SETA DAYORI No. 108
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New teacher introduction
| 新任教員紹介
8 月 1 日に地域医療教育研究拠点の准教授を拝命し
ました中島滋美です。拝命と同時に独立行政法人地域
医療機能推進機構(JCHO)滋賀病院に出向となりま
した。それまでJCHO滋賀病院に勤務しておりました
ので勤務地は変わりませんが、時々大学に来させてい
ただいています。
私は1982年(昭和57年)本学卒の 2 期生で、ラグビ
ー部とグリークラブ(合唱団)OBです。私は卒業後
旧第二内科(現消化器血液内科)に入局し、 2 年間の
初期研修後は医員の 1 年を除いてほとんど学外に勤務
しておりました。しかし研究面では消化器内科と病理
学講座でお世話になり、学位取得後は非常勤講師と臨
床教授をさせていただいておりました。今回JCHO滋
賀病院が本学の教育研究拠点になり准教授にならせて
いただきました。
JCHO滋賀病院では、現在医学科第 5 学年と第 6 学
年が臨床実習に来ています。第 5 学年はほぼ 1 年を通
して 2 週間ずつ実習に来ています。総合力のある医師
が求められている昨今、総合内科・総合診療科は必ず
実習してもらう診療科です。その重要性のために准教
授のポストができたと認識しています。私はJCHO滋
賀病院では総合診療科部長として総合内科・総合診療
科を担当しています。日本内科学会総合内科専門医・
指導医、および日本プライマリ・ケア連合学会(総合
診療科のメイン学会です)認定医・指導医の両方の資
格を持っています。来年度から始まる新専門医制度で
は、JCHO滋賀病院が基幹施設となる総合診療科専門
医研修プログラムを用意しています。私はその指導責
任者をさせていただきます。
私は中学生の時に父を癌で亡くしましたので、癌を
やっつける研究者になろうと思い地元(草津市民です)
の滋賀医大に入学し医師となりました。私は本学での
研究やアメリカ留学の経験を活かし、この20年は
JCHO滋賀病院でピロリ菌感染を考慮した効率的な胃
がん検診や効果的な胃がん死予防システムの構築に取
り組んできました。最近は専門家の 1 人として教科書
的な本や厚労省研究班報告書などの分担執筆をさせて
いただいています。そのほかに機能性消化管障害や胃
の内視鏡診断などでも教科書的な本や雑誌の執筆を分
担させていただいています。私は臨床では理想的な診
療を目指してやってきたつもりですが、上述のように
研究志向があります。長年一般病院で培った経験と人
脈を生かし、今だからこそできる大規模多施設共同研
究をしたいと強く思っています。
私は本学卒業後ほとんど学外におりましたが、母校
にはお世話になりました。今度は滋賀医大の教員とし
て大学に貢献したいと思っています。大学に勤務する
のは29年ぶりで、懐かしい教職員にお出会いすること
がありうれしく思います。また、JCHO滋賀病院で実
習した学生さんが私の顔を覚えていてくれて挨拶して
くれるのもうれしいです。特異な経歴をもつ教員です
が、どうぞよろしくお願い申し上げます。
地域医療教育研究拠点(JCHO滋賀病院)
准教授
中島 滋美
経
歴
1997年 6 月 草津総合病院 内科部長
1998年 7 月 社会保険滋賀病院 内科・消化器科 部長
1999年 1 月 滋賀医科大学 第二内科(現消化器血液内科)
非常勤講師兼務
2003年 6 月 社会保険滋賀病院 健診部長(~平成24年 3 月)
2005年 4 月 滋賀医科大学 臨床教授受称
2012年 4 月 社会保険滋賀病院 総合診療科部長
2014年 4 月 独立行政法人地域医療機能推進機構滋賀病院
総合診療科部長
2017年 8 月 滋賀医科大学 地域医療教育研究拠点
准教授(JCHOに出向)
1982年 3 月 滋賀医科大学 医学部医学科卒業
1982年 6 月 滋賀医科大学 医学部附属病院 研修医(第二内科)
1984年 5 月 草津中央病院 内科医員
1985年 5 月 大津市民病院 技術吏員(内科・消化器病センター医員)
1988年 6 月 滋賀医科大学医学部附属病院 医員(第二内科)
1989年 5 月 松下冷機株式会社冷蔵庫事業部
健康管理室室長(産業医)
1995年 8 月 Visiting Assistant Professor, Section of
Gastroenterology, Department of Medicine,
Baylor College of Medicine, Houston, Texas,
USA.