インターロイキン interleukin: IL ←→受容体
- リンパ球自身が産生し、リンパ球に働きかける液性因子 humoral factor
- 白血球 leucocyteとの間の情報のやりとりを担う物質という意味で名づけられた。
- インターロイキンの番号は、おおむね遺伝子がクローニングされた順番と符合する。
Interleukin-1: IL-1 ←→IL-1受容体
- インターロイキンの中で最初に同定された分子、炎症性サイトカイン
- Charles A. Dinarello(コロラド大学医学部)が、1981年(1977年?)に白血球由来の発熱物質としてIL-1を同定した。
- 内因性発熱物質やリンパ球活性化因子などとして発見された。
- 主に単球やマクロファージから産生される分子量約 17000の糖タンパク質
- IL-1の作用は非常に多彩であり、特に現在、免疫、炎症を制御する重要な因子として認識されている。
- メサンギウム細胞やグリア細胞、角化細胞に対する細胞増殖能を持つ。
- IL-18もIL-1ファミリーに含まれると考えられている。
- 1984年-1985年に、等電点の違いから、IL-1αとIL-1βに分類された。
- IL-1αとIL-1βのそれぞれをコードする遺伝子は異なるが、受容体は同一であり、生物活性も同一である。
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Interleukin-2: IL-2 参考1
- 谷口維紹先生(1948/1/1〜、東大免疫学教授)がIL-2の構造解明および量産の基礎を世界で初めて確立し、サイトカイン研究を分子レベルの研究へと発展させることに大きな貢献を果たした。
- さらにIL-2レセプターのβ鎖のクローニングやシグナル伝達機構の研究などで次々と新しいコンセプトを確立した。
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Interleukin-4: IL-4- 1986年本庶佑がIL-4とIL-5の遺伝子を同定した。
- 抗体のクラス転換に関与する。
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Interleukin-6: IL-6 ←→IL-6受容体 参考1
- 1986年5月25日に平野俊夫先生(1947/4/17〜、阪大教授)がIL-6遺伝子のクローニングに成功し、研究成果は11月にNature誌に掲載された。
- IL-6、インターフェロンベーター2、ミエローマプラズマサイトーマ増殖因子や、肝細胞刺激因子なども、すべて同じ構造であり、1988年のニューヨーク・アカデミーの主催する国際会議においてインターロイキン6という名称に統一された。
- IL-6はT細胞やB細胞、線維芽細胞、単球、内皮細胞、メサンギウム細胞などの様々な細胞により産生される。
- マクロファージは細胞表面のToll様受容体を介してリポポリサッカライド:LPSの刺激を受けることにより、IL-6をはじめとした様々なサイトカインを分泌することが知られている。
- 1988年に関節リウマチの患者さんの関節液中にIL-6が多量存在していることを見いだされた。
- この発見の後、IL-1やIL-6の機能や構造についての理解が進み、関節炎に対する薬の開発につながることとなった。
- IL-6阻害剤(トシリズマブなど)も承認されている。
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Interleukin-8: IL-8
- IL-8は、ケモカインである。
- 1987年にIL-8が同定されて以来、数多くのケモカイン分子が新しく発見されてきた。
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リンフォカイン lymphokine
- 1968年、感作リンパ球LymphocyteのT細を抗原で刺激した時に放出される物質をリンフォカインと呼んだのが、サイトカインの研究の始まり。
- 試験管内でリンパ球を刺激したとき、その培養上清中にリンパ球の増殖を誘導する未知の非特異的な可溶性因子に対して「リンフォカイン」と命名され、単球やマクロファージなどから分泌されるサイトカインを「モノカイン monokine」と命名された。
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ケモカイン chemokine 参考1
- 特定の白血球サブセットの細胞遊走活性 chemotaxis・活性化を支配する一連のサイトカインとして発見されたものの総称。
| 1987年 | 吉村禎三、松島綱治らが米国National Cancer Institute(Frederick, MD, USA)で、好中. 球に対して走化活性を有するポリペプチド性因子であるIL-8 を精製、遺伝子クローニングした。これを契機に、ケモカインの研究の幕が開けた。 |
| 1989年 | 精製、遺伝子クローニングされた単球走化性・活性化因子、MCAF/MCP-1はCCケモカインのプロトタイプである。 |
| 1990年代中頃 | ケモカインレセプターがクローニングされ、現在では30種類以上のケモカインが多数の研究室から同定されたこともあって、新規のケモカインの名称が非常に混乱していた。1999年アメリカコロラド州で行われたキーストンシンポジウムのケモカイン会議においてケモカインスーパーファミリーの命名法が提案された。 |
