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勢多だより

No. 108

30

JCHO 滋賀病院だより | 

News from JCHO Shiga Hospital

外科部門の紹介

独立行政法人 地域医療機能推進機構(JCHO)滋賀病院 外科・手術部長

八木 俊和

(滋賀医科大学医学部医学科 8 期生・昭和63年卒)

J

CHO

滋賀病院だより

N

ews from JCHO

Shiga Hospital

独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)滋賀

病院は2014年 4 月に以前の社会保険滋賀病院から独立

行政法人へ移行した325床の公的病院です。当院はJR

石山駅から京都方向へ徒歩約15分の位置にあります。

当院の立地する大津市域は、滋賀医大を始めJR各駅

に規模の大きな公的病院が存在し、滋賀県内で最も厳

しい急性期病院激戦区であります。

当院の外科は従来常勤外科医 3 人(時々 4 人)、常

勤麻酔科医不在、という体制で診療を行ってきました

が、2015年に滋賀医大外科より来見院長が就任され、

続いて外科医 1 名が赴任して来ました。昨年には女性

乳腺外科医 1 名が地域医療教育拠点准教授として医大

在籍の上で当院へ出向赴任しました。本年度は、先の

外科医と交代で同拠点准教授が着任しました。以上に

より現在の外科常勤医は、院長以下 6 名となりまし

た。これら全ての外科医が日本外科学会専門医を有

し、サブスペシャリティーとしての消化器外科学会専

門医や乳腺外科学会専門医がそれぞれ専門領域の診療

を行っています。各々に指導医資格もあり、当院は学

会関連施設でもあります。加えて内視鏡外科技術認定

医・肝胆膵外科学会高難度技術指導医等々、様々な認

定資格を取得した医師が在籍しております。昨年度に

は念願であった常勤麻酔科医も 1 名着任し、ようやく

病院規模に見合った体制になってきました。

次に当科の診療内容を紹介します。当科では、食道

癌・胃癌・大腸癌・肝胆膵疾患・乳癌・各種ヘルニア・

肛門疾患等、いわゆる消化器・乳腺・一般外科領域の

手術を行ってきました。昨年の実績(概算)はNational

Clinical Database登録症例350例、内、全身麻酔症例

200例でありました。手術内容ですが、大腸切除術・

胆嚢摘出術・鼠径ヘルニア手術については、ほぼ全例

を腹腔鏡下で行っています。胃癌手術は早期に限って

鏡視下で行っていますが、実際は進行癌症例が多く標

準手術の比率が高くなっています。肝切除術や膵胆道

癌手術も適応を絞って安全に行っており、成績も悪く

ないと思っています。乳癌手術件数は驚きの伸びを見

せていますがそれはいずれ乳腺外科医からご報告を。

さて、当院は一昨年より地域医療教育研究拠点とし

て滋賀医大と提携しました。従来滋賀医大生第 6 学年

が毎年数週間、臨床実習に来ていましたが、現在は新

たに第 5 学年全員が実習に来ています。当科にも週 3

日は学生がいます。先述のとおり当科には 2 名の准教

授が派遣され学生教育も行っていまので、学生にはで

きるだけ手術に入って貰い、また、腹腔鏡手術ラボで

楽しく実習して貰っています。

最後に地域医療の担い手として、我々はもっと手術

をしなければいけない、若い先生もほしい、と感じて

います。皆さん、是非とも手術症例をご紹介下さい。

宜しくお願い致します。

手術風景

学生実習(ラボ)の様子