エンドセリン endothelin : ET ←→エンドセリン受容体
- 強い血管収縮作用を持つ内皮細胞に含まれるポリペプチド
- 1988年にブタ大動脈の血管内皮細胞培養上清から強力な血管収縮作用をもつ物質として発見された生理活性物質。
- 21個のアミノ酸で構成され、分子内に2個のジスルフィド結合を有する。203個のアミノ酸より成る前駆体がプロセッシングされることにより生成する。
柳沢正史先生(テキサス大学)が筑波大大学院当時に
- 血管収縮因子としてのエンドセリンを同定(Nature,1988.PNAS,1988.)
- エンドセリンのペプチド異性体、エンドセリン受容体、酵素変換エンドセリンを次々と同定、機能解析(PNAS,1989.Nature,1990.など)
- 遺伝子ノックアウトマウスによる一連の実験で、エンドセリン経路が神経堤由来組織の胚発生において重要であることを示唆(Cell,1994.)
- エンドセリンとその受容体の突然変異が先天性巨大結腸症を引き起こし、ヒトの神経堤関連先天性疾患にも関係していることを導いた(Cell,1994)
- 摂食行動を支配するオレキシンを発見(Cell,1998.)
- その後の研究でそれが睡眠をも支配することを明らかにした(Cell,1999)*。
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- エンドセリンには3種類あり、エンドセリン受容体は2種類(ETAとETB)、両者の構造は非常に類似していますが、3種類のエンドセリンに対する親和性は異なる。
| ET-1 | - 内皮細胞で産生されるのは ET−1 のみ。心・血管系に対する強力な作用を有するため、発見当初から ET−1 の循環調節への関わり、さらにはさまざまな高血圧や虚血性循環器疾患の病因または増悪因子としての役割が注目されてきた。
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| ETA受容体 |
- ET-1やET-2に対して高い親和性を示す。
- 主に平滑筋細胞に存在し、血管収縮および細胞増殖に関係する。
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| ETB受容体 |
- ET-1、ET-2、ET-3のいずれに対しても類似した親和性を持つ。
- 内皮表面に発現しているとともに、脳および腎臓内の線維芽細胞や平滑筋細胞にも存在する。
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- 健康な人のET-1濃度は非常に低く、血管収縮を適切なレベルに維持するのに役立っている。しかしET-1濃度が高くなると、血管収縮が 強まり、肺血管の肥厚が生じる。その結果、肺血流量が減少し、呼吸困難や、右心室肥大などの心臓障害が起こります。さらに、このような病気の状態では、受容体のアップレギュレーションにより、平滑筋細胞のETAとETB受容体が増加している。
- ET-1は、肺血管内で特に強い血管収縮物質であり、肺動脈性肺高血圧症(PAH)の発症や進展に関与している。実際、PAH患者では血漿中と組織中のET-1濃度が上昇しており、その濃度はPAHの重症度に比例している。特に、PAHのうち原発性肺高血圧症(PPH)では顕著。
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