■ 最優秀 須藤 佑輔 |
研究テーマ |
初期神経胚形成期の低栄養が強制水泳試験化のラット行動に与える影響 |
研修施設 |
滋賀医科大学 解剖学講座 生体機能形態学部門 |
指導教員 |
宇田川 潤 教授 |
推薦理由 |
直接の指導者に恵まれ、実験のデザインから予備実験、そして本実験、結果の統計的分析、結果を説明する仮説とそれを証明するための次の実験のデザイン、更に学会発表までを経験できたことは、本人にとって貴重な体験であり、自主研修のシステムとしても、研究との良い出会いを提供できたと考えられる。 |
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■優秀 大町 将司 |
研究テーマ |
口腔扁平上皮発癌におけるp63/SQSTM1の役割 |
研修施設 |
滋賀医科大学 臨床検査医学講座 |
指導教員 |
茶野 徳宏 准教授 |
推薦理由 |
研究の背景からどのように仮説に至るか、更に仮説を検証するためにどのような実験系を組むか、結果とその考察まで、論文形式でよくまとめている。今回は、当初予想した結果にならなかったのであるが、その場合、どのように研究の舵を切って進んでいくかを考え、新しいアイデアで試みて、予想していなかった事実に出会うことができた幸運も経験できたことが大きい。 |
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■ 優秀 七里 圭子 |
研究テーマ |
脊髄後根神経節ニューロンのTNF-α発現抑制による糖尿病性神経障害の治療 |
研修施設 |
ベイラー医科大学 分子細胞生物学教室 |
指導教員 |
Lawrence Chan 教授、小島 秀人 准教授 |
推薦理由 |
興味深い仮説から出発し、それを検証するためにこれまでされてきた研究をまとめ、その上で今回のin vitroとin vivoでの遺伝子ノックダウンの実験を記述している。図が不鮮明で、理解しにくいところもあるが、実験は結果が評価しやすいよう、(指導教員により)よくデザインされている。In vitro、in vivoの結果とも当初、期待されたような有意な所見は得られなかったが、その原因について考察し、in vitro実験では系を改善してデータが得られた。これらの失敗の経験とその考察、更に再挑戦ができたことが貴重である。 |
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■ 選外ではあるが興味深かったレポート 谷村 真衣、村井 俊悟、黄 一欧 |
研究テーマ |
ケニアと日本のHIVに対する医療体制・国民性の違いと対策、ケニアの医療に対する日本のあり方、ケニアのAIDS孤児 |
研修施設 |
長崎大学 ケニア中央研究所 |
指導教員 |
藤山 佳秀 教授、木藤 克之 医師(長浜赤十字病院) |
推薦理由 |
三者三様の観点でまとめられたこれらのレポートは、アフリカの医療の現実を目の当たりにした学生の衝撃が、自分自身の言葉で綴られており、読み応えがある。英語で書かれた2つのレポートでは、英語はまだまだつたないが、少なくとも、彼らの感じた衝撃と問題意識が深化したことが伝わってくる。英語で伝えたいものがあるときに、英語は鍛えられる。これらの英文を、研修後に個別にブラッシュアップするプロセスを工夫できないものかと思う。 |
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