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18

図書館からのお知らせ | 

News from the library

勢多だより

No. 10

7

耳鼻咽喉科学講座

清水 猛史

先生

基礎看護学講座

(基礎)

本田 可奈子

先生

赤ひげ診療譚

/山本周五郎

医学生になじみやすい本として、「赤ひげ

診療譚」、アーサー・ヘイリー「最後の診断」、

クローニン「城塞」(いずれも新潮文庫)を

すすめるが、後者はいずれも絶版で今では手

に入れることが難しい。歴史物で司馬遼太郎

「胡蝶の夢」も良いが、司馬史観を知るため

の入門書には「坂の上の雲」が一般的であろ

う。

913

6

Yam

今日われ生きてあり

/神坂次郎

「今日われ生きてあり」の読後は言葉が出

ない。空気密度が濃い本である。悩みごとの

ある人、思いつめている人があれば、この本

をおすすめしたい。いかに自分がちっぽけな

存在で、小さなことやくだらないことで悩ん

でいるかに気づく。是非一度は知覧を訪れて

ください。この本で疲れた時は、創元推理文

庫のフロスト警部シリーズがおすすめ。時代

物では池波正太郎が楽しく、藤沢周平は清冽

である。

916

Kos

フラニーとズーイ/J・D・サリンジャー

魂が震えるほど感動する本に出会うことは人生の中でも数えるほどしかないが、サリンジャーの

屈折した自意識、ドストエフスキーの苦悩、モーパッサンの人間愛、漱石の感受性など、その内容

の普遍性が今も人々の心をとらえて離さない。若い時に「カラマゾフの兄弟」「女の一生」をはじ

めとする長編小説の良さや、「彼岸過迄」以降の秀逸な作品群に親しんでほしい。

933

7

Sal

演出家の仕事/栗山民也

それでも人生にイエスと言う/V・E・フランクル

一冊は脚本家の栗山民也さんの本で、先輩から紹介をされて読んでみました。とくに 1 章の『「聞

く」力』に、「音と音の隙間から何を聞き取るのか」とあります。「聞く力」は看護にも重要な技術

であり、ここでは人の話(音)を聞くことについて脚本家としての感性で光を与えてくれます。

もう一冊はかれこれ15年前に読んだ本で、実存分析の創始者Franklの「夜と霧」に続く本です。

時を経て読み直してもまさに今の自分の胸にうつものがありました。看護は人の健康な生活を支え

る仕事であり、学問をする領域です。基本に人の価値観を大切にするということがあります。これ

らの図書はこれから看護を目指す人、または今看護職に就いている方にも今の自分に何か語りかけ

てくれるものと思います。

IS

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Fra(B)