| 1991年 | Holmes, MurphyらのグループによりヒトIL-8レセプターをコードするCXCR1, CXCR2遺伝子がそれぞれクローニングされ、7回膜貫通Gタンパク質共役型レセプターであることが明らかになった。 |
- ケモカインの発見は、炎症・免疫反応時の特異的白血球の浸潤分子機構を明らかにしたのみならず、発生、免疫・リンパ組織形成、造血反応における造血幹細胞の移動機序を説明する分子として注目されつつある。
- 炎症部で大量に産生され、血管内から炎症組織内への白血球の遊走作用を持つ。
走化性、遊走性:IL-8など特定の白血球に作用し、その物質の濃度勾配の方向に白血球を遊走させる活性。
- ケモカインは分子内に保存されたシステイン残基(Cys)をもち、この分子構造上の位置よりCXC, CC, C, CX3Cの4つのサブファミリーに分類されている。
| CXCケモカイン | リンパ球の遊走に関わる。 IL-8、Groα、Groβなどが |
| CCケモカイン | 好酸球の遊走に関わる。 MCP-1、MCP-2、RANTES、eotaxin、MIP-1αなど |
- 他のサイトカインが、標的臓器の血球に対して分化増殖作用も併せ持つのに対して、ケモカインは標的細胞の分化増殖にはほとんど関与せず、遊走活性化作用のみを有す。
- ケモカインの構造は92〜99子(分子量8,000〜10,000)のアミノ酸から構成されていて、それぞれがジスルフィド結合する4つのシステイン残基を保有しています。
- 角化細胞などもケモカインを産生する。
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インターフェロン Interferon:IFNs
- 1957年にAlick Isaacs(1921/7/17〜1967/1/26, 英国のウイルス学者)らが、ウイルス増殖を非特異的に抑制する因子として発見し、ウイルス干渉(Interference)因子という意味でインターフェロンと命名した。
- 谷口維紹(1948/1/1〜、東大免疫学教授)はインターフェロンのcDNAのクローニングに初めて成功するとともに,インターフェロン系の調節因子であるIRFによる生態防御系の制御や細胞の発癌メカニズムの研究で世界をリードしてきた。
- 動物体内で病原体や腫瘍細胞などの異物の侵入に反応して細胞が分泌するタンパク質である。
- ウイルス増殖の阻止や細胞増殖の抑制、免疫系および炎症の調節などの働きを示し、サイトカインの一種に含められる。
- 医薬品としてはC型肝炎のほかいくつかの腫瘍などの治療に用いられる。
- インターフェロンにはIFNα、IFNβ、IFNγの3つのタイプがある。
- IFNαは癌治療に最もよく使われている。
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腫瘍壊死因子 Tumor Necrosis Factor:TNF
- 可溶性腫瘍壊死因子、炎症性サイトカイン
- 腫瘍壊死因子といえば一般にTNF-αを指していることが多いが、TNFにはTNF-α、TNF-β(=LT-β)の3種類がある。
TNF-α ←→TNF受容体/生物学的製剤 参考1
- マウスに移植した腫瘍に対して出血性壊死を誘発させる因子として1975年に単離され、1984年に遺伝子がクローニングされた。
- TNF-αは主にマクロファージにより産生され、固形がんに対して出血性の壊死を生じさせるサイトカインとして発見された。
- 単球、T細胞やNK細胞、平滑筋細胞、脂肪細胞も産生源となる。
- 分子量25kDaの前駆体タンパク質である膜結合型TNF-α(mTNFα)として産生されるが、TNF-α変換酵素(TACE)により細胞外に存在するカルボキシル基側末端ドメインの切断を受けて17kDaの可溶性TNF-α(sTNFα)タンパク質(157アミノ酸残基)となり、mTNF-αとsTNF-αのいずれも活性を有する。
- さらにTNF-αは51kDaのホモ3量体を形成し、血液中を循環する。
- TNF-αは細胞接着分子の発現やアポトーシスの誘導、炎症メディエーター(IL-1、IL-6、PGE2など)や形質細胞による抗体産生の亢進を行うことにより感染防御や抗腫瘍作用に関与するが、過剰な発現は関節リウマチなどの疾患の発症を招く。
- TNF-αは好中球や血管内皮細胞を活性化し、活性化好中球の血管内皮細胞への粘着を促進させ、好中球エラスターゼや活性酸素種による血管内皮細胞傷害を引き起こす。
- この結果、血管内皮細胞による白血球の活性化抑制作用を有するNOやPGの産生が低下し、微小循環やさらなる単球や好中球の活性化が惹起されます。それにより、TNFαの産生が亢進し、血管内皮細胞や平滑筋細胞に誘導型合成酵素:iNOSが誘導され、大量のNO産生による血圧低下や微小循環虚脱、すなわちショックが引き起こされる。
- さらなる好中球により引き起こされる血管内皮細胞細胞傷害が急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome:ARDS)、肝不全、急性腎不全等の臓器障害を引き起こす。
- TNFαは、IFN-γの存在下で線維芽細胞のコラーゲン合成を抑制する。
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TNF-β=リンホトキシン-α(lymphotoxin-α:LT-α)
リンホトキシン-β(lymphotoxin-β:LT-β)
- リンパ球などの細胞から産生されるリンホカインの一種。
- リンパ球が産生するリンホトキシン-αは、TNF-αと同じTNF受容体に結合し、同じ作用を有することから、これをTNF-βと呼ばれていた。
