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滋賀医科大学長:塩田浩平
Kohei Shiota
E-mail: gakucho@belle.shiga-med.ac.jp
   
卒業式告辞
 
平成28年3月10日
学長 塩田 浩平(しおた こうへい)
 

 本日ここに、ご来賓各位並びに本学教職員のご臨席を賜り、平成27年度滋賀医科大学卒業式を挙行できますことは、本学にとって大きな喜びであります。

 医学科を卒業される114名、看護学科を卒業される65名の皆さん、本日のご卒業誠におめでとうございます。また、これまで学生の皆さんを支え励ましてこられたご家族と関係の皆様方にも、心よりお慶び申し上げます。

 卒業生の皆さんは今、これまでの4年間または6年間の学生生活の達成感を感じるとともに、これから医療や看護の現場で始まる新しい生活への期待と緊張感に満たされていることと思います。皆さんはこれから医療、看護、保健など、臨床の第一線で働くことになります。病む人を助け病気を治療するために、あるいは人々の健康を維持増進するために、皆さんがこれまで大学で学んできた成果を活かして存分に力を発揮し、活躍してください。


 皆さんは間もなく医師や看護師の国家資格を得ますが、これは決して皆さんが一人前の医療者であることを保証するものではありません。これから数年間にわたる研修や実地修練を受け、その中で実際に役立つ知識や技術を磨いて、ようやく独り立ちできる医療人となるのです。その意味で、皆さんの人生はいよいよこれから始まるのです。米国では卒業のことを一般にcommencementといいます。Steve Jobsが "Stay hungry, stay foolish" という有名な言葉を述べたのが2005年スタンフォード大学卒業式でのCommencement Speechでした。Commenceという英語に「終わる」という意味はなく、逆にこれは「始める」「始まる」ということを意味する言葉なのです。すなわち、学校の卒業は「新たな旅立ち」であることをこの言葉が表しています。皆さんの前には洋々たる未来と広い世界が待ち受けています。常にたゆまぬ努力で自らを高め、勇気を持って道を切り拓いて行ってください。

 医療や看護を取り巻く環境は、引き続き大きく変化して行くことが予想されます。医学科の卒業生のうち、40名の方が今春から滋賀医科大学附属病院で初期臨床研修を開始します。また、他の医療機関で初期臨床研修を受け、その後母校に戻る方も少なくないと思います。医師の世界では、新専門医制度が始まることになり、その制度設計が進んでいます。これは、日本専門医機構が行う新しい専門医制度で、現在の予定では1年後に新制度での専攻医の研修が始まり、2020年に新制度での第1回専門医試験が実施されることになっています。指針では、新専門医は「それぞれの診療領域における適切な教育を受け、患者から信頼される標準的な医療を提供できる医師」と規定されています。すなわち、個々の医師は、認定された施設または施設群が策定する専門研修プログラムに沿った研修を受け、専門医機構の試験に合格することが専門医になるために必要になります。医師となる多くの皆さんは専門医を指向されると思いますが、滋賀県においては滋賀医科大学が中心となって専門研修プログラムを策定し実施することになります。我々は、卒業生である皆さんの医師としてのキャリアパスを生涯にわたって支援します。これからの人生においては、クラスメートとのネットワークを大切にすることは勿論、大学ならびに同窓会である「湖医会」と連絡を保ち、必要なときには是非相談していただきたいと思います。

 一方、看護や保健の分野においても、これから様々な改革が進み、看護師や保健師の活躍の場が広がっていきます。その一つが看護師の「特定行為」であります。これは、「実践的な理解力、思考力及び判断力と高度かつ専門的な知識及び技能」が必要とされる38の医療行為について、資格を持つ看護師が医師の指示を待たずに行うことができる、とするものです。本学は国立大学では初めて「特定行為指定研修機関」としての指定を受け、看護師特定行為の研修コースを本年6月に開講する運びになっています。

 また、高齢者の増加と医療機関の機能分化の方向を受け、在宅看護が今後重要性を増してきますが、本学では看護学科に「訪問看護師コース」を新たに設け、27年度から学生を受け入れています。これは、看護学科と附属病院看護部の協働による卒前卒後の一貫した教育プログラムで、全国の国立大学で初の特色ある取り組みです。

 このように、医師・看護師等の役割が今後ますます広く深くなっていきます。皆さんは、常に自己研鑽を続け、指導的な医療人としてそれぞれの立場で活躍してください。


 昨年のノーベル生理学・医学賞を受賞された大村智博士のことは、皆さんの記憶に新しいことと思います。大村博士は、自然界に存在する有用な有機化合物を探索するという根気のいる研究を永年にわたって続け、480種を超える新規化合物を発見し、それらの中から新しい医薬品を作って、それまで治療法のなかった重症感染症の治療や予防に大きく貢献されました。中でも、抗寄生虫薬イベルメクチンは、熱帯地方の風土病で多くの失明者を出してきたオンコセルカ症(河川盲目症)やフィラリア症に対して画期的な効果を示し、中南米・アフリカにおいて年間数億人の人々を病魔から解放し、病気の撲滅に貢献しました。大村先生は、こうした素晴らしい医学的貢献に加えて、開発した薬で得た利益を研究所や美術館、学校などの運営に投じるなど様々な社会貢献もしておられます。大村先生は、自らの研究者人生からにじみ出る数々の名言を述べておられますが、いずれも大変示唆に富むものです。例えば、自らの研究者としての信念として、「祖母から『人のためになることをしなさい』と言われ続け、分かれ道に立った時は、それを基準に考えてきた」、また「私は人まねはしない。人のまねをするとそこで終わり。それを越えることは絶対ありえない。」等の言葉があります。そして若者に対しては、「この道を行ったら大変だと分かっていたら、そこに向かいなさい。そうすれば楽しい人生になる」と言っておられます。

 皆さんは医学部へ進もうと決意したときに、将来病気で苦しむ人を助けたい、あるいは人類の健康のために貢献したいと考えたはずです。医療者あるいは医学•看護学の研究者としての道は決して容易なものではなく、厳しい自己管理と絶えざる努力が要求される職業ですが、それだけに医療に従事する者だけが感じることのできる喜びや達成感は大きなものがあります。皆さんがいつまでも初心を忘れることなく、それぞれの道で大きく飛躍されることを心から期待しています。

 ご卒業まことにおめでとうございます。

 
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(学長専用メールアドレス:gakucho@belle.shiga-med.ac.jp
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