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News from the library

 | 図書館からのお知らせ

SETA DAYORI No. 10

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内科学講座

(糖尿病内分泌内科)

前川 聡

先生

生化学・分子生物学講座

(分子病態生化学)

扇田 久和

先生

ミラクル:エリザベス・ヒューズとインスリン発見の物語

/シア・クーパー、アーサー・アインスバーグ

インスリンの発見ほど人々の関心を呼んできたものはなく、発見の翌年には早くもノーベル生理

学・医学賞が授与されたことはあまりにも有名である。インスリンの発見については、G・レンチ

ャル、G・ヘテニー W・フィーズビー著の「インシュリン物語」(岩波書店)やマイケル・ブリ

ス著の「インスリンの発見」(朝日新聞社)などの書物が良く知られているが、インスリンを待ち

焦がれた 1 型糖尿病患者を中心に、インスリンの研究者や製薬会社の人々が織り成す感動的な人間

ドラマを描いた物語で、「医学研究は患者さんのために」を考えさせられる名著である。

WK

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Mir

大学とは何か/吉見俊哉

新入生の皆さんがこれから 6 年間または 4 年間を過ごす大学(もちろん、滋賀医科大学も含みま

す)とは一体どのようなものなのでしょうか?本書では世界(世界初の大学というものは12世紀

にイタリアでできた)および日本の“大学”について、その成り立ちから現在に至るまでの状況を

示し、今後の“大学”の在り方について考察しています。日本の多くの大学は、現在、様々な意味

で(特に、経済的に)厳しい状況にあります。今後、10年、20年、30年・・・と、大学は現在の状

態のまま存続し続けられるのでしょうか。また、どうあるべきなのでしょうか。本書を読んで、是

非皆さん考えてみて下さい。

IS

R2

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幸福論/アラン

人は昔から洋の東西を問わず不幸に思い悩み、幸福

を求めてきました。それに応えるべく様々な「幸福論」

が世に出ています。本書は今はやりの幸せになれるた

めのハウツー本ではなく、哲学書に分類されるもので

す。しかし、難解な哲学書と言うよりは、日常生活に

おける不満や不幸を対処する(幸福に過ごす)のにど

うしたらいいか、 1 編が原稿用紙 2 枚程度の分量で、

93編に渡って語られています。20世紀初めにフラン

スで書かれたものですが、現在にも通じる内容(医学

的内容には疑問点もありますが)だと思います。これ

からの大学生活、もしつらいことがあったら(あるい

は、つらくなる前に)、本書を手に取ってみてはいか

がでしょうか。

IB

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白夜/渡辺淳一

本書は最近亡くなられた著者(もとは整形外科医)

の自伝的小説です。著者の小説では濃密な男女関係を

描いたものも有名ですが、本書は主人公(著者)が医

科大学に進学する過程から医師を経て、紆余曲折の末、

作家になるまでの経緯・気持ちをかなり赤裸々に記し

ています。時代背景は主に昭和30〜40年代ですので、

現在から見ると、「そんな医療をやっていいのか」と

突っ込みたくなる場面もあります。現在とその当時の

医師になるまでのシステム(インターン制)の違いな

ども分かります。どこまで正確か分かりませんが、日

本初の心臓移植の内幕も一部記されています。節目節

目で主人公が進路に悩んでいる様子は、医学科の皆さ

んの参考になるかもしれません。

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