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女性診療科

〈相談窓口〉

 当科では、不妊専門相談センターを滋賀県と共同で設置しており、不妊に悩む方々のあらゆる相談にお応

えしています。

  ◦電話:077-548-9083(平日9:00~16:00)

  ◦面談:水曜日15:00~16:00(予約制)

〈帝王切開瘢痕症候群 (Cesarean Scar syndrome: CSS)〉

 帝王切開によってできた子宮の創が、陥凹部として子宮に残り、過長月経や不正性器出血、月経困難症や、

慢性の骨盤痛、不妊症などを引き起こす病態を帝王切開瘢痕症候群といいます。不妊症になる理由として、

排卵する時期の精子の遡上を阻害したり、受精卵が着床を阻害したり

して子宮内の環境を悪くすることが考えられ、治療として薬物療法や、

薬物以外の保存的治療や手術療法があります。われわれが主導した全

国調査の結果、特に月経痛などの痛みを伴う不妊症では手術療法が有

用であることがわかってきました。手術療法には、開腹手術、腹腔鏡

下手術、子宮鏡下手術などがありますが、現在当院では、海外の報告

で高い妊娠率が報告されている子宮鏡下手術を主として施行していお

り、本手術により瘢痕部にある微小血管を焼灼し、不正出血を止めて

妊娠率の向上を目指しています。

〈婦人科悪性腫瘍〉

 婦人科悪性腫瘍の治療として、子宮頸がんに対する広汎子宮全摘術や子宮体がん、卵巣がんに対する傍大

動脈リンパ節郭清を含む標準手術のみならず、外科や泌尿器科などとも連携した積極的な根治的手術療法を

行っています。最近では、腹腔鏡下子宮体がん手術のほか、ロボット支援腹腔鏡下広汎子宮全摘術にも取り

組んでいます。

 また、子宮頸がんに対する根治的放射線療法、化学放射線同時療法も施行しています。化学療法は経静脈

投与のほかに、動注化学療法(動脈から直接がんの組織に抗がん剤を注入する治療)や卵巣がんにおいて有

効性が高い留置ポート(何度も針を刺すことなく抗がん剤を注入できる埋め込み式の装置)を用いた腹腔内

化学療法も行い、薬剤選択には感受性試験も可能です。また、神経温存手術やリンパマッサージ指導など、

術後後遺症の予防も行っています。

 2010年3月よりHPVワクチン外来(子宮頸がんワクチン外来)を第2・4水曜日午後に開設しています。

〈粘膜下子宮筋腫・子宮内膜症〉

 粘膜下子宮筋腫に対する子宮鏡下手術、子宮内膜症や子宮外妊娠などに対する腹腔鏡下手術、卵管閉塞に

対する卵管鏡下手術に取り組み、入院期間の短縮や手術創の縮小につとめています。

 2011年4月より子宮内膜症外来を開設してご相談に応じています。また、当科の子宮内膜症(卵巣チョコ

レート嚢胞)に対する腹腔鏡下手術は、extra-ovarian endosurgical technique法(EET法)を行い、術

後の高い妊娠率を認めています。

・傍大動脈リンパ節郭清とは?

 がんの発生した病巣といっしょに周囲のリンパ節を切除する手術。

・EET法とは?

 病巣を電気焼灼あるいはレーザー蒸散させる(レーザーの熱で病巣を蒸発させる)方法で、妊娠する

能力(妊孕性)温存のための手術です。

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