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滋賀医科大学薬理学講座のホームページへようこそ。

 私たちはナルディライジンという分子の研究を中心に、様々な生命現象や疾患メカニズムの解明に取り組んでいます。ナルディライジンは、もともと西英一郎が増殖因子の受容体として同定したメタロプロテアーゼの1種でしたが、その後の研究から、細胞外ドメインシェディングを増強する機能、核内での転写制御機能など、局在に応じた多機能性を有するユニークなタンパク質であることがわかってきました。遺伝子改変マウスや臨床検体の解析から、多彩な生理機能、疾患における重要性も徐々に明らかになってきており、循環器系、神経系、代謝内分泌系から、がんや炎症性疾患に至るまで、エキサイティングなことは何でもやることをモットーに一同頑張っています。
 詳しくは研究内容をご覧下さい。

メンバー募集中

                                            当研究室では、一緒に研究してくれる方を募集しております。                興味をお持ちの方は、ぜひ気軽にご連絡下さい。                      

enishi@belle.shiga-med.ac.jp

新着情報

  • 2024年2月     西英一郎先生が還暦を迎えられました。
  • 2024年1月24日
    大野美紀子准教授が第1著者、共責任著者、西英一郎が共責任著者の論文 “Auxiliary roles of nardilysin in the early diagnosis of acute coronary syndrome: A prospective cohort study, the Nardi-ACS Study” が、Internal and Emergency Medicine誌に掲載されました。https://link.springer.com/article/10.1007/s11739-023-03508-0

    以前我々は、保存血清を用いた後ろ向きコホート研究で、ナルディライジンが急性冠症候群(Acute coronary syndrome: ACS)の超早期診断に有用である可能性を呈示しました(Int J Cardiol. 243: 1-8, 2017)。その後ナルディライジンのバイオマーカーとしての有用性をさらに検証するため、多施設前向き研究(Nardi-ACS研究)を立ち上げ、本論文でその結果を報告しました。
    本研究では、全国6施設の救急外来を、胸痛を主訴として受診した合計948名のうち、特に胸痛発症後24時間以内に来院した患者680名、および来院時に急性心筋梗塞の診断バイオマーカー高感度トロポニン(hsTn:ガイドライン推奨)が陰性であった患者300名に着目し、ナルディライジンのACS診断能を検討しました。その結果、胸痛発症6時間以内におけるナルディライジンの診断感度、1時間以内の診断能(AUC)ははhsTnより優れていました。hsTn陰性患者300名のうち、136名が最終的にACSと診断されましたが、同診断におけるナルディライジンの感度および陰性的中率(NPV)は73.5%および65.7%でした。ナルディライジンは心筋以外の組織にも広く発現しており、他の炎症性疾患や悪性腫瘍においても上昇する可能性があり、本研究でもその診断特異度は低かったのですが、hsTnと併せて測定することで、不安定狭心症を含むACSの早期診断に有用であることが示唆されました。
    (症例収集にご協力頂いた先生方に、この場を借りて改めてお礼申し上げます)
  • 2023年12月18日 薬理学講座2023年度忘年会を行いました。
  • 2023年12月    吉田先生が第97回日本薬理学会年会で発表し、優秀発表賞を受賞しました。
  • 2023年12月    第40回滋賀医科大学シンポジウムで吉田晋也先生が審査員特別賞を受賞しました。
  • 2023年10月1日   池田真也特任助教が着任されました。
  • 2023年8月    吉田先生が第28回日本病態プロテアーゼ学会学術集会で発表し、研究奨励賞(Young Investigator Award of JSPP 2023)を受賞しました。
  • 2023年7月14日  2023年度の薬理学実習が終了しました。
  • 2023年 3 月29日  西先生がベストティーチャー賞を受賞されました。
  • 2023年 3 月 9 日 大野先生が令和4年度滋賀医科大学女性研究者賞を受賞されました 。
  • 2022年11 月    西清人先生が第96回日本薬理学会年会で発表し、優秀発表賞を受賞しました。
  • 2022年7月15日   2022年度の薬理学実習が終了しました。
  • 2022年7月     茶谷先生が第59回日本消化器免疫学会で発表し、奨励賞を受賞しました。
  • 2022年3月31日  平山先生、松田先生、事務補佐員の野瀬さんの送別会を行いました。
  • 2022年3月
    西城さやか(現大津赤十字病院、滋賀医大卒業生)が第1著者、西英一郎が責任著者の論文 “Nardilysin in adipocytes regulates UCP1 expression and body temperature homeostasis”がScientific Reports誌に掲載されました。

