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TOPICS~病気・治療法の解説~

「睡眠センター」のご紹介  睡眠行動医学講座特任教授 睡眠センター長 角谷 寛

睡眠不足がさまざまな病気につながる

 日本人の睡眠時間は年々短くなる傾向にあります。2015年の調査結果では平日の平均睡眠時間は7時間15分で、1970年と比べると1時間以上も短くなり、先進国の中では最も短くなっています。

 睡眠不足は、さまざまな病気を引き起こすことが知られています。例えば、睡眠不足が続くと食欲を増進させるホルモンの分泌が多くなったり、インスリンの働きが悪くなったりして、肥満 や糖尿病を起こしやすくなります。高血圧、高脂血症、動脈硬化のリスクが高まるほか、不眠があるとうつ病になりやすいことも知られています。

 また、不眠症という自覚がなくても、毎日のわずかな睡眠不足が蓄積する『睡眠負債』が、日々の生活の質を大幅に低下させたり、命に関わる重大疾病のリスクを高めたりすることもわかってきました。この『睡眠負債』については、先頃放映されたNHKスペ シャル『睡眠負債が危ない~“ちょっと寝不足”が命を縮める~』でも取り上げられ、大きな反響がありました。

睡眠不足(vol80)

「睡眠センター」の果たす役割

 2016年4月に開設された滋賀医科大学医学部附属病院「睡眠センター」では、大学病院の特徴を活かして、各診療科と連携しながら睡眠障害全般の診断と治療を行っています。

 対象となる主な症状は、いびき・睡眠時無呼吸、朝起きられない・日中眠い、手足のむずむず感、寝ている時に手足が勝手に動く、寝つきが悪い・何度も目が覚める、疲れが取れないなどです。

一般に睡眠に問題がある患者さんは、精神科のほか、耳鼻咽喉科や心療内科などを受診されることが多いのですが、どの科を受診すればいいかわからないという患者さんも多いと思います。

 当センターでは、睡眠になんらかの問題がある患者さんが受診されると、睡眠障害の専門医師と臨床検査技師、看護師が必要な検査を行い、正しい診断と適切な治療につなげることができます。正確な診断を行うため、診断機器を自宅に持ち帰って行う睡眠時無呼吸の在宅検査も行っています。

 さらに精査が必要な場合には、入院検査として、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)や、眠気の客観的検査である反復睡眠潜時検査(MSLT)を実施しています。MSLTについては、現在、県下で実施可能な唯一の医療機関です。

機器装着(vol80)

診断・治療の対象となる主な疾患について

 当センターでは主に以下のような疾患を対象に、診断や治療を行っています。

■睡眠時無呼吸

 寝ているときに気道が狭くなり、何度も呼吸が停止する病気です。症状として、大きないびきや無呼吸、夜間頻尿や起床時の頭痛、日中の眠気、倦怠感、熟睡感の欠如などがあります。

 長期間未治療でいると、高血圧、心筋梗塞や脳血管障害の原因となるため、正しい診断と治療を受けることで命に関わる心臓や脳の血管病のリスクを減らすことが期待できます。

■過眠症

 十分な睡眠時間にもかかわらず、日中も眠気が持続したり、朝起きられない、もしくは昼間に寝込んでしまったりして、日常生活に支障をきたす場合もあります。夜間の睡眠不足や夜更かしが原因である場合もありますが、ナルコレプシー(日中、場所や状況を選ばず強い眠気が起こる病気)等の過眠症や、睡眠時無呼吸、概日リズム(体内時計)障害が隠れていることがあります。

■周期性四肢運動・むずむず脚症候群

 脚の内側から不快な感覚があらわれて、寝付けなかったり、何度も目が覚めたりします。特に夕方から夜にかけて起こり、足を動かすと不快感がなくなることが多いものです。しばしば治療が困難な不眠症と間違われます。

■レム睡眠行動障害(RBD)

 寝ているときに夢に関連して、寝言や体が動く病気です。高齢者に多く、隣で寝ている人を叩いたり、ベッドから転落したりしてけがをする場合もあります。当センターでは診断後、専門のRBD外来に通院していただきます。

睡眠時無呼吸(vol80)

昼間の眠気(vol80)

レム睡眠行動障害(vol80)

研究成果を社会に還元するために

 睡眠行動医学講座では、これまで睡眠障害と疾病、睡眠とメンタル・ヘルスに関するさまざまな調査・研究を行ってきました。

 滋賀県のある市では市の職員を対象にした睡眠とメンタル・ヘルスの質問票調査を行って、不眠の重症度とうつや不安が相関することが明らかとなりました。来年からは、主観的な眠気や不眠重症度、疲労度などを答える質問票調査と、在宅検査機器(1ch睡眠脳波計、睡眠呼吸モニター)を用いた、調査研究をスタートする予定です。うつ病や仕事のストレスが、睡眠脳波や眠気、不眠症状などと相関するのではないかという仮説を検証することを目的としています。

 また、調査・研究で得られた成果を日常のヘルスケアに取り入れることで、病気の発症や重症化を予防していく方法についても研究の対象としています。

 例えば、職場で睡眠の調査を実施して、不眠の重症度が高かった人を対象に面接指導を行い、長期休業者を減少させようという取り組みも行っています。このような研究成果の社会実装を通して、健康な社会づくりに貢献していきたいと考えています。

睡眠センターを初めて受診される方へ

 睡眠センターの受診を希望される方は、右記に予約問い合わせをしてから受診してください。

 なお、紹介状をお持ちでない場合、初診時に選定療養費5,400円が加算されます。なるべく、かかりつけの医療機関の紹介状をご持参ください。

 ※検診の結果などがありましたら、持参してください。

睡紹介元医療機関からの予約問い合わせ先

 患者支援センター  077-548-2515

 平日(月~金)/8:30~19:00

患者様からの予約問い合わせ先

 脳神経センター   077-548-2550

  平日(月~金)/8:30~17:00

器具装着(vol80)

健康な社会(vol80)

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