Table of Contents Table of Contents
Previous Page  18 / 40 Next Page
Information
Show Menu
Previous Page 18 / 40 Next Page
Page Background

勢多だより

No. 108

16

キャンパスライフ | 

Campus life

僕は今回、アメリカ合衆国東海岸にあるフィラデル

フィアという町にある、テンプル大学に行って参りま

した。そこで、勝山教授のハーバード大学時代の友人

でいらっしゃいますDr. Raymond Habasの研究室

に一ヶ月少し受け入れて貰いました。

自主研修以前に一人で海外に行ったことは無く、語

学も堪能ではなかったので海外自主研修へ行くことに

対しては否定的でした。しかし、医師(または研究者)

として英語圏で働く可能性があることを考えると、一

度アメリカに滞在して抵抗感を無くす必要があると思

い、勝山教授にアメリカのラボを紹介して貰いました。

出国直前に、海外に何年も留学しておられた勝山教

授に、日本とは異なるアメリカにおけるマナーやライ

フスタイルといったことについて教えていただきまし

た。そのおかげで、特に大きなトラブルもなくアメリ

カ滞在を楽しむことができたように思います。皆さん

も海外自主研修に行く際は、研修先を紹介して頂いた

滋賀医大の先生に、向こうの暮らしについて聞いてお

くことをおすすめします。

いざ海外自主研修に行こうと思ったときに困るのは、

滞在する住居の用意だと思います。現地の不動産サイ

トで家を借りるのは、勝手を知らない日本人にとって

は困難です。そこで、手軽に家を借りることのできる”

Airbnb”というアプリを用いることをおすすめします。

また、アメリカ等で普及しているものなのですが、タ

ッチ操作だけで目的地まで安価で車に乗せて貰えるア

プリ“Uber”のインストール・設定をしてから出国す

ることをおすすめします。

さて、長々と出国前のことについて書くのも冗長に

なりますので、アメリカでの話を書き綴りたいと思い

ます。今回、受け入れ先の先生に一ヶ月かけて「免疫

沈降法」と「ウェスタンブロッティング」という、 2

つの基本的な実験方法をマスターできるように便宜を

図っていただきました。ラボの大学院生である

Baihao Su先生の元で、平日は朝 9 時から夕方の 6

時まで実験をして帰る、というルーチンで過ごし、き

ちんとデータを残すことができました。これだけ聞く

と一日中ラボに拘束されて退屈な感じがしますが、ラ

ボの人たちが気さくに話しかけてきてくださったおか

げで、実験をしながら楽しく過ごすことができたよう

に思います。

ここで、多くのアメリカ人は、日本人は英語を話す

のが苦手であることを留意している上、外国人に対し

ては気さくなので、コミュニケーションには言うほど

困らないと感じました。例えば、近場のバーで一人で

飲んでいたところを、隣の席に座っていたテンプル大

学の学生が平易でゆっくりとした英語で話しかけてき

てくれ、共にアメリカンフットボールの試合を見に行

ったことがありました。勿論、詐欺や恐喝目的で気さ

くに話かけてくる人もほんの少し存在して、警戒はす

べきなのですが、ほとんどのアメリカ人は積極的に友

テンプル大学での

自主研修を終えて

医学科第 4 学年

生野 泰彬

テンプル大学中央広場にて

実験をする光景