2010年6月18日
更新 |
Omatsu-Kanbe, M. and Matsuura, H. |
A novel type of self-beating cardiomyocytes in adult mouse ventricles. |
Biochem. Biophys. Res. Commun. 381, 361-366, 2009.PMID: 19222989 |
マウス心室内に拍動する細胞を新しく発見した |
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Omatsu-Kanbe, M., Yamamoto, T., Mori, Y and Matsuura, H. |
Self-beating atypically-shaped cardiomyocytes survive a long-term postnatal development while preserving the expression of fetal cardiac genes in mice. |
J. Histochem. Cytochem. 58(6), 543-551, 2010.PMID:20197490 |
マウスにおいて新しく発見した拍動する非定型心筋細胞は心筋胎児型遺伝子の発現を保持しながら老年にいたるまで心臓内に存在する |
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【要旨】
心臓内に今まで知られていない種類の細胞を発見した。
マウスの心室から心筋細胞を除いた分画を抽出して培養したところ、2〜3日目頃から自発的に拍動し始める細胞が存在することを見出した。この細胞は複数の突起をもつなど、通常の心筋細胞とは形態は異なるが、横紋をもち、心筋細胞に特有のタンパク質を発現していた。
また、心臓に存在する心筋幹細胞のマーカータンパク質の発現がみられなかったことから、新しく発見した細胞として「非定型心筋細胞atypically-shaped cardiomyocyte(ACM)」と名付けた。ACMは、心筋胎児型遺伝子の発現を保持しながら老年にいたるまでほぼ一定の数が心臓内に存在していた。
今回、心室内に見出された自動性をもつACMが、心室性不整脈の発生に関与している可能性について検討していくことが今後の課題である。
文責 生理学講座・細胞機能生理学 尾松万里子 |