- ヒトではTNF-αとTNF-βはいずれも第6染色体上に遺伝子があり、両者のアミノ酸配列は26%一致している。
- TNF-αと同様に3量体を形成して安定に存在しているが、ホモ3量体を形成している場合(LT-α3)もあれば、LT-βと結合して3量体と結合している場合(LT-α2β1)もある。
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顆粒球マクロファージコロニー刺激因子 granulocyte/Macrophage-Colony Stimulating Factor:GM-CSF 参考1
- 血液細胞はいずれも自己再生能を有する多能性幹細胞を起源とし、より分化能を限定された幹細胞、さらに各系統の前駆細胞を経て最終的な個々の成熟細胞となる。この過程には多種多様な液性因子が複雑に関与することが明らかになっている。
- GM-CSFは、主に活性化T細胞から分泌されるサイトカインで、顆粒球およびマクロファージ系前駆細胞に作用して、その分化・成熟を促進する。
- IL-3が多能性幹細胞の分化誘導活性を示すことから、別名multi-CSFと呼ばれるのに対して、GM-CSFはより高次の分化段階にある細胞に作用する。
- GM-CSFには、また赤芽球や好酸球、巨核球のコロニー形成活性も認められ、生体の造血機構になお幅広く関与している可能性が指摘されている。
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トランスフォーミング増殖因子 transforming growth factor:TGF ←→GDNF
┏TGF-α
┗TGF-βスーパーファミリー:3つのサブファミリー
┏TGF-βファミリー:TGF-β1〜TGF-β
┣アクチビンファミリー
┗BMP(bone morphogenetic protein)ファミリー
TGF-β
- 血小板、胎盤、肺、脾、骨髄、脳、臍帯などから、産生される。
TGF-βには、TGF-β1〜TGF-β2の5種類が存在する。TGF-β1は、免疫細胞が産生する。
- TGF-βは、主に免疫抑制的に作用する、抗炎症性サイトカイン
- TGF-β1は、リンパ球(T細胞やB細胞)の増殖・分化を抑制する。
- TGF-β1は、NK細胞活性を抑制する。その結果、免疫応答、炎症反応、造血が、抑制される。
- TGF-βは、多くの組織で、細胞外基質タンパクを産生し、分解酵素を抑制し、創傷治癒を促進する。
- TGF-βは、上皮細胞や血管内皮細胞細胞の増殖や新生を促進する。
- TGF-βは、単球からのTNF-α産生、IFN-γの産生を抑制する。
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インスリン様成長因子 Insulin-like growth factors:IGF =ソマトメジン(somatomedin) 参考1
(somatomedin:成長ホルモン(=somatotropin)の骨格組織に対する成長作用を仲介(mediate)する作用があることから命名された。)
- 血液中に存在する細胞成長因子の1種。
- インスリンと配列が高度に類似したポリペプチド。インスリンとIGFは、50%程度のアミノ酸が同じ配列で、そのため高次構造が酷似している。
- インスリンはCペプチドがプロインスリンという前駆体から切り出されて二本鎖のペプチドがジスルフィド結合(チオール残基同士が結合)しているのに対して、IGFは一本鎖のペプチドで、分子内にジスルフィド結合が存在する。
- 血中でインスリンは遊離型であるのに対して、分泌後IGFは体液中あるいは細胞近傍に存在する6種類の特異的結合タンパク質 (Insulin-like growth factor-binding proteins; IGFBP) に結合して存在する。
- IGF-2は初期の発生に要求される第一の成長因子であると考えられるのに対し、IGF-1の発現は後の段階でみられる。
インスリン様成長因子1:IGF-1 =ソマトメジンC
- 70個のアミノ酸からなるポリペプチド
- 肝臓が血中のホルモンの主な生産器官であるが、多くの臓器で作られる
- 骨及び骨以外の体細胞における成長ホルモンGHの成長促進作用を仲介する因 子のひとつである。
- 成長ホルモンやインスリン、あるいは栄養状態に反応して産生・分泌が調節される。
- 人体のほとんどの細胞、特に筋肉、骨、肝臓、腎臓、神経、皮膚及び肺の細胞はIGF-1の影響を受ける。
- タンパク質同化作用
- インスリン様効果に加え、細胞成長(特に神経細胞)と発達そして同様に細胞DNA合成を調節する。
- ソマトメジンC の分泌はGHに依存し、種々の器官で産生される。血中では大部分が結合タンパクと結合していて、GHに比べ血中半減期が長い。
- 廃用症候群にも関与する。
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インスリン様成長因子-II:IGF-II =ソマトメジンA
- 初期の発生に要求される第一の成長因子である。脳、肝臓、腎臓の発生と機能に関しても必要である。
- IGF-2は哺乳類では脳、腎臓、膵臓及び筋肉から分泌される。
- IGF-1よりも特異的な作用をし、大人ではインスリンの600倍の濃度でみられる。
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| ビトロネクチン =ソマトメジンB |
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