SETA DAYORI No. 108
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Campus life
| キャンパスライフ
Memory Clinicと呼ばれるもの忘れ外来では、も
の忘れが心配な人やその家族を対象に認知症の検査を
行っていたのですが、医師のみならず看護師、心理士、
ソーシャルワーカー、作業療法士などたくさんの専門
家が検査や診断、告知やケアに関わっていました。デ
ィスカッションで平等に発言していたり、心理士の一
部はCT/MRIの解読ができたりと、日本と比べてメデ
ィカルスタッフの立場が強い印象を受けました。
また、大学病院であるにもかかわらず、教授自ら認
知症患者の在宅訪問を行っていました。同席させてい
ただいたところ、医師が患者さんの薬の管理をするだ
けでなく、介護者を労わり非薬物的なケアについての
アドバイス(夜に寝付かない患者さんに対しては、出
身国の音楽を聴かせるなど)をする姿を垣間見ること
ができました。
■息抜き
オーストラリアの 8 月は冬なのですが、冬とは思え
ない暖かさで、日によっては半袖半ズボンで歩いてい
る人を見かけました。私は自然や動物が大好きなので、
16時に研修が終わり次第、ビーチを散策したり、公園
や動物園に足を運びました。コアラやカンガルーと思
う存分たわむれることができ、最終的には 2 週間に 4
つの動物園を制覇しました。
また、私は滋賀医大の卓球部に所属しているのです
が、研修先の大学の卓球部の練習に突撃しました。練
習メニューがなかったり、好きなタイミングで休憩で
きたりと、カルチャーショックを受けつつも自由な雰
囲気を楽しみ、新しい仲間をつくることができました。
■みなさんに伝えたいこと
医学部では必修の授業が朝から晩まであり、周りの
みんなと同じ時間を過ごし、また試験前には膨大な知
識を頭に詰め込まざるを得ません。私は、そんな日々
の中で知らないうちに視野が狭まり「自分がどういう
人間になりたいのか、どういう医師になりたいのか」
という原点を見失うことがありました。
私にとって海外自主研修は、それをリセットし自分
の原点を見つめ直すいい機会になりました。違う環境
に飛び込み、違う価値観をもった人たちと接すること
こそ、医学生に大事なことかもしれないと気づくこと
ができました。海外自主研修に限らず、後輩のみなさ
んにも、そういった自分のcomfort zoneから出るこ
とをおすすめしたいです。私もその姿勢を忘れずに残
りの学生生活を過ごしたいと思います。
研修先の大学の卓球部の練習
Memory Clinicのチームミーティング
動物園
シドニーで有名なBondi Beach