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SETA DAYORI No. 10

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告辞

本日ここに、ご来賓各位のご臨席を賜り、平成29年

度滋賀医科大学学部および大学院の入学式を挙行でき

ますことは、本学にとって大きな喜びであります。

滋賀医科大学に入学された医学科 100名、看護学科

64名の皆さん、おめでとうございます。滋賀医科大学

を代表して皆さんを歓迎し、心よりお慶びを申し上げ

ます。また、受験生活を含め、これまで新入生の皆さ

んを支えてこられましたご家族ならびにご関係の皆様

にもお祝いを申し上げます。

新入生の皆さんは、医師や看護師として医療の世界

で活躍し、あるいは医学・看護学の研究者になること

を目指し、厳しい受験勉強を経て本学に入学されまし

た。いま皆さんが感じている喜びと決意を忘れること

なく、これからの 4 年間または 6 年間勉学に励み、有

意義で充実した学生生活をこのキャンパスで送ってく

ださい。

また、大学院博士課程へ進学された32名、修士課程

へ進学された 4 名の皆さん、ご進学おめでとうござい

ます。皆さんは、一定期間医療の現場などで経験を積

まれた後、研究を志して大学院課程に進まれました。

これからそれぞれの関心に基づく研究に打ち込み、研

究者としての素養を積むと共に、医学・看護学の課題

解決に取り組まれることになります。ぜひ独創的な研

究成果を挙げて、医学と看護学の進歩に貢献してくだ

さい。

滋賀医科大学は、滋賀県で唯一の医科大学として、

優れた医療人を育成し、地域医療の充実と質の向上に

貢献しています。本学は開学から43年目となりますが、

これまでの卒業生が5000名に達し、滋賀県は勿論、全

国の医療機関や大学などで活躍しています。また、特

色ある研究と高度先進医療の実践によって医学・看護

学の進歩と医療の発展に寄与することも本学の重要な

使命であります。滋賀医科大学は「地域に支えられ、

地域に貢献し、世界に羽ばたく」大学として発展して

いますが、本日お迎えした若い皆さんが我々の仲間に

加わり、本学のさらなる発展のために一緒に力を発揮

していただくことを期待しています。

滋賀医科大学の医学科と看護学科の学部教育におい

ては、医師や看護師となるために必要な知識と技能を

学習することが中心になりますが、その過程で課題解

決能力、コミュニケーション能力を育てるためのカリ

キュラムを用意しています。また、専門知識だけでな

く幅広い教養と高い倫理観を身につけることも重視し

ています。皆さんがこれまで経験してきた高校までの

学習や受験勉強では一定のゴールが設定されており、

確実にそこへ到達すれば目的が達せられました。しか

し、医療の世界では知識の体系は膨大で、医学も看護

学も絶え間なく進歩しているため、皆さんが習得しな

ければならない事柄が指数関数的に増加しています。

大学で教えられるのは医学・看護学の基盤的な内容に

すぎません。皆さんはこれから生涯にわたって学習を

続けることが必要ですので、自ら能動的に勉強し常に

自分の力を高めていくという習慣をぜひ学生時代に身

につけてください。

滋賀医科大学は、これまでも医学教育と看護学教育

に力を注いできましたが、本年11月には医学教育分野

別評価を受審します。これは、本学の医学教育の理念、

内容、体制、教育の成果など全般にわたって外部評価

委員の詳細な点検評価を受けるものです。この受審を

機に、本学の医学教育を抜本的に見直し、その内容と

質を向上させて、国際水準の医学教育を推進していく

計画であります。

一方、看護学においても社会的なニーズが多様化し、

看護師などの仕事の範囲が拡大しています。例えば、

これまで医師にしか許されなかった医療行為の一部を

看護師の判断で行うことができる「看護師特定行為」

の制度が始まりましたし、地域医療の中で在宅看護の

重要性が増しています。さらに、助産・保健・福祉や

国際医療活動などの分野においても、有能な人材が求

められています。そのような時代の要請に対応するた

め、滋賀医科大学では独自の看護学教育を実施してい

ます。学部の初年次には医学科と合同の講義もありま

ピックス

T

opics

平成29年度 入学宣誓式

学 長

塩田 浩平