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耳鼻咽喉科

〈鼻・副鼻腔疾患〉

 副鼻腔炎では薬物治療と内視鏡を用いた手術治療を中心に行っています。内視鏡手術は鼻・副鼻腔腫瘍や

眼窩骨折などにも応用し、低侵襲手術を実践しています。現在は鼻科手術の90%以上を内視鏡下で行ってい

ます。

 また再手術などの困難症例では、CTによるナビゲーションシステムや、2000年に日本で初めて導入され

た術中MRシステムを用い、安全・確実な手術が可能です。

〈アレルギー性鼻炎〉

 薬物療法で充分効果の得られない難治症例の紹介が多く、患者さんの希望に合わせた様々な治療を行って

います。最新の舌下免疫療法を含めた減感作(免疫)療法や日帰りでのレーザー手術、症例によっては下鼻

甲介切除術や後鼻神経切断術などの手術療法も行っています。

〈嗅覚・味覚障害〉

 嗅覚や味覚の低下・消失によるQOL(生活の質)の低下に悩む患者さんは多いにもかかわらず、これら障

害の原因や程度を評価する設備の整った施設はほとんどありません。

 当科では平成18年より検査設備を整え、専門外来を開設し、検査・評価から症例に適した治療に取り組ん

でいます。

〈音声外科〉

 声帯ポリープや反回神経麻痺に対する音声改善手術を行っています。早期喉頭癌には放射線治療だけでな

くレーザー切除術も積極的に行い、音声面でも良好な成績を上げています。

 嚥下障害に対する外科的治療も喉頭の音声機能を温存した治療を第一に考え、嚥下機能と音声機能の両立

を図っています。

〈睡眠〉

 睡眠時無呼吸症候群の診断と治療に取り組んでいます。

〈神経耳科(めまい、難聴、耳鳴、メニエール病)〉

 各種検査を行い、適切な診断の上、治療することが可能です。補聴器のフィッティングも行っています。

〈頭頸部腫瘍に対する集学的治療〉

 人間が生きる上で、食事ができることと音声が出せることは極めて重要です。頭頸部癌の治療においては、

こうした機能をいかに温存あるいは再建して、患者さんの生活の質を維持するかについての努力を続けてい

ます。近年、血管吻合技術の発展により腫瘍切除後に体の他の部分から組織を移植して再建する遊離組織移

植手術が行われるようになり、手術の適用が大きく広がりました。私たちも、舌・口腔・咽頭の再建には前

腕皮弁や腹直筋皮弁などを利用し、下咽頭や頸部食道の再建には遊離空腸を使って術後の機能再建を行って

います。

 一方で、喉頭の音声機能の温存を目指して、喉頭部分切除術や喉頭亜全摘手術などの新たに開発された手

術法に積極的に取り組んでいます。さらに初期の咽頭癌に対しては、経口腔的な新しい低侵襲手術によって

短期入院での根治治療が可能です(写真)。頭頸部癌に対しては、手術、放射線、化学療法を組み合わせた集

学的治療が重要ですが、放射線科、形成外科、消化器外科、呼吸器外科、脳外科、口腔外科などの先生方と

連携をとりながら、それぞれの患者さんの病態に応じて最も適切な治療法を選択しています。

・減感作(免疫)療法とは?

 アレルギー症状を起こす原因物質のエキスを、長い時間をかけ少しずつ舌下投与あるいは皮下注射し、

体を徐々に慣れさせ、症状をなくす治療法です。

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