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SETA DAYORI No. 108

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New teacher introduction

 | 新任教員紹介

2017年 7 月 1 日付で、基礎看護学講座准教授を拝命

いたしました。

私は京都市立看護短期大学を卒業後、京都市立病院

で看護師として手術室、外科病棟等で11年間勤務しま

した。その後、縁あって滋賀県に引っ越し、1988年 4

月から滋賀県立総合保健専門学校において看護学科の

教員としての最初のスタートを切りました。2005年 4

月からは、滋賀県の医療行政を担う医務薬務課への異

動となり、圏域での看護や在宅医療分野への施策立案

に携わってまいりました。特に看護行政は、量の確保

と質の確保の両面から考えた施策が重要であり、国の

保健医療福祉の動向を踏まえ、県の課題、県民のニー

ズ等を把握しながら予算を立て事業化へとしていきま

した。そして、新人看護職員研修やがん・糖尿病専門

分野看護師研修、訪問看護ステーション・福祉施設の

看護職員の研修、助産師キャリアアップ研修等、質の

向上に向けた研修の企画立案等を行う中、基礎教育の

重要性を実感しました。また、行政への異動と時を同

じくして、滋賀医科大学医学系研究科に社会人入学し、

2007年 9 月に修士課程を修了しました。修士課程で

は、新人看護職員の職業性ストレス・抑うつに関連す

る要因について研究しました。この大学院での 2 年半

は、私にとって、看護を探求することへの面白さと同

時に、研究者としてのあり方を厳しくご指導いただき、

本当に充実した大学院生活を送ることができました。

2012年 4 月に滋賀医科大学医学部看護学科基礎看護

学講座 講師として着任し、 5 年間、看護学教育の基

礎となる看護理論、看護過程論、看護技術論、看護管

理論等の講義および基礎看護学実習を担当してきまし

た。これからも理解しやすく、興味を持って学習して

いってもらえる講義・演習を目指し、そして何よりも

看護することの喜びを実感できるように教育に情熱を

注いでいきたいと考えています。

大学院教育では、これまでの教育研究活動および看

護行政での経験を生かし、高度専門職コース「看護管

理実践」において高度な看護管理者の育成に尽力した

いと考えています。看護の臨床現場で管理的な立場に

ある方にとりわけ必要なのは、専門職/管理職として

の高い倫理観、看護職の行う複雑な仕事を多職種等に

伝える高い表現力、多職種や病院幹部らと対等に渡り

合うだけの交渉力だと考えます。従って大学院では、

看護の現象を深く探求し抽象概念を用いつつそれらを

説明する訓練を通して高い表現力を身につけること、

そして、看護の現象を研究的に探求することを通して、

看護専門職に必要な倫理的要素についても考察を深め

ることで研究倫理についても教育していきたいと考え

ています。看護行政で培ったものを基に、県および国

の看護行政の動向を見据えた看護管理者としてのあり

方を伝えていきたいと考えています。

教員としても、研究者としても未熟者ではございま

すが、滋賀医科大学の発展のために尽力する所存で

す。皆様のご指導とご鞭撻を賜りますよう、よろしく

お願い申し上げます。

基礎看護学講座(基礎)

准教授

中西 京子

1977年 3 月 京都市立看護短期大学卒業

1977年 4 月 京都市立病院 看護師

1988年 4 月 滋賀県立総合保健専門学校 看護学科 嘱託実習指導員

1989年 4 月 滋賀県立総合保健専門学校 看護学科 専任教員

1995年 4 月 滋賀県立総合保健専門学校 看護学科 主任主事

2002年 4 月 滋賀県立総合保健専門学校 看護学科 学科長

2005年 4 月 滋賀県健康福祉部医務薬務課 主幹

2007年 9 月 滋賀医科大学大学院 医学系研究科看護学専攻修了

2008年 4 月 滋賀県健康福祉部医務薬務課 副参事

2012年 4 月 滋賀医科大学 医学部看護学科基礎看護学講座 講師

2017年 7 月 滋賀医科大学 医学部看護学科基礎看護学講座 准教授