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ペインクリニック科

〈理学療法士による運動療法〉

 痛みにはさまざまな原因となる組織があります。筋肉だったり、関節だったり、筋膜だったり神経だった

り…。長年の生活習慣や痛みによって、気づいていない身体の癖、不良動作、不良な姿勢が日常の中で繰り

返されることにより、筋肉の硬さや弱さのバランスを崩し、筋肉、関節に負担をかけ、さらなる痛みの原因

となっているといった患者さんが多く認められます。

 そのような患者さんには、丁寧な身体評価によってその原因を特定し、安全かつ効果的な運動療法で、日

常生活での体の使い方、正しい動き、姿勢を習得し、異常な動作パターンを改善する必要があります。また、

ご家庭で行うことのできる予防にも重点を置いた運動療法の指導も行っています。

 このような運動療法では、自分でどのようにすれば悩みの元が改善されるのか配慮できるようになります。

また、このようなアプローチは、患者さんが自信を取り戻すことにもつながるといったことが、わかってき

ました。

〈臨床心理士による認知行動療法〉

 慢性の痛みは、身体的要因、心理的要因、社会的要因が複雑に絡み合っていますが、そのなかでも「痛む

から動かしたくない」といった心理的要因が大きなウェートを占めています。また、全ての患者さんが、現

在の治療で完全に痛みから解放されるわけではありません。我々スタッフの願いは、痛みはあっても、患者

さんが「やりたい」と思うことを少しでもできるようになることです。患者さんに活き活きと豊かな生活を

送ってもらうことのサポートを行っています。

最近の話題

・頚椎、腰椎椎間板ヘルニアの症状で手術を受けた患者数(10万人中)は、米国で45~90人、フィンラン

ドで35人、英国で10人に対し、日本では10万人中740人(入院患者数からの推定)と高率になっており、

まず保存的治療を受けることをお勧めします。

・薬物治療は、ドラッグラグの解消により、世界標準の治療が行えるようになりました。各々の患者さんにあっ

た治療、ガイドラインに沿った治療を行うようにしています。

・NPO法人痛み医学情報センターを通して、痛みの治療に関する正しい情報の発信を行っています。

・10~20年先の社会保障、医療を考えて、限られた医療費の中で最善の医療が受けられるように、痛みの医

療システムを構築することを試みています。

特に紹介を受けたい対象疾患

 慢性腰痛、椎間板性腰痛、脊椎手術後の腰下肢痛などの脊椎疾患、帯状疱疹後神経痛、亜急性期の帯状疱疹痛、

複合性局所疼痛症候群、術後痛(手術後に長引く痛み)。帯状疱疹後神経痛に対しては、神経障害性疼痛のガ

イドラインに沿った最新の投薬治療も行っています。

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滋賀医科大学医学部附属病院診療案内