僧帽弁閉鎖不全に対して

ジオメトリーを重視した新たな僧帽弁形成術

 僧帽弁閉鎖不全に対する治療は、最も力を入れている分野の一つです。この10年弱で500例の僧帽弁形成術を行ってきました。僧帽弁閉鎖不全自体が様々な原因で生じてきますが、弁尖のずれによって弁の接合が得られなくなる状態は、腱索の断裂や延長によって生じます。この状態に対しては従来教科書的には、病変部の矩形切除と弁輪部の縫縮を行い人工弁輪の装着が標準術式でした。長期予後の観点からも信頼性の高い手術でしたが、私たちはさらにこの病態がほとんどの症例で弁尖の余剰組織を伴い、時に標準術式のみでは生理的に正常な僧帽弁形態に近づかないことを認識しており、より理想的な形態にデザインするべく「バタフライ形成法」を考案して、国内国際学会、有名誌で認識されるようになりました。現在では、国内はもとより海外の施設でもこの滋賀医大オリジナルの新術式が使用され高い評価を得ています。単に弁尖を切除したり、単に段裂した腱索を人工腱策で置き換えるのではなく弁尖、弁輪、腱索、乳頭筋、左室形態と機能を見据え3次元ジオメトリーを考慮した長期的に問題の少ないより高いレベルの僧帽弁形成術を目指しています。

機能性僧帽弁閉鎖不全の機序解明と確実な治療方針

 弁尖の逸脱を伴わない機能性僧帽弁閉鎖不全(IMR, FMR)では、さらに臨床経過における心不全エピソード、左室機能不全の原因となる疾患の治療、術後の内服加療に至るまで、ご紹介いただく先生方と十分な検討を行いながら治療しております。機能性僧帽弁閉鎖不全の特徴は、弁尖自体が正常にも関わらず左室形態の拡大により、前尖と後尖の接合が甘くなるということと、安静時、心不全治療時には軽度の逆流が、心負荷がかかるとにわかに高度となる流動的な性質を持ちます。単に弁尖だけでなく、左室機能改善のために外科的、内科的にできる限りのことを改善することが術後長期の良好な成績につながります。

難易度の高い急性期重症でも高い形成術成功率

 急性期に生じる新たな僧帽弁閉鎖不全は、時に肺水腫を呈し高度の左心不全となって現れることがあります。原因として、活動期心内膜炎による弁尖、腱策の破壊や、急性心筋梗塞の合併症として乳頭筋断裂が代表的です。急性心不全による全身状態の悪化や、正常径で小さな左心房という厳しい条件の下でも弁下組織の再建、弁尖の修復を可能な限り行い高い確率で形成術を成功させてきました。
 以上のように、僧帽弁閉鎖不全はその原因、臨床病態も様々ですが、一人一人に応じた長期予後を安心して見通せる成熟した形成術式で治療しております。

論文紹介:

論文紹介:
Tohru Asai, Takeshi Kinoshita, Osamu Nishimura, Atsushi Kambara, Tomoaki Suzuki, Keiji Matsubayashi:
A Novel Design of Posterior Leaflet Butterfly Resection for Mitral Valve Repair. Innovations 2011;6(1):54-56


Asai T, Kinoshita T, Hosoba S, Takashima N, Kambara A, Suzuki T, Matsubayashi K:
Buttefly Resection Is Safe and Avoids Systolic Anterior Motion in Posterior Leaflet Prolapse Repair.
Ann Thorac Surg 2011;92(6):2097-2103

タイトル

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