| | 古くから、中心後回の損傷で、皮膚感覚や深部感覚に異常が起こることが知られていた。 |
| 1874年 | Roberts Bartholow(P 1831〜1904, アメリカの神経学者)の患者は、開頭して電極を刺入しても、痛みを生じないと申告した。中心後回を感応電流で刺激すると、対側の手足の収縮と不快な異常感覚が生じることを報告した。"Experimental investigations into the functions of the human brain"(Mary Rafferty) |
| 1897年 | Henri Verge(1873-1930)は、中心溝周囲の病巣では要素的な感覚が保たれていても、立体覚などの複雑な感覚の障害が起こる事を示した。 |
| 1900年 | Eduard Hitzig(P 1838〜1907, 運動野の発見者の一人)は、痛みの中枢が皮質下にあって、大脳皮質は痛みに関与しないと考えた。 |
| 1906年 | Risien RussellとSir Victor Alexander Haden Horsley(P 1857〜1916, イギリスの生理学者)は、深さ2mmに達する中心溝後壁の切除後、痛覚と温度感覚が消失した症例を経験したところから、大脳皮質の中心後回が痛みの発現に関与すると主張した。 |
| 1909年 | Harvey Williams Cushing (P 1869〜1939, アメリカの脳外科医)は、局所麻酔薬で開頭した患者の頭頂葉を電気刺激して、どのような感覚体験が起こるかを系統的調べた。 |
| 1911年 | Henry Head(P 1861〜1940, イギリスの神経学者)とGordon Morgan Holmes(P 1876〜1966年, ロンドン)が、中心後回病巣患者の剖検報告をし、体性感覚は基本的に保たれているが、その強さ、部位、大きさ、空間的関係、立体感覚がわからなくなることを発表した。 大脳皮質が損傷された患者のすべてが痛覚鈍麻や消失を示さなかったという臨床体験から、すべての体性感覚情報はいったん視床の外側部に達した後、二手に分かれると考えた。位置感覚と弁別的な皮膚感覚は直接大脳皮質に送られるが、痛覚、温覚、冷覚および粗大な触覚は視床内の外側部に達し、ここから視床の内側部に送られた後、そこから意識に上る。←大脳皮質は痛みに関与しない。 |
| 1937年 | Wilder Graves Penfield(P 1891〜1976)とEdwin Boldrey(P 1906〜1988)は163人の脳手術患者(主として、てんかん患者)の中心前回と中心後回に電気刺激を加えると、のべ800回以上の感覚応答を引き出すことができたが、そのうち痛みが報告されたのはわずか11回であり、大脳皮質が痛覚の発現に本質的な役割を演じないと結論した。postcentral gyrus (SI)を刺激しても痛みの申告はなかった。(しかし、11回は痛みが誘発されていたわけである。痛覚投射野は中心後回の前方部、すなわち中心溝の後壁であり、大脳皮質の外表に刺激電極を当てる方法では、刺激されなかった可能性がある。) |
| | Marshallは、サルの体表を触刺激して、誘発電位を記録した。Marshall, Woolsey & Bardは、サルとネコの中心後回の感覚図を作製した。正中線に近い部位:後肢、外側に向かって順次、体幹、肩、肘、前足、首、耳、顔、唇および鼻が再現されることを確認。 |
| 1941年 | Edgar Douglas Adrian(P 1889〜1977, ロンドンの電気生理学者)は、ネコ頭部の体性感覚野の後方に第2の体性感覚野(somatic sensory area II, SII)があることも確認した。 |
| | 二次体性感覚野は、サル(Woolsey 1957; Friedman, Jones & Burton 1980)やヒト(Penfield & Jasper 1954; Woolsey, Erickson & Gilson 1979)でも見つけられた。 |
| 1950年代 | Vernon B. Mountcastleは、ネコやサルの一次体性感覚野の個々のニューロン活動が特定の種類の刺激によって興奮すること、そのスパイク発射が皮膚の興奮性受容野を取り巻く部位を刺激すると抑制されることを確認し、さらに円柱構成(columnar organization)を見つけた。 |
| 1954年 | Wilder Penfield(P 1891〜1976)とHerbert Henri Jasperはてんかん患者のprecentral gyrusを刺激すると感覚が生じることを報告し、さらに切除すると灼熱痛が緩和されることを報告した。 |
| 1970年代 | 微小電極を用いた研究により、一次および二次体性感覚野に、複数の感覚地図があることが確認された。 |
| | Hosobuchiらは、体性感覚野の皮質下に刺激電極を埋め込み、がん性疼痛の治療を行った。 |