医療人育成教育研究センター教育方法改善部門では、例年この時期に外部から講師を招聘し、授業評価に関するFD研修会を開催していますが、今年度は、教員の先生方が日頃から問題意識を持っておられる学生の授業態度やマナーの低下問題に焦点を当て、「今時の学生」問題と教育方法改善に関するFD・SD研修会と題して実施しました。
特に今回は、「里親学生支援室」が別途計画していた研修会と同一の内容であったことから、同支援室と共催として、また、NPO法人滋賀医療人育成協力機構の後援として開催しました。
研修会では、まず、社会医学講座(衛生学) 垰田准教授から「教職員が遭遇している『今時の学生』問題」として講演がありました。講演では、「里親学生支援室」が別途調査した「今時の学生」問題に関するアンケート結果を基に、教職員が学生をどのように感じているのかについて講演いただきました。
続いて、精神医学講座 山田教授から、「学生の授業態度や学生生活上のマナーの低下問題について」と題して講演がありました。講演では、先生の周囲で起こった事例や、独自に教員から聞かれた話題を基に講演いただき、先生からは、果たして我々教員は学生に対し礼儀作法を教えてきたのだろうかという問題提起がありました。
最後に、学生の授業評価において毎回高い評価を得ておられる、呼吸器内科 長尾講師(学内)から、「私の『授業への取り組み方』」と題して講演がありました。講演では、学生が「欠席して損をした。」と思うような授業を行うため、「目を引くスライドの作成」、「語呂合わせ」、「過去問題の解説」など授業の工夫を行うことが効果的であり、学生に授業内容を理解させるため、何度も同じことを繰り返すことが重要であるとの意見をいただきました。
終了後のディスカッションでは、「授業欠席者に資料を渡すべきか、渡さぬべきか」について意見交換があったほか、アンケート調査では、「躾は家庭の問題であるが、大学で行うことも必要である。」、「学生の服装も問題だが、医師の中にも不適切な者もいる。」、「やはり授業の工夫が必要だと感じた。」などの意見がありました。
 |
|
 |
垰田准教授による講演 |
|
研修会の様子 |
|