平成27年2月24日(火)、iKODEプログラム(医・工・デザイン連携グローバルアントレプレナー育成プログラム)講演会(第7回)を開催しました。
今回の講演は、ハーバード大学医学部准教授・ブリガムアンドウィメンズ病院 画像誘導手術プログラム 技術部長の波多 伸彦氏を講師にお招きし「米国での医工連携の実態と課題」と題し、ご講演をしていただきました。
波多氏は、医用生体工学の専門家で世界初のMRI誘導手術の立ち上げに工学サイドから参画され、現在も医学・工学研究者と共に術中MRIを用いた術法開発及びその関連手術機器開発を実施されています。
本講演では、医工連携による術法開発の成功例(脳神経外科手術、前立腺癌手術)の紹介、工学研究者・医師・医療スタッフの協働による医工連携の経緯及び研究開発費獲得の実態等、米国における状況の説明がありました。
印象に残った説明の1例は、医工連携の取組みにおける米国企業と日本企業の違いは、米国は「solution」を、日本は「仕様書」を重要としていることでした。例えばiPhoneの成功はハード面(仕様)よりも使い方の提案(solution)が優れているためであり、日本の企業の多くは機械の大きさ等のハード面を重視しているため、成功事例があまりないとのことでした。
講演終了後は、参加者と波多氏の間で活発な質疑応答や意見交換が行われ、米国の大学では教員のリーダー研修が「negotiation」等を含め積極的に行われていることも紹介され、本講演会は有意義に終了しました。
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講演の様子 |
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講演終了後の質疑応答・意見交換の様子 |
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