27回日本医学会総会

岸本忠三会頭への要請・懇談の報告

 

日 時 20061129日(水)午後4時〜4時半

場 所 大阪大学医学部・生命機能研究科 岸本教授研究室

参加者 (医学会総会側)岸本会頭、寺谷・企画展示委員会幹事、事務局・神田ほか1名

    (「戦争と医学」展側)西山実行委員長、住江顧問・保団連会長、事務局・原

 

1.要請への経緯と目的

 今回の日本医学会総会に向け、当「戦争と医学」展実行委員会は、1025日付で岸本会頭および武田企画展示委員長宛に、@「展示スペース」および「国際シンポジウム」会場の確保、A同じく2点での費用負担への配慮、を文書要請した。さらに1115日には武田委員長に要請・懇談したが、我々の要望は受け止めていただけなかった。それらを踏まえて1119日の「戦争と医学」展実行委員会で協議し、1121日付で「個別展示」3小間の出展を医学会総会事務局宛に申請した。

しかし、この出展が確実に保障されるかどうかの見通しが定かでない。また、先の武田企画委員長との懇談の中で、武田委員長が、「戦争と医学」展が純学術的内容だとすれば、企画展示ではなく学術企画の方が妥当ではないか、との感想を述べられた経緯もあり、あらためて今総会の責任者である岸本会頭に対し、学術企画として受け入れていただくことの要請を行い、同時にこうした問題および、当実行委員会の取り組みなどに関しての見解を伺うことを目的に、懇談を要請した。

 

2.要請・懇談の概要

 先ず、「戦争と医学」展実委の西山委員長より、今回の当実行委員会が進めている「戦争と医学」展の趣旨、およびこの間の経緯を概略ふれ、あらためて「学術展示」として扱っていただくことなどを要請した。また、この件に関する岸本会頭の考えを尋ねた。

 これに対して岸本会頭は、@今回の医学会総会で、会頭などが直接関与しているのは学術企画部分であり、企画展示部分については各参加企業などに任せている。またその部分は商業ベースになっており、その上り(協賛金)が総会を賄う資金にもなっている。A学術企画で取り上げる場合は、医学会「総会」前に日本医学会としてどうするかの議論が必要だ。したがって、先ず医学会としての意向を聞く必要がある。その場合、これ(「戦争と医学」展)については、(医学会の中に)いろいろな考え方の人がいる。私自身はある程度リベラルだと思っているが、なかなか全員の賛同は難しいのではないか。Bまた実務上からも、今回これを医学会として取り上げることは日程的に無理ではないか(医学会総会の事務局から「既に印刷物の手配に入っており、困難です」との発言もあり)。

 これらに対し、当実行委員会側から、@これまでも、ある程度は医学会総会開催地の会頭の意向で対応できたものもあったが、それはどうか。A仮に今回は難しいとしても、4年後、8年後には実現できるよう、そしてドイツの医学界(会)のように、きちんと過去の「戦争と医学(医学界)」の関わりを清算できるように考慮していただきたい。B戦後60年を過ぎ、保団連も昨年731部隊問題を取り上げた。今回の大阪での医学会総会では、「いのち、人、夢」のテーマで生命の原点を考えようとされており、我々の企画はこれらに沿うものと考え、期待してきた。C国際的にも、いまあらためて戦前の731部隊など日本の医学界、医学・医療者の関わった問題への対応が注目されてきている。そうしたことに日本の医学会(界)として応えていただきたい。D過去の医学会総会では、住民・患者団体からの要請で、インフォームドコンセントをめぐる問題などの企画が取り上げられ、後援したりしている。今回の我々の企画にもそのような対応ができないか・・・などを要請し、尋ねた。

 岸本会頭は、「基本は日本医学会での合意が必要なので・・・」、「この問題はセンシティブなので・・」と述べるにとどまった。

     なお、当実委が申し入れた「個別展示」についての医学会総会としての対応の結果については、(事務局から)あらためて連絡するとのことだった。