    この論文で我々は、脂肪細胞に発現するナルディライジン(NRDC)が、褐色脂肪組織における熱産生を介して、体温恒常性維持に重要な役割を果たすことを明らかにしました。NRDCは、脱共役タンパク質UCP1のタンパク質安定化および酸化ストレス産生を調節することで、適応熱産生を制御していると考えられました。
    本論文は滋賀医科大学ホームページ「最新研究の紹介」でも紹介していただきました。なお、この研究には、令和3年卒業の井手菜月さんも参加しており、論文著者にも入っていただきました。

    リンク先
    滋賀医科大学ホームページ
  • 2022年 3 月11日  大野先生がベストティーチャー賞を受賞されました。
  • 2022年 1月 5 日  第38回滋賀医科大学シンポジウムで西清人先生と薬理学講座医学科3年生の
               佐野さんが賞を受賞しました。

  • 2021年10月 1日  新しい技術補佐員が着任しました
  • 2021年 9 月30日  技術補佐員の森永さんの送別会を行いました。
  • 2021年 4 月 1日  西清人助教が着任されました。
  • 2021年 7月16日  2021年度の薬理学実習が終了致しました。
  • 2021年 3月 5 日  岩﨑先生の歓送会を行いました。
  • 2020年 7 月
    大野美紀子が第1著者、西英一郎が責任著者の論文 “Nardilysin controls cardiac sympathetic innervation patterning through regulation of p75 neurotrophin receptor”がFASEB Journal誌に掲載されました。

    この論文で我々は、ナルディライジン(NRDC)が心臓交感神経の分布パターン決定に重要な役割を果たし、血圧や心拍数制御にも関わっていることを明らかにしました。NRDCは、交感神経分布に重要なp75神経栄養因子受容体(p75NTR)の細胞外ドメイン切断を介して、神経分布を制御していると考えられました。
    本論文は滋賀医科大学ホームページ「最新研究の紹介」でも紹介していただきました。
  • 2020年 3 月11日  西先生がベストティーチャー賞を受賞されました。
  • 2019年12月13日  薬理学講座2019年度忘年会を行いました。
  • 2020年12月7日   第37回滋賀医科大学シンポジウムで茶谷元晴先生が奨励賞を受賞しました。
  • 2019年11月 1 日  メンデさんの歓迎会を行いました。
  • 2019年 9 月27日  自主研修の発表会を行いました。
  • 2019年 8 月     岩﨑先生が第24回アディポサイエンスシンポジウムで発表し、
              若手優秀研究奨励賞を受賞しました。
  • 2019年 7 月19日  薬理学実習の打ち上げを行いました。
  • 2019年 7 月 9 日  薬理学セミナーを行いました。
  • 2019年 5 月     岩﨑先生が第92回日本内分泌学会で発表し、若手研究奨励賞を受賞しました。
  • 2019年 4 月 5 日  大野先生の准教授祝賀会を行いました。
  • 2019年 3 月 8 日  第35回滋賀医科大学シンポジウムで大野先生と岩﨑先生が
              審査員特別賞を受賞しました。

  • 2018年 8 月 4 日  岩﨑先生が第23回日本病態プロテアーゼ学会学術集会で発表し、
               Young Investigator’s Award of JSPP 2018を受賞しました。
  • 2018年12月13日  薬理学講座2018年度忘年会を行いました。
  • 2018年12月
    京都大学大学院肝胆膵移植外科 上本伸二先生、兵庫医科大学肝胆膵外科 波多野悦朗先生グループとの共同研究(第1著者:楊知明 現丹後中央病院)で、西英一郎が共責任著者の論文 “Serum nardilysin, a surrogate marker for epithelial-mesenchymal transition, predicts prognosis of intrahepatic cholangiocarcinoma after surgical resection”がClinical Cancer Research誌に掲載されました。

