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16

図書館からのお知らせ | 

News from the library

勢多だより

No. 10

7

書館からの

お知らせ

N

ews from

the library

新入生、新規採用職員の皆さん、滋賀医大へようこそ!

図書館では、良き医療人を目指し、これから本学で学ばれる皆さんのために、

8名の先生方から図書のご推薦とコメントをいただき、

展示する企画を開催しました。(2017年4月5日 - 5月19日)

展示図書は、すべて図書館で所蔵しています。

ぜひ実物も手に取ってご覧ください !!

新入生歓迎企画

本学教職員が薦めるこの本 2017

図書館長

内科学講座

(循環器内科)

堀江 稔

先生

公衆衛生看護学講座

伊藤 美樹子

先生

もうすぐ夏至だ/永田和宏

作者、永田和宏は滋賀県出身の著名な細胞生物学者であり、同時に歌人である。この本の表題は、

かれの『一日が過ぎれば一日減っていく君との時間もうすぐ夏至だ』から取られている。乳癌で亡

くなった妻、河野裕子との思い出や、自分や家族のこと、大学や研究のことなどを、ユーモアとペ

ーソスを交えてつづったエッセイ集である。流石、短歌の表現者だけあって、そのエッセイは、簡

潔にもかかわらずメッセージ性が高い。その研究者としての生き方に共感する読者も多いようであ

る。彼には歌人としての他の多くの著書もあり、ぜひ合わせて読んでいただきたい。

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Nag

新・生き方としての健康科学/朝倉隆司

入学・進級おめでとうございます。

志望校への入学を大きな目標として高校生活や浪人生活を送ってこられたことと思います。そし

て医療人としての道を選ばれた皆さんがこの道を進むに際し、まずは皆さん自身が、自分らしく健

康的で人生を主体的に生きる力やスキルを培ってほしいと願います。

そんな私がお勧めしたいのは、この 4 月に刊行された朝倉隆司編集「新・生き方としての健康科

学」です。大学生をはじめとした若者向けに編纂され、一般教養としての保健の教科書としても採

用されてきた著作の改訂版です。私も一部執筆しています。読み物としても興味ぶかいと思います。

大学生として、医療人としてのスタートに是非手に取ってもらいたい 1 冊です。

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100

Shi

日本語の作文技術/本多勝一

そしてもう一冊お勧めしたいのは、「日本語の作文技術」です。著者は元朝日新聞の編集委員であり、本書では誤解なくわ

かりやすく伝える「実用的な文章」を書く技術を取り上げています。

思ったこと、考えたことを言語化するのは大変な仕事ですが、それをわかりやすく伝えることも重要な仕事です。この本は

例文が多く解説があるので、理系諸君にもわかりやすいと思います。本書で良い例として紹介される井伏鱒二や梅棹忠夫の文

章はなるほど整っています。大学院の頃、私の書くものはしばしば「吉本ばななみたい」と言われました。一文がやたら長い

という揶揄です。実際の吉本ばななの筆致は、たとえ一文が長くても読ませます。伝える技術を持っているからです。そんな

時に、頼りにしたのが本書です。私が大学院時代に参考にしたのは1982年に刊行された初版ですが、2015年にそれを再編集

した新版が出されました。今回、久方ぶりに読み返してみた新版は、語釈や例文に人格が溢れていると話題になった新明解第

三版(三省堂)を彷彿とさせ、新たな味わいを感じました。是非。

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