Shiga University of Medical Science >ENGLISH
国立大学法人:滋賀医科大学
大学紹介 講座・施設 入試情報 教育・研究 産学連携 国際連携 学生生活 附属病院

滋賀医科大学TOP > 教育・研究 > 最新研究論文の紹介 > これまでの紹介論文

TOPへ
公開講座
Toda N, Okamura T.
The Pharmacology of Nitric Oxide in the Peripheral Nervous System of Blood Vessels.
Pharmacol Rev. 2003 Jun;55(2):271-324. PMID: 12773630

【要旨】
血管支配神経は交感神経が唯一のものであり、その興奮の多寡により、血管の緊張性が収縮性に制御されていると考えられてきた。他方、脳動脈は末梢動脈とは多くの点で機能的に異なることが知られ、摘出血管の系において神経性の血管拡張反応が観察されていた。しかし、その神経伝達物質が不明であったため、血管拡張神経に関する研究は永らく進展がなかった。1987年に内皮由来血管弛緩因子(EDRF)が一酸化窒素(NO)であることが同定され、内因性NOに関する研究が飛躍的に進んだが、我々は同様の方法で、血管拡張神経の伝達物質が内因性NOであることを明らかにし、同神経をNO作動性神経と名付けた。結論として、頭蓋内の多くの動脈の緊張は、NO作動性神経により常に拡張性に調節されていること、末梢動脈にも同神経は存在し、弱いながらもノルアドレナリン作動性神経に拮抗する神経として機能していることを明らかにした。血管系におけるコリン作動性神経が、決して拡張神経として機能しているとは考えにくいことを併せて考えると、NO作動性神経は血管における副交感神経と考えられる。

文責 薬理学講座 岡村 富夫
 
Page Top
 
交通・アクセス キャンパスマップ 関連リンク お問い合せ先 サイトマップ このサイトについて
  Copyright(C)2005 Shiga University of Medical Science All Rights Reserved.