    この論文で我々は、外科的切除を行った肝内胆管がん(ICC)症例において、術前の血清ナルディライジン(NRDC)濃度が術後全生存率、無再発生存率と有意に逆相関すること、ICC細胞株でNRDC遺伝子を抑制すると細胞増殖・遊走が抑制されることを示しました。ICCは原発性肝がんの約10%(肝細胞がんに次いで2番目に多い)を占め、日本を含む東アジアで症例が多いこと、リンパ節転移を来しやすく生命予後が極めて悪いことが知られています。
    本論文は巻頭のHighlights of This Issueで取り上げていただき、滋賀医科大学ホームページでも紹介いただきました。
  • 2018年 7 月26日  薬理学実習の打ち上げを行いました。
  • 2018年 7 月20日  薬理学セミナーを行いました。
  • 2018年 7 月     岩﨑先生が第5回肝臓と糖尿病・代謝研究会で発表し、
              Young Investigator Awardを受賞しました。
  • 2018年 7 月
    京都大学iPS細胞研究所 江藤浩之先生グループとの共同研究論文 “Turbulence activates platelet biogenesis to enable clinical scale ex vivo production”がCell誌に掲載されました。

    本研究において、江藤浩之 教授(京都大学CiRA、千葉大学再生治療学研究センター長)の研究グループは、我々を含む産学の共同研究を通じて、骨髄や血管内において発生する物理的な乱流が血小板生成の鍵であることを突き止め、必要な乱流条件を設定可能な縦型培養装置を開発しました。この装置を用い、同定した物理パラメータを調整することによって、8Lスケール装置から大量に高品質の血小板(1千億個以上)を作製することに成功しました。さらに、乱流に伴い巨核球からナルディライジン(NRDC)などの可溶性因子が放出され、血小板生成を促進していることが分かりました。我々が長年研究しているNRDCが血小板生成において重要な役割を果たすことが、本研究で初めて明らかになりました。

    本研究の内容は、朝日新聞、京都新聞、産経新聞、日本経済新聞、読売新聞など多くの新聞やテレビで報道されました。
    また、滋賀医科大学ホームページ京都大学ホームページでも紹介されました。
  • 2018年 5 月
    京都大学大学院消化器内科 妹尾浩、福田晃久先生グループとの共同研究で、生田耕三(現神鋼記念病院)が第一著者の論文 “Nardilysin inhibits pancreatitis and suppresses pancreatic ductal adenocarcinoma initiation in mice”がGut誌に掲載されました。

    この論文で我々は、膵臓特異的にNRDCを欠損させたマウスにおいて、前がん状態と考えられている腺房導管化生(Acinar-ductal metaplasia: ADM)を含む慢性膵炎様所見が自発的に進展すること、さらにがん遺伝子である変異型Krasを発現させると膵上皮内腫瘍性病変(PanIN)形成の明らかな増加を認めることを示しました。この結果は、これまで他のがんで示してきた結果とは逆に、NRDCを抑制することで膵炎、膵がんの発症進展が促進することを示しています。
    本研究の内容は滋賀医科大学ホームページで紹介されました。
  • 2018年 4 月
    京都大学大学院消化器内科 妹尾浩先生グループとの共同研究で、神田啓太郎(現かんだクリニック)、坂本二郎(現天理よろづ相談所病院)が共第一著者、西英一郎が共責任著者の論文 “Nardilysin controls intestinal tumorigenesis through HDAC1/p53–dependent transcriptional regulation”がJCI Insight誌に掲載されました。

    この論文で我々は、大腸がんモデルAPC-Minマウスを用いて、1) 全身でナルディライジンをノックアウトすると腸ポリープ形成がほぼ完全に抑制されること、2) 腸管上皮特異的にナルディライジンを抑制することで全身ノックアウトと同等に大腸がん進展が抑制されること、3) 逆に腸管上皮でナルディライジンを過剰発現させると大腸がん進展が促進されることを示しました。また、ナルディライジンがHDAC1によるp53のアセチル化調節に関与すること、p53の発現調節を介してアポトーシスを制御することを初めて明らかにしました。
    本研究の内容は、京都新聞、日刊工業新聞、毎日新聞、日本経済新聞などに掲載され、NHKテレビのニュースでも報道していただきました。
    また、滋賀医科大学ホームページ京都大学ホームページでも紹介いただきました。
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