は熱凝固法を本格的に臨床導入した。
    1992年HamannとHallらが動物実験で高周波による神経ブロックの効果を確認した。
    1995年Issaらが前立腺肥大に対しての減量手術を行った。
    1997年Dequesneらが機能性子宮出血に対する焼灼手術を行った。
  • 高周波=ラジオ波 radiofrequency: RF(300〜3000kHz)の電磁波、中波)で加熱することによって、興奮伝導は遮断する。
  • ブロック針の先端(4mm)のみが電気的に加熱できるようになっている。
  • 針をターゲットに接近させ、位置が決まったら加熱する。
  • 温度と凝固時間の設定によって、破壊の範囲と程度が決まり、さらに痛みを伝達する無髄の神経線維をより選択的に遮断し、触覚などを残すことがある程度可能である。(42〜90度で15〜180秒の間で加熱できる)。
  • 高周波の電流を間欠的(パルス法)に神経に流して、神経を刺激しながら痛みを軽くする方法も開発された。→P-RF
    高周波熱凝固法で行われる神経ブロック
     [手技]
    1. 主にX線透視下で目的とする神経に針を進める。
    2. X線透視下に目的とする神経と相対的に位置する骨や部位に針先を当てる。
    3. 刺激を与え幹部に放散する痛みを確認する。
    4. 低電流で目的とする神経に刺激または筋の攣縮を確認する。
    5. 非イオン性水溶性造影剤を注入して、血管内や他部位に流入していないことを確認する。
    6. 適切な温度、時間で熱凝固を行う。高温で熱凝固を行う場合は、局所麻酔薬(2%カルボカイン)を注入して鎮痛をはかる。
    7. 終了後、熱凝固が行われたかをテストする。

    ●パルス高周波法 Pulsed radiofrequency P-RF
      ↓神経ブロックではないが、
    ◇椎間板内高周波熱凝固療法 Intradiscal ElectroThermal Therapy:IDET
     ←→椎間板/椎間板ヘルニア/減圧術/髄核摘出術/加圧注射法/酵素注入療法/Racz →参考1/2  [適応]

     [手技]

     [メカニズム]

     [副作用、合併症]

    ◇経皮的高周波椎間板減圧術
     Percutaneous Disc Decompression, DISC Nucleoplasty

      ←→椎間板/椎間板ヘルニア/髄核摘出術/加圧注射法/酵素注入療法/Racz →参考
     [適応]

     [手技]


    超音波ガイド下神経ブロック法 Ultrasound guidance for Nerve Blocks 超音波区域麻酔
    • 第3世代の末梢神経ブロック法
    • 第2世代のランドマーク・神経刺激ガイド下ブロック法は、体表上のランドマークや放散痛を指標としたり、通電刺激法を用いたりして神経の位置を同定するものであったが、体表上のランドマークや放散痛の有無と神経の局在は完全に一致するわけではなく、また電気刺激に対する反応の強さと神経ブロックの効果との問に完全な相関関係があるわけでもない。
    • 超音波画像上で目標とする神経周囲とブロック針の位置関係を把握し、さらにブロック針の方向や薬液注入をリアルタイムで観察しながら行う。

      腹横筋膜面ブロック transversus abdominis plane block:TAP block
      • Brian Declan O′Donnellらが報告した手技である。
    CTガイド下

    ●ガンマナイフ Gamma knife radiosurgery  =Stereotactic radiosurgery
      参考1 /2 /3 /4 /5 /6 /7 /8 /9 /10

     [適応]
     [三叉神経痛治療]
     [視床症候群治療] ←→視床痛

    Pain Relief