我々は、心身の発達段階や健康状態に応じて多様な生活を営み、その暮らしを日々重ね、一生を終えていきます。高齢期の方々を対象とした看護は、その長い人生を理解するところから始まります。そして、老いと対峙しながら、その人らしい人生を生き抜く力を支えています。
超高齢社会の到来により、我が国における高齢者の健康問題は幅広く、さらに年老いたことで生じる生活上の困難は多岐にわたっています。当教室は、高齢者のフレイルや老年症候群の予防、加齢に伴う健康問題について疫学的手法を用いて研究しています。また、神経難病を有する患者に対する進行抑制や生活の質向上に向けた研究にも取り組んでいます。これまでは、転倒予防やフレイル予防のための新たな予測因子を明らかにすることを中心に研究を進めてきました。さらにこれらの知見を、機能低下に伴い低下している日常生活活動を向上させるため、日常のケア場面に反映させたfeasibility
studyによる健康及び生活の維持に対する看護介入の効果検証なども進めていきたいと思っています。
また、高齢者診療における多職種連携の意義は大きいと考えています。研究においても、臨床看護師や他職種の方々の力を借りながら、横断的に研究を進めていきたいと思っています。
私は2017年4月に当教室に着任し、5年目を迎えました。その間、2名の修士課程修了生を輩出し、現在2名の大学院生が在籍しています。また、大学や臨床で仕事をしながら当教室の客員として、共に研究を行う仲間も増えました。小さな研究室ですが、学部ゼミ生さんの斬新な発想、若い大学院生さんのパワー、そして熱い教室員に支えられ、とても活気ある研究室に成長し始めていること、また教室外の諸先生方の日頃からの多くのご指導にも感謝しております。
面白い論文に出会った時、綺麗な研究デザインを描けた時、臨床疑問から研究疑問が解決されていくプロセスなどのワクワクを共有しながら、楽しく研究を進めていければと思っています。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
2021年8月吉日滋賀医科大学
臨床看護学講座老年看護学准教授
荻田美穂子
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准教授 荻田 美穂子
主な研究内容
・フレイル、要介護予防に関する疫学研究
・高齢者の在宅療養移行支援に関する研究
・脳神経疾患患者の歩行障害、転倒に関する研究
7年ぶりに滋賀に戻ってきました。研究の道を志したこの地で再び仕事ができることを大変うれしく思っています。日々幸せに老いる方法について考えています。
助教 片寄 亮
主な研究内容
・認知症及び認知機能低下予防に関する疫学研究
・地域在住高齢者における社会的健康の維持に関する研究
・口腔機能の低下(オーラルフレイル )に関する研究
熱帯魚の飼育が趣味で、特に淡水フグ(観賞用)が大好きです!!『観賞フグ愛好会』をいつでも開催する予定なのですが参加者が集まらないのが少し寂しいところです。熱帯魚に関する話がしたい方、観賞フグに興味がある方はいつでもご連絡いただけたらと思います!!
客員助教 福井 香代子
(京都認知症総合センタークリニック所属)
主な研究内容
・高齢者てんかんの看護に関する研究
京都認知症総合センターに所属しています。日々、看護相談では個々の思いをお聞きし患者、家族に沿った看護を実践しています。当センターは研究機関という大きな役割をも担っています。滋賀医大で勤務した経験も生かし認知症予防の研究をともに進めたく当教室に仲間入りさせていただきました。私のセオリーは[臨床と研究をつなぐ人材になる]です。
客員助教 岡本 智子
(福井大学 学術研究院医学系部門看護学領域 コミュニティ看護学 助教)
主な研究内容
・サルコペニア、サルコペニア肥満に関する研究
看護師として病院で勤務する中で生じた疑問を明らかにしたいと思い、当教室で研究を学びました。高齢者の方がその人らしく生活できる方法について考えていきたいと思います。
客員助教 金丸 恭子
(京都光華女子大学 健康科学部看護学科 助教)
主な研究内容
・ALS症状進行に関連する要因の研究・ALS患者の情動調節障害に関する研究・地域在住高齢者の栄養状態に関する研究
乳製品と猫が好きです。将来は様々な種類のヨーグルトや牛乳が摂取できる猫カフェを開きたいと思います。ぜひ遊びに来てください。
客員助教 大坂 真子
(地方独立行政法人 公立甲賀病院 看護師)
主な研究内容
・地域高齢者の健康管理に関する研究
・整形外科疾患を持つ高齢者の研究
たくさんご飯を作って、皆で一緒に食べることが好きです。将来は古民家をリノベーションして、安くて美味しいみんながお腹いっぱいになれるような食堂でご飯を作るおばちゃん(おばあちゃん)になりたいです。良かったら、まずは皆で一緒にお花見やピクニックに行きましょう!よろしくお願いします♪
修士課程 西村 俊作
老年看護に対して、自分が経験したことのない年齢の方々を理解することの難しさ、多様性に触れる中で「教科書通りにいかない」ことへの苦手意識を痛感しておりました。また、生理的老化と病的老化の違いに触れる中で、加齢に伴う健康問題の予防に対し興味関心を持つようになり、研究を志しました。
フレイルを研究テーマとし、データーの分析や解析を大学院で学んでいます。
修士課程 嶋村 空良
2年間自身の研究を進めていく中で疫学を勉強して学びを深めていきたいと思います。
好きなことは身体を動かすことでしたが、最近は自宅で映画や漫画をみてゴロゴロするのが好きです。
よろしくお願いします!!
修士課程 田中 早貴
認知症看護や認知症ケアに興味があります。
お片付けと整理整頓がこの世で一番苦手です。
おしゃべりといちごタルトとおもちとビールが大好きです。よろしくお願いします。
修士課程 深見 智子
今年から大学院修士課程の高度実践コースに入学しました。
現在は慢性心不全看護認定看護師として自施設で心不全患者さんの心不全指導や在宅調整などの看護を行なっています。大学院の研究では高齢の心不全患者さんの再入院を減少するためには、どのような看護や社会支援が必要であるか明らかにしたいと思っています。
修士課程 伊吹 奈緒子
患者の医療安全に係る業務に携わる中で各部署からの転倒事象の報告を目にし、対策を講じても決して無くなることのない事象に日々悩んでいました。修士課程での学びや研究を通して、転倒事象の捉え方、対策の講じ方、向き合い方などを考えていきたいと思います。
修士課程 後藤 仁衣菜
老年看護についてもっと学びたいと思い研究コースに入学しました。
また、苦手意識のある疫学や統計を学び、研究疑問を明らかにできるよう頑張りたいと思います。
高齢者の退院支援や在宅療養支援をテーマに研究をしたいと考えています。
愛猫達に癒されながら頑張ります!