医学古書常設展示 | 滋賀医科大学附属図書館 |
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吉益東洞著 天明5年(1785)
吉益東洞(1702〜1773)は安芸国広島の出。37歳のとき、「天下ノ医ヲ医スル」という大志を抱いて家族とともに京都へ移ったが、当初は田舎医者と相手にされず生活苦に陥る。しかし、山脇東洋に評価され、古方家として一家を成した。
「万病一毒論」をとなえたことは有名。万病は帰するところ体内に毒が生じて動くのが原因であり、それを体外に駆除すればなおるというのである。いくつかの著書のうち、この『薬徴』がもっとも広く、かつのちにまで読まれた。今でいう薬